あらすじ
ケニアの首都ナイロビ。主人公のダーシーは外国人やお金持ちの家の子供が通う学校で学ぶ元気なイギリス人の女の子。恵まれた境遇ではあるけれど、学校では友達ができなくて孤独な毎日を送っている。パパはイギリス領事官で冴えない事務仕事に追われ、ママはおしゃれやショッピングにしか興味がない。ダーシーはそんな両親に反発していた。でも自分はといえば、得意なスポーツ以外に打ち込めるものもなく、退屈な人生を送っている。少なくともそう思っていた。あの日までは……。
いつものように家に帰ったあの日、知らない人がやってきて、パパが潜入捜査の途中で行方不明になったと教えてくれた。潜入捜査って?どうしてパパが?そしてパパとママにはダーシーの知らない真の姿があったという衝撃の事実を知る。ダーシーの世界はその日から180度変わってしまった。ダーシーは次々と事件に巻き込まれ、冒険しながら成長していく。
登場人物紹介
14歳のおてんば娘。サッカーが得意。誘拐事件に巻き込まれ、MI6のスパイ活動に参加する羽目になる。
MI6におけるダーシーの指導者。見かけによらず格闘技に長けており、仕事一筋の厳しい上司である。
ケニア生まれの白人で、ダーシーの上級生。女に手が早いと評判で、最近ダーシーに目をつけているらしい。
ダーシーのクラスメイト。ダーシーにとっては気になる存在であるが、今回の事件に関係している疑いがある。
この本の楽しみ方・魅力
Ringmasterの魅力をたくさん知り尽くした共同翻訳者のみなさんに、
この本の楽しみ方を教えてもらいました!
-
ダーシーのウィットに富んだ発言に注目!――特に、ダーシーがスティンゴやジョリーといった他の登場人物と軽口を交わすシーンには気の利いたジョークが盛り込まれていることが多いため、原文の英語と比較しながら読んでみると、新たなおもしろさを発見することができると思います。
太田 裕子
-
登場人物ひとりひとりがとても魅力的で、空想の中で勝手にイメージが膨れあがっていきました。私のお気に入りは断然スティンゴ。彼のセリフがある部分を訳せて本当にうれしい。きっと女性読者のみなさんならスティンゴに誰もが恋心をいだくのでは…?
chomo
-
この物語を温かいものにしているのは、陽気で頼れる太陽のような自動車修理工場主兼、タクシー運転手、ジョリー・ジョーダンの存在である。彼の活躍をなくしてこの物語は語れない。ダーシーとジョリーの信頼関係がこの物語の魅力である。
小澤 潔
-
ある日突然、諜報機関のエージェントの娘だと知った主人公ダーシー。これまでの生活が一変し、次々と訪れる困難にも絶対にあきらめず立ち向かうダーシーに、元気と勇気を貰えること間違いなし!
今城 一美
-
なんといってもダーシー・ロックのあきらめない心、問題に行き当たったときの機転の利かせ方にわくわく。また、運動神経抜群で男子からも一目置かれるダーシーが、ドレスを身にまとった時の魅力のギャップ、同級生との淡い恋…ダーシーの周りの人々もとても魅力的で、それぞれのキャラがしっかり立っている。
室谷 奈央美
ブックレビュー
"初めから終わりまでずっとどうなるのだろうと、ずっとハラハラドキドキしながら読み進みました。
なんといっても主人公の女の子、ダーシーの、カッコよさ、賢さ、チャーミングさに魅了されます。
脇を固める個性の強いキャラクターたちとの関わりの中で成長していく姿がこの一話で描かれている、スケールの大きな作品です。"
"子ども向けとはいえ侮れない読みごたえ!
スパイの様子はなかなかのリアリティある描写です。サスペンスにハラハラしっぱなし、ときに主人公ダーシーの少女らしい心の動きに切なくなり、と夢中で読みきってしまいました。
さりげなく織り込まれる社会問題なども決して押しつけがましくなく、ストーリーを楽しむ中でハッと世界がどんな風に成り立っているのかに気づかされます。"
平凡な生活から一転、父親の失踪、両親の裏の姿発覚、潜入捜査への協力など、普通の生活をしていた少女にとっては想像もできない出来事が展開していく。現実離れしたストーリーではあるが、すっかりダーシーに感情移入してしまっているので、気づくと次は何が起こるのかとハラハラとしてページをめくっている。ティーン向けの物語だが、大人が読んでも十分に楽しめる1冊。"
"男の子に出来て、女の子に出来ないことはない。特に運動神経においては常にそう思っているボーイッシュな主人公。
Tomboyだった自分の姿と重なり、一気に物語に引き込まれました。中盤からのその運動神経の良さがキラリと光る活躍ぶりはテンポよく爽快です。最後には、何度読み返しても私の琴線に触れるワンシーンがあります。続編も期待大。"
"親の仕事の都合でアフリカのケニアに住んでいる14才の女の子が、いつの間にかスパイ活動に巻き込まれて、自らも危険な目に遭ってしまう。学校では自分の存在を持て余していたが、思いもよらない事が勝手に進行していってしまう中で、気づかなかった自分の能力を発揮していく。思いもよらない展開にどんどん引き込まれました。冒険小説が好きな人はうってつけです。"
"普通の女の子だったダーシーが、勇気ある行動や、機転を利かせて大人たちの間を立ち回る様に、ワクワクドキドキしました!"
"ティーンエイジャーの女の子が、スパイ(!)として密売組織に潜入し、捕らわれた父を救出するために大人顔負けの活躍します。
物語の舞台はケニア。主人公の父はイギリス人、母はアメリカ人で、学校には中東や中国系のクラスメイトもいます。
多様な登場人物たちがこの物語に厚みを持たせていて、単なるアクション・ストーリーとは一線を画しています。"
"14歳のスパイ、ダーシー・ロックの第1話。ケニアのナイロビ在住のロック家から、突然父親が失踪。ダーシーは、父を探し出すためにSIS(英国秘密情報部)とともに即座に活動を始めます。ナイロビの社会状況を背景に、最年少スパイが活躍する物語は、最後までノンストップで読者を夢中にさせます。"
"この「ダーシー・ロック」シリーズの初刊となる「リングマスター」は、2007年、ジュリア・ゴールディングによって書かれた。ジュリア・ゴールディングは1969年英国生まれ、ケンブリッジ大学を卒業の後、外交官として働いた経験を持つ。2006年に初めての作品である「コニー・ライオンハート」シリーズ(The
Companions Quartet)でデビューし、同年出版の「キャット・ロイヤル」シリーズ(Cat
Royal)で、ネスレ児童文学賞およびオッタカー児童図書賞を受賞している。「コニー・ライオンハート」シリーズおよび「キャット・ロイヤル」シリーズはすでに日本語に翻訳され、出版されている。
「ダーシー・ロック」シリーズは今回新たに日本語に翻訳された。ケニアの英国領事館で働く父を持つ普通の14歳の少女、ダーシー・ロックは、ある日突然トラブルに巻き込まれる。そして立て続けに起こるハラハラするアクシデントや無理難題……それに対してあきらめることなく立ち向かっていく姿にひきこまれ目が離せない。
また、ダーシーは、美しいケニアの自然の魅力や、現地の人々の力強い「生きる力」を強く感じ、愛着を持ち始めている。だが同時に、ケニア在住外国人と現地住民との貧富の差に疑問を感じている。作品全体を通して、スピーディに物語が進んでいくので、退屈している暇はない。次から次へと起こる難問を乗り越えていく姿に、きっと読み終わればあなたもダーシー・ロックのファンになっていることだろう。"
"思春期の少女が何か満たされない日々を送っていたある日、それまでの生活からは考えられない危機に遭遇し立ち向かっていく様を、アクションを交えながら語るこの本は、爽快でかつ暖かい気持ちになりました。登場人物はそれぞれ特徴があって魅力的だし、ナイロビの生活文化が垣間見えるのもとても新鮮でした。話のテンポも軽快で、もちろんダーシーと同世代のローティーンにお勧めですし、大人も楽しく読める一冊だとおもいます。"
"この著者の作品は初めて読みますが、設定や登場人物の性格に意外と地に足のついたリアル感があり、新鮮でした。読了後に、この物語が伝えたかったものはなんだろうと深く考えさせられる気がしました。ナイロビの貧困層と富裕層、愛しあったがゆえに生まれたはずなのに、犠牲を強いられる存在のこと…アクションシーンもりだくさんの爽快な少女スパイ物でありながらも、物語に散りばめられたテーマは奥深いと感じました。"
"ある日、学校から帰ってみると、両親も使用人も、飼い犬すらいなくなっていた…14才の少女ダーシーが次から次へと直面する非常事態。タイトルのRingmasterは何を意味するのか?ハラハラドキドキの展開に読者は最後まで目が離せない!スパイ小説には珍しいケニアを舞台に、作者はその自然やそこに住む人たちの生活をも詳細に描いて飽きさせない。"
"多感なティーンエイジャーとして両親のことを鬱陶しいと思いながらも、父を助けるために学校に通いながらスパイの世界に飛び込んだダーシーの、理不尽とも思ってしまうような大人の都合に振り回されながらも、懸命に父の手がかりを探す姿に脱帽しました。主人公は14歳の女の子ですが、英国秘密情報部やケニア大統領選、世界規模の麻薬密売組織が絡む本格的スパイ小説です。"
"主人公のダーシーは、駐在員の子どもとしてアフリカ・ケニアで何不自由なく暮らす女の子。そんな彼女の日常は、ある夜現れた二人組の男たちによって一変する。
男たちから知らされたパパとママの秘密。自分は、SIS(英国秘密情報部)の部員とCIA(米国中央情報局)の局員の間に生まれた子であること、さらに、パパが作戦中に行方不明になったと聞き、混乱するダーシー。
SISの一員として14歳の女の子がパパの救出作戦に加わって大活躍、という普通ではありえない設定で進むこの物語は、単なる「少女が豪快に活躍するだけ」の物語ではない。
スパイの訓練を持ち前の負けん気でこなし、暴漢の奇襲も得意の機転でくぐり抜けていくダーシーを見ていると胸がスカッとする。一方で、任務のために同級生をスパイすることに胸をいためたり、気になる男の子とサッカーをして任務を忘れてはしゃいだりする、10代らしいせつないシーンも登場する。
作戦中に目に映った市井の人々の貧しい暮らしに、ダーシーが自分の恵まれた身の上を振り返ることで、当時のアフリカの問題について考えさせられる、という面も持った物語である。
ダーシーがスパイとして活躍する舞台も、学校から同級生の屋敷、特殊部隊の訓練場、ファッション・ショー会場から一転してアフリカの平原、、、とバラエティに富んでいる。偶然の出会いから味方になった自動車修理工のジョリーや、スティンゴを始めとしたSISの仲間たちのサポートを受けながら、ダーシーの活躍は続く。
パパとは無事再会を果たしたが、その後も悪の集団の恐ろしい計画を阻むためにダーシーは奔走する。最後のポロ・トーナメント会場での悪の手先との闘いと、身を呈して友人を守ろうとする彼女の勇敢さに、あなたもきっと勇気をもらえるはず。"
"自分の中に眠っている潜在能力を開花させるには、覚悟を決めなければいけない状況と、すぐれた導き手(メンター)、良き理解者が必要である。この物語には、主人公の成長を助けてくれるそんな環境がある。なかなか正体を現さないラスボスを追い詰めていくダーシーの機転の効いた行動に、自然に周りの大人まで巻き込まれていく様がおもしろい。"
"父親がMI6の諜報部員だったため、その活動中に何者かに拉致され、あるいはもう殺されているかもしれない、ということを聞かされる娘のダーシー。彼女は、父親を救出すべく自らがスパイとなって危険な任務を遂行していく。
この、映画「ミッション・インポッシブル」や「007シリーズ」を彷彿とさせる救出劇が、児童書だからと軽く見られがちなありきたりの展開ではなく、奇想天外な構想に満ちていて、実際、大人ですら夢中にさせる。どのように面白いかはネタバレになるので詳しく書けないが、わたしにとっては、とにかく結末が知りたくて一気に読み終えた一冊である。"
"ケニアのインターナショナル・スクールに通うダーシー・ロックは、女の子達とおしゃれや男の子の話をするよりも、男子に混ざってサッカーをする方が楽しい活発な少女。ある日、母親の留守中に突然父親が失踪した…。平凡で退屈だと思っていた父親は、イギリスの諜報機関MI6のエージェントだったのだ。真実の姿を知ったダーシー。父親を救出するためにとった行動は―。
イギリスで児童文学およびヤングアダルト文学で数々の賞を受賞した小説家ジュリア・ゴールディングの日本初翻訳作品、ダーシー・ロック、シリーズ第一弾!!
読み始めたら止まらない手に汗握るストーリー。ダーシーは、父親の失踪の謎を解明できるのか?インターナショナル・スクールのイケメン男子とのロマンスの行方は?"
著者紹介
Julia Goldingジュリア・ゴールディング
イギリスの作家。ロンドン生まれ。
ケンブリッジ大学に学んだ後、英国外務省に入り、ポーランドに着任。 外務省を辞めてからはオックスフォード大学でイギリスロマン派文学を学ぶ。 その後、オクスファム※ロビイストとして、紛争地帯に住む市民への影響を減らすべく努める。三人の子の母親でもあるジュリアは現在オックスフォード在住。
彼女の最初の本となる"The Diamond of Drury Lane"はネスレ児童文学賞、ウォーターストーンズ児童文学賞を受賞し、コスタ児童文学賞にもノミネートされた。
※オクスファム - 貧困と不正を根絶するための持続的な支援・活動を90カ国以上で展開している国際協力団体
著者 Julia Golding から日本の皆さんへメッセージ
Hello everyone.
I’m so pleased that you are getting to read this Japanese edition of Ringmaster. As you are going to spend a little time with me in my fictional world, it is only polite to introduce myself! My name is Julia Golding - at least it is when writing for young people. I also use the pen names Joss Stirling and Eve Edwards when writing for older age groups. I suppose that begs the question: why use different names? I think of it like a brand and that you know what you are getting under each name, rather than muddling lots of different kinds of stories up together.
I live in the beautiful university town of Oxford in England with my husband and three children. You may have heard of Oxford, and probably seen it in films and on the TV. The colleges make a wonderful backdrop to life here: honey-coloured buildings, full of great halls, gardens, chapels and libraries, not a million miles away from the architecture of Hogwarts. Having two universities here also means that Oxford is full of young people, students and visitors. A little away from the centre the permanent residents like me tend to live in leafy suburban streets. My house is about 150 years old and very tall on four floors. A short walk from home is Port Meadow, an area of open land, often flooded by the Thames, which upstream is called the Isis. I go there most days with my two dogs and this provides me with very good thinking time.
How did I get to be a writer? It was a circuitous route, which is often the case with authors. I studied English at Cambridge, then went into the diplomatic service. Next came a doctorate at Oxford and then time working for the humanitarian agency, Oxfam. What is the thread that leads to being a writer? I guess that would be varied experiences and training in writing. The diplomatic experience was particularly useful for writing about life in the embassy, which you’ll see in Ringmaster. The local Nairobi element was thanks to my work with Oxfam, which has a big base there. After that, naturally enough, I make things up, but you might like to know that many of the funniest sides of diplomatic life are based on things I experienced. See if you can spot them!
I hope you enjoy the book. Happy Reading!
Julia
翻訳者について
RINGMASTER 日本語訳版は、フルーツフルイングリッシュ「翻訳本出版プロジェクト」に参加された37名の共同翻訳となっています。
原書を何度も読んで理解するところからスタートし、たくさんのステップを経て生み出された、皆さまの努力が詰まった一冊です。
- 井上 あゆみ
- 内山 和子
- 今城 一美
- 太田 裕子
- 神田 真治
- 大久保 歩実
- 岡藤 辰也
- 柴田 典子
- 齋藤 陽子
- 熊野 恵子
- にほんご研究会
- 河本 千恵
- 佐藤 芳子
- 小澤 潔
- 片倉 洋子
- 中 英一
- 諏訪部 直子
- 高沼 理恵
- 高橋 智子
- 竹田 智香
- 塚崎 美和
- 坪 明日香
- 利根川 知子
- 中西 典子
- 西山 真由美
- 朝川 静乃
- 成田 真弓
- 水谷 香苗
- Pichorina
- 新山 美里
- 室 陽子
- 吉田 亮子
- 古池 文子
- 室谷 奈央美
- 目黒 朋子
- もりやま みき
- 横山 栄二
※順不同
書籍情報
- タイトル
- Ringmaster(日本語版)
- 邦題
- ダーシー・ロックの冒険 〜影の支配者を追え!〜
- 著者
- Julia Golding
- ジャンル
- ヤングアダルト / スパイ・アクション
- 出版年月日
- 2020 / 03 / 01
- ページ数
- 362 ページ
- サイズ
- 菊判(150mm x 220mm)
- ISBN
- 978-4-9911441-1-0
C0097
英語を勉強するあなたには
英語を勉強するあなたのために、この「Ringmaster(邦題:ダーシーロックの冒険〜影の支配者を追え〜)」を英語教材にしました。
リーディング、リスニングと、語彙・文法力が同時に書籍を楽しみながら鍛えられる教材になっています。
対訳式の教材で英語をじっくり楽しもう!
今回、翻訳作業中に、翻訳者の方が、役立つと思った表現、一見して意味が取れなかった表現、翻訳するうえで一筋縄ではいかなかった個所にポイントを加えています。
ポイント解説は、「英語の表現」、「翻訳TIPS」、「翻訳家の卵からの質問」、「翻訳家の卵ここがポイント!」という
4つの補足解説から成り立っています。
「英語表現ピックアップ」では、よくある日本人の間違いや、日本人はあまり使わないけどネイティブだったら頻繁に使っているより自然でナチュラルな表現や文法解説を加えています。読みながら、あれ?と思ったときにすぐに調べることで、学びが加速する作りになっていて、洋書だけでは味わえない深いところまで1冊でたくさん学べるようになっています。
英語表現ピックアップThe jam pot ? that would do. 「そう、ジャムの瓶なんかちょうどいいかも。」 誰でも知っている”do” ですが、「(〜に)十分である」「(〜に)用が足りる」という意味があるのはご存知ですか?
例)That’ll do.「それでいいです」 「(ペンを貸して とたずねられたのに対し)ペンはないけど鉛筆ならあるよ。それでもいい?」 英英辞書を見るとto be acceptable, suitable, or enough: とあるので「それがいい」というより「それでいい」というニュアンスですね。 |
|
「翻訳TIPS」では、主に、今後翻訳者さんを目指す方、翻訳のお仕事をされている方が、よりこなれた翻訳をしていただくためのヒントが満載です。冠詞の使い方、複数形の使い方、前置詞の使い方で、意味がこんなにかわるんだよ!といった翻訳テクニックをたっぷり学ぶことができます。
翻訳TIPS
「似たような意味の語が続いている場合」
英語ではこのように、同意語の言葉を並べて使う文化があり、契約書などではそれが顕著に見られます。 |
|
「翻訳家の卵からの質問」では、英文からどうしてこの日本語になるの?とか、どうしても意味が原文だけでは取れないところなどを集めてプロの翻訳者さんからの解説を加えました。英語を勉強している方でもわからない箇所を解説することで、英語の勉強になるだけではなく、深く英文を理解する習慣と基礎力がつく、貴重なポイント解説です。あなたもきっと疑問に思うことばかり。
翻訳家のたまごからの質問
The guys just looked at her as an honorary boy with a mean right foot. Q.このmeanは何? A.Longman Dictionary of Contemporary English の定義をご案内します。
a mean sth -informal used to say that something is very good or that someone is very good at doing
something あることに長けていることを表すということで、皆さんからは「ヤバい右足」という訳の提案も出ていました。ここでは「サッカーがうまい」という意味であるとかみ砕いて、訳をあてています。 翻訳家のたまごからの質問
‘I’m afraid we no longer have a Mr Lock in our consular section,’the lady replied. Q.なんで固有名詞に”a” がついてるのですか? A.「 a + 人の名前」で「〜という名前の人」の意味になります。面識のない人に使う表現なので、電話の相手は「ロックなんていう人は知らない」というニュアンスで言っていることが分かります。 |
|
翻訳家の卵「ここがポイント!」 では実際に翻訳された方のコダワリも読むことができ、翻訳の裏側も知ることができます。
翻訳家の卵「ここがポイント!」
She didn’t do a ‘sport thing’ ? this was her. <翻訳家の卵からのコメント>主語をどうするか工夫しました。5章後半はほぼ会話とダーシーの心の声でストーリーが進行します。この部分はニュートラルなナレーションと読めるのですが、"she"を3人称で訳すと前後の文から浮いてテンポが悪くなってしまうため、ダーシーの言葉に言い換えて訳しました。 |
|
洋書1冊の中にはこれほど1ページで学ぶことがたくさんあります。洋書や洋画をみて、ただ大きな意味だけ把握してわかったような、わからなかったような読了感で終わるのではなく、しっかりと深く内容を理解できる読解力と英語力がこの1冊で身につきます。 |
フルーツフルイングリッシュの英日翻訳家デビュー講座から生まれた良質の洋書で英語の勉強をしてみませんか?
良質な英語に触れることは英語表現を増やしたり、自分で英語を使ううえで欠かせないことです。しかも、一般に入手できる英語リソースや、洋書を教材化したものでも、ここまで「英語学習者のわからない!から出発した疑問点」に対して解説をしてくれているものはありません。
あなたと同じ、英語学習をする立場の人が参加したこのプロフェクト内で、出た質問から生まれた解説付きの対訳教材だからこそ、あなたが分からない、あなたが学ぶべきことを網羅できています。深い深い英語の、読書体験を楽しんでみてください。
物語としても秀逸ですが、英文としても洗練されたこの教材、いよいよあなたのお手元に届ける日がやってきました。
教材のラインナップ
- 書籍(日本語訳版のみ)
-
日本語版書籍(362ページ)。1冊〜購入いただけます。
1,980円<税込>
※別途、送料1,650円がかかります。
- 書籍(対訳教材のみ)
-
対訳版書籍(374ページ)のみとなります。
販売準備中
ご購入はこちらから