VegetarianやVeganの食事って?!あなたは正しく理解していますか?

こんにちは!フランス在住の講師のRinaです。

私には世界各国の人と食事をする機会がよくあるのですが、その度に気にするのは、食事制限についてです。

日本人やフランス人は比較的食事制限がある人は少なく、肉・魚・乳製品、何でも食べられる人がほとんどですね。
でも他の国々には菜食主義者=ヴェジタリアンVegetarianが数多くいます。
その理由は、動物愛護という倫理的理由、宗教上の禁止、動物性の食べ物を避けるという健康目的など様々です。
日本でも最近は健康志向がさらに強まりヴェジタリアンになる人が増えてきているように思います。
皆さんの中にもヴェジタリアンの方がいることでしょう。

私は以前インドやイギリスに住んでいたのですが、現地の人々と一緒に食事に行ったりパーティーをしたりするごとに、相手にあらかじめ食事制限について聞く必要がありました。

インドではヒンドゥー教徒は牛肉を食べず(といっても南インドのインド人の多くは食べていましたが)、イスラム教徒は豚肉を食べず、牛肉や鶏肉もイスラム法に則った屠殺法で処理されたハラルミート(Halal meat)と呼ばれるもののみ食べることができます。
さらにジャイナ教徒は不殺生を固く守っているので、肉魚乳製品どころか、にんにく、大根、にんじん、たまねぎ、じゃがいもといった根菜類もご法度です。
イギリスには多くのインド人を含む世界各国の外国人がいるので、さらに複雑でした。

(フランスのスーパーにも必ずこんなハラルミート専用コーナーがあります)

ヴェジタリアン, ノンヴェジタリアンという2タイプに分けられれば楽なのですが、「ヴェジタリアンだけど卵は食べる」、「ヴェジタリアンだけど魚は食べる」という人などもいたので、そこまで聞かなければなりませんでした。
正直、面倒くさかったです。

このような理由があるために、インドでの一般的な結婚式や大きなパーティーで出される食事は基本的にヴェジタリアンメニューで、卵が入っているものには注意書きが必ずありました。

ところでヴェジタリアン以外のこのような食事制限をしている人をなんていうか知っていますか?

まず皆さんが知っているvegetarianという言葉は、肉・魚介類は食べないけれども、卵や乳製品は食べる人のことを指します。正式には「乳製品と卵を食べるヴェジタリアン」という意味でlacto-ovo-vegetarian(ラテン語でlactoは「乳製品」、ovoは「卵」)というようですが、一般的にはただvegetarianといいます。

肉は食べないけれども卵や乳製品に加えて魚介類は食べる人のことは、pescetarian(pesceはラテン語で「魚」)といいます。

それに対して、肉や卵、乳製品は食べるけれども魚介類を食べない人のことを指すCarnitarian, Meatatarianという語も一応あるようですが、このような人たちは宗教や倫理的理由ではなく、大抵はただの好き嫌いなので、これらの言葉はあまり一般的に使われるものではないようです。

そして、動物由来の食べ物や製品を完全に避ける人々を、veganといいます。
肉、魚介類、卵、乳製品を一切とらず、白砂糖や蜂蜜もNGという人もいます。
白砂糖はサトウキビを精製する際、ろ過するために骨炭という畜産動物の骨が使われているからです。
さらに、革製品や毛皮製品、動物実験によって検査された化粧品や薬品も使いません。
食べ物に限らず、動物の不利益につながるものはすべて避けるという考え方です。

皆さんはこのような違いまで知っていましたか?
日本でここまで知っている人はあまりいないのではないかなと思います。
日本に住んでいるインド人でベジタリアンの友達は、日本のレストランでたまに「ベジタリアン向け」と書かれている料理があっても、実際はそうでないものが多いと言っていました。
なので、結局は安心なインド人が経営しているインド料理店ばかり行くしかないそうです。
先日私のある生徒さんも、インド人の取引先の人を接待するのにいくつかのレストランを提案したけれどもすべて却下され、結局インド料理店をリクエストされたとのこと。

インドで販売されている食べ物やレストランのメニューはすべてヴェジタリアン向け、ノン・ヴェジタリアン向けを表すマークがついていて、スーパーでは肉・魚介類はそれら専用の別室で販売されています。
レストラン名はXXX veg restaurant / XXX non-veg restaurant とつけられていることもとても多いです。

フランスの学校のランチでは、ムスリムの子供たちは別室または別テーブルで食事をします。
間違えて他の子供たちの食べ物に手を出さないようにするためです。

かなり徹底的でびっくりですよね。
以前私はヴェジタリアンといってもちょっとくらい肉や魚のエキスが入っていてもいいだろうと思っていましたが、このような状況を知ってからはかなり気を使うようになりました。
でも先日、ムスリムの友達がいるパーティーに動物のキャラクターが描かれたクッキーを持っていったら、ムスリムは偶像崇拝が禁止されているのでダメとのこと。
彼女は自分のことをMuslim Lightと呼び、あまりムスリムの規則を厳しく守っている人ではなく、お酒も飲むし、ヒジャブ(女性の髪の毛を覆うスカーフ)もかぶらない人だったので食べていましたが、相手の宗教のことはある程度知っておく必要性を感じました。

普段から外国人と接する機会がある方、特に外国人の方と食事をする機会が多い方は、ぜひ今回紹介したことを覚えておいてほしいと思います!

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様々な国に滞在した経験があり、「伝わる英語」が何であるかをしっかりと理解しているRina先生。きめの細かい添削でありながら、モチベーションもしっかりと上げてくれる添削が大変人気で、生徒様から高い評価を受けている講師です。 座右の銘は"If you can imagine it, you can achieve it. If you can dream it, you can become it."