こんにちは、Paigeです。
突然ですが、皆さん洋書はお好きですか?
英文の多読や速読の練習に洋書を読んでいる、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
洋書というと一般的にフィクション小説のイメージが強いかもしれませんが、英語中級者以上のリーディング学習におすすめしたいのは、ノンフィクションです!
今回は、ノンフィクションをおすすめする理由を、Michelle Obama(ミシェル・オバマ)の自叙伝『Becoming』を取り上げご紹介していきたいと思います。
英語学習にはノンフィクションがおすすめ!
まず、洋書をストレスなく読み進めるためには、中級以上の語彙力が必要です。一般的に、英語学習は知らない単語が1ページに5つ以下であるレベルの本を選ぶとよいとされています。そのため、洋書を英語学習に取り入れるといいのは、リーディング力や語彙力を伸ばしたい英語中級者以上と言えるでしょう。
さて、英語学習にノンフィクションがおすすめの理由としては、児童書などを除き、文学的表現の多いフィクションよりも読みやすいことがあげられます。
ノンフィクションの様々なジャンル中でも、特に「autobiography/memoir(自叙伝)」や「self-help(自己啓発)」などが比較的読みやすいのではないでしょうか。また、自分の好きなジャンルを選べば、英語学習だけでなく知識も得られて一石二鳥ですよね。
なお、ボキャブラリーの観点からも、ノンフィクションの方が実際に使える英単語を学べるのではないかと思います。TOEIC・TOEFL・IELTSなどの英語の試験で出題されるのも、ノンフィクションの文章です。日頃から多読や速読に慣れておくといいですね!
英語学習におすすめしたいノンフィクション作品はコレ!
そこで、今回おすすめしたいノンフィクション作品が、2018年に出版されベストセラーとなった、米元ファーストレディMichelle Obamaの『Becoming』です。本編は「Becoming Me」「Becoming Us」「Becoming More」の三部構成で、Michelleの幼少期からの人生をたどった回想録となっています。
使用されているボキャブラリーの難易度は、中級程度です。
見慣れない単語も前後の文脈から意味を推測しやすく、比較的すらすらと読み進められるかと思います。
また、リスニングが好きな方には、本書のオーディオブック版もおすすめです。ナレーターがMichelle本人であるため、より一層楽しめること間違いなしです!
『Becoming』から学ぶ英単語・フレーズ
それではここから、「Becoming Me」の第一章より抜粋した英語表現を紹介していきます!
① Chew out
「chew」の代表的な意味は「噛む」ですが、「chew out」とすると「~を叱りつける」「~を強く責める」という意味になります。ピアノ教師であるMichelleの大叔母Robbie(her)の厳しさがうかがえる場面ですね。
[本文引用]
“I’d sometimes hear her chewing out her students for not having practiced enough or chewing out their parents for delivering them late to lessons.”
② Register with
「register」は「登録する」と覚えている方が多いのではないでしょうか?しかし「register with」で「~の印象に残る」という意味となり、主に否定形で用いられます。本文では、Michelleがまだ幼かったため、当時の社会的な混乱や変動などは印象に残っていないと言っています。
[本文引用]
“None of this really registered with me. I was just a kid, a girl with Barbies and blocks, with two parents and an older brother who slept each night with his head about three feet from mine.”
③ Doze off
「doze off」は、「うとうとする」「居眠りをする」という意味の句動詞です。通常の「眠りにつく」行為ではなく、意図せずに眠ってしまう様子を表しています。
[本文引用]
“On hot summer nights, Craig and I dozed off to the sound of cheers from the adult-league softball games going on at the nearby public park, where by day we climbed on the playground jungle gym and played tag[1] with other kids.”
※1「鬼ごっこ」
④ Pipe down
「pipe(パイプ)」は、「pipe down」で「静かにする」という意味になります。しばしば、相手に静かにするようお願いや命令をする際に用いられます。
[本文引用]
“When it got to be too much for Robbie down below, she’d emphatically[1] flick the light switch in our shared stairwell, which also controlled the lightbulb in our upstairs hallway, off and on, again and again—her polite-ish[2] way of telling us to pipe down.”
※1「力強く」
※2「ish」は、「~ぽい」を意味するスラングです。
⑤ By-the-book
「by the book」は、「決められた通りに」という意味のフレーズです。規則などに厳格に従う様子を表した面白い表現ですね。なお本文では、名詞の前で形容詞的に用いるためハイフンで繋がれています。
[本文引用]
“They cracked up[1] at the dinner table as I recounted my battles with Robbie, still seething[2] as I ate my spaghetti and meatballs. Craig, for his part, had no issues with Robie, being a cheerful kid and a by-the-book, marginally invested piano student.”
※1「大笑いをした」
※2(seethe+ing)「怒りで煮えくり返っている」
⑥ Have no clue
「have no clue」は、「clue(手掛かり)」を用いた「全くわからない」という意味のインフォーマルな表現です。Michelleが初めてのピアノの演奏会で緊張している様子の描写ですね。
[本文引用]“Now, suddenly, I was aware of people watching me from their chairs as I stared hard at the high gloss of the piano keys, finding nothing there but sameness. I had no clue where to place my hands.”
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今回は、ベストセラー『Becoming』をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
皆さんも是非、ノンフィクションを取り入れ、楽しく英語学習をしてくださいね!
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現在カナダの大学院で国際開発学を研究しています、Paige(ペイジ)です。
海外旅行が好きで、トロントにて留学・就労経験があります。日本では海外向けサービスを提供する企業で勤務しておりました。
英語学習や日常会話からビジネス英語まで、幅広くお伝えしていきたいです!
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