みなさん、こんにちは。イタリア在住のロベルトです。
私が日本に住んでいた時に、耳にしてとても驚いた話の1つは、何と言っても「キリストの墓が青森県にある」でしょう!
100歳近い私の祖母が聞いたら、口を開けて言葉が出ないか、腰を抜かしてしまうに違いありろべrた
外国人にとって、日本と言えば「ハイテクの国」「進んでいる国」というイメージですが、日本の信仰や各地にある伝説・伝承はとても魅力があると思います。
God, Gods, Goddess
日本は八百万の神様が住む国ですから、当然日本の神様について英語で説明する時は、複数形のGods/Goddessが使われます。
ただ、このGods/Goddessという単語は、一つの神様を信じる宗教(monotheism)圏の人々には、ちょっと違和感があるというか、落ち着けない感じがするかも。
でも実は、神様の複数形ってそんなに特別でもないんですよね。
ギリシャ神話もローマ神話もたくさんの神様が存在する多神教(polytheism)の話ですから。酔っぱらいの姿で描かれたお酒の神様Bacchusもいたぐらいです。
ただ、それはあくまでも神話の話ですので、人によっては現代の話にGods/Goddessが使われると胸がちょっとざわつく感じがするかもしれません。
しかもハイテクノロジーの日本についての話だから余計にね。
嫉妬深い山の神様 – Jealous Goddess
Goddessと言えば、山の神様は女性で、とても嫉妬深いので、女性の立ち入りを禁止している山があるという話は、とても興味深く思います。
例えば、日本に観光に行った西洋人が、ガイドさんに
According to the tradition, the God of many Japanese mountains is “female” and very jealous.
Therefore, Japanese women are traditionally not allowed to climb those mountains.
と説明されたら、「こんなに技術的に進んだ現代の日本の話」であることに驚きを隠せず、漫画のようにのけぞってしまう人もいるでしょう。
多くの西洋人にとって、伝承によって、どちらかの性が立ち入ることのできない地域があるというのはショッキングな話です。
その一方、日本人である私の妻は、彼女自身は嫉妬深い神様が災いをもたらすとは考えていないけれども、妻の祖母がこのような信仰・伝承を大事にしていたため、可愛がってくれた祖母を尊重して、よっぽどのことがなければ山に入ることはないだろうという考え。
言い伝えが、というよりも、親しい人をリスペクトして女性の立ち入り禁止に異議を唱えないという人も多いのかな。
大切な誰かの気持ちを大事にして、という理由なら、納得できなくても理解する西洋人がいるでしょうね。
宗教に関する知識が翻訳の助けに
宗教に関することはとても繊細なことなので、ちょっと話し難いところもありますが、その国の文化を知るために、ある程度は宗教についての知識を持っておいた方がいいと思います。
宗教は、文学にも絵画にも生活習慣にも大きな影響を与えていますから、その知識が不足しては、背景や意図を理解して正確に訳せない場合もあります。
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イタリア在住。3言語の通訳・翻訳家。最近は特に、十数年住んだ日本が懐かしくてたまりません。
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