【現地発!カナダについて教えます】こんなところにアメリカ 前編

【現地発!カナダについて教えます】こんなところにアメリカ 前編

Hello from Canada!

Fruitful English 講師のYukoです。

シリーズでカナダについてのあれこれを現地よりお届けしています。

前回はカナダから1時間弱で行けてしまうフランスについてでした。

※前回の記事「【現地発!カナダについて教えます】カナダから1時間弱でフランスに!」を見逃した方はまずこちらからどうぞ!

 

今回は、こんなところにアメリカ?!がテーマです。

 

小さな小さなアメリカの飛び地

アメリカ(北米大陸)の飛び地といえばアラスカですが、

こんなところにも!というところに

小さな小さなアメリカの飛び地があるんです。

Vancouver(バンクーバー)の南、車で1時間のところにある半島の南端、

そこだけがアメリカなんです。

地図の黒い国境線の南、

Point Roberts (ポイント・ロバーツ)です。

 

Point Robertsとは?

その小さな小さな飛び地の名前は

Point Roberts と言います。

州はシアトルと同じワシントン州になります。

実は私、数年前までこの町の存在を知りませんでした。

 

きっかけはコロナ

初めてPoint Roberts を知ったきっかけは、

2020年春に起こったコロナ禍でした。

覚えていらっしゃいますよね?

世界の国々の国境が一斉に閉じてしまったあの日々を。

陸続きの長い長い国境を share するカナダとアメリカも

2020年3月21日から essential 以外の行き来はなくなりました。

 

国境閉鎖からしばらくして、

国境閉鎖の影響を大きく受けている町として

Point Roberts が話題になったんです。

 

アメリカよりカナダが近い町

もう一度地図を見てみてください。

Point Roberts から陸続きなのはカナダです。

アメリカはバウンダリー湾の向こうです。

アメリカよりカナダが近いです。

 

なぜPoint Robertsはアメリカなのか

1846年に英国とアメリカが

アメリカと英領北アメリカ(後のカナダ)との境界線を話し合いました。

北緯54度から42度の間でどこを境界線にするかもめていたんです。

北緯49度を境界線とする案が提案されたのですが、

北緯49度ですとバンクバー島の南の一部が49度より南側になってしまいます。

そうするとバンクーバー島がアメリカと英領北アメリカに分断されてしまいます。

それに英国政府にとって、

バンクーバー島南端のビクトリア(現在のブリティッシュコロンビア州の州都)は

重要な開拓地であり砦でした。

なので、

英国側がバンクーバー島を領地とする

太平洋までは北緯49度を国境線とする

ということで折り合いがつけられました。

ところが、

両者ともうっかりしていたのが(諸説あり)

Point Roberts の存在でした。

 

次回に続きます!どうぞお楽しみに!

 

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

カナダ政府や日本政府機関でも勤務経験があり、現在も日本で年に一度カナダ外交に関する講座を大学で担当しているというこれまでにない経歴を持つ講師。カジュアルからフォーマルな英語表現まで指導することができます。