みなさん、こんにちは。
英語イディオム表現は、主に英語ネイティブのカジュアルな会話の中で出てくる定型表現です。
ある調査によるとこれら定型表現を含むいわゆるチャンクは英語の話し言葉の20~50%を占めるとも言われています。
このことから特に「後で振り返ってみると簡単な英単語が並んでいるはずなのに、意味が理解できない」と感じる方は英語イディオムを学ぶと英語の話し言葉の理解力を上げることができます。
そこで今回の記事では、複数の意味を持ちそのどちらも比較的よく使用される「brin up」という英語イディオムをご紹介していきます。
英語イディオム「bring up」の意味① ~を育てる
まず英語イディオム「bring up」には「~を育てる」という意味があります。例えば「彼女は自分だけで4人の子供を育てなければなりませんでした」などの意味で「She had to bring up four kids all by herself.」と表現することが可能です。
ちなみに、「bring up」と似た意味で「take care of」使用することもできます。こちらのイディオムの場合、「~の世話をする」というニュアンスが強くなります。
「bring up」の副詞upには「一段高い世界へ」というような意味が含まれています。そもそも、「子育て」という行為を考えてみると、親が子供を社会に通用する高いレベルに連れていく行為とも考えられますよね。そう考えるとこの表現の1つ目の意味も頭に残りやすいでしょう。
英語イディオム「bring up」の意味② 話を持ち出す
実は、英語イディオム「bring up」には「話を持ち出す」という意味もあります。例えば「私の母親はいつも結婚の話を持ち出してきます」などの意味で「My mother is always bringing up the subject of getting married.」と表現できます。
このイディオム内での動詞bringには「別の話題を持ち出す」という意味があり、副詞upには「その時点まで何も無かったところに新しいものが出てくる」というニュアンスが含まれます。
「bring up」を一語で「raise」や「introduce」と表現することもできますが、前者は「~を提起する」後者は「~を紹介する」となり、「bring up」が持つ「話を持ち出す」というニュアンスとは異なってきます。
英語イディオム表現内の単語の意味・ニュアンスを再確認するのが鍵
英語イディオム表現を学習する上で大切なのは、表現内に出てくるそれぞれの単語の意味・ニュアンスを再度確認してみることです。
今回の例に挙げた「bring up」では、それぞれの意味の中で副詞upの意味やニュアンス、動詞bringの意味やニュアンスを確認しました。このように、イディオム全体で見ると初めて遭遇する表現で意味が理解できなくても、それぞれの単語を品詞ごとにつぶさに見ていくと「そういうことか」と合点がいくことも多くあります。
余裕がある方は英英辞典なども引きながらそれぞれの英単語が持つ意味・ニュアンスを整理しながら暗記していくと覚えやすいでしょう。
今回取り上げた「bring up」は2つの異なる意味を持つ日常生活でもよく耳にする英語イディオム表現です。
ご紹介したそれぞれの単語の意味・ニュアンスを上手く捉えながら、あなたも色々な場面で活用してみてくださいね。
日本で英語講師、行政通訳・翻訳の仕事を経験後、アメリカ人の夫との結婚を機にアメリカに移住。
英語コーチとして独立する傍ら、英語系ライターとしても活躍。
長い英語学習歴、教授歴、実践歴を活かし「日本人だからこそ躓きやすい」「そこが知りたかった!」そんな情報を分かりやすくお伝えしていきます。
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