子供の国語(英語)ノートのメモから
こんにちは!ニューヨークシティよりMihokoがお届けです。
子供が学校で使っている国語(英語)のノート、英語学習のヒントになることが多々あります。
エッセイを書くとき、どうやって全体を構成するか、文体の選び方、テーマがぶれないようにするにはどうすれば良いか、などなど。
そこで、子供が宿題をするときなどにチョロっと中身を見せてもらいます。
そんな中で、おっ?!と目を引いたもののひとつに、「言葉が与える印象」について書かれたメモがありました。
そこに書かれていた内容はこうです。
think, guess, suppose: words that make you sound weak
『think, guess, supposeなどの単語を使いすぎると、「意志が弱い、決断力がなくて優柔不断」 という印象を与える』 という内容。
もちろんシチュエーションにもよるとは思いますが、なるほどねぇ〜。
英作文で無意識につけてしまう「思う」に用心
ここにある単語たちって、日本語で 「思う」 と訳されるものですよね。
日本語でもそうだと思いますが、英語でも話し言葉だとあまりストレートでキツイ言い方にならないように I think~, I guess~, I suppose~ という表現をつけたりします。
その感覚のままで書き言葉にしてしまうとダメよ!ということですね。
これは、私たち日本人が英作文や英訳をする時にも気をつけた方が良いポイントになります。
特に、日本語の語尾に 「思う」 を無意識につけてしまいがちな癖がついているなら要注意です。
英作文や日英翻訳をしようとして、無意識に「思う」を表現に含んでしまったり、「思う」が過度に使われている和文につられてしまったりすると、think, guess, supposeなどを使いすぎている可能性が!
例えば、先ほど私が書いた 『(それは)シチュエーションにもよるとは思います』 は、 “I think it might also depend on the situation.” としても間違いではないですが、”I think” を省いてOK。そもそも、 mightという助動詞に 「推量」 のニュアンスが含まれています。(この英文が登場する文脈で、「私が思うことだ」という文意を表現する必要がある場合、また婉曲的な言い方にしたい時には “I think”をつけます)
「思う」が連発しているなぁ〜と英作文の時に感じたら、思い切ってどこか省いてしまいましょう!
英日翻訳でも「思う」の多用を避けましょう
そして、これは逆の作業、英日翻訳にも言えること。
日本語の「思う」って、実に幅広く使うことができる言葉です。
例えば、英語の think, guess, supposeは全て「思う」で表せますよね。
例えば、先ほどの英文、”It might also depend on the situation.” には think, guess, supposeが使われていませんが、「それはシチュエーションにもよると思うよ」 などと訳せるわけです。
「それはシチュエーションにもよるだろう」 よりも、婉曲的な表現にしたい場合につけると良いですね。
また、離れ技(?!)としては、think, guess, supposeなどが使われていなくても、和訳では 「思う」 と追加してみると落ち着いたり、他の英語の動詞を「思う」と訳せることがありますので覚えておいてください。
例えば、”I felt like it was real.” という英文の “felt” も、「感じた」ではなく「思った」と訳せます。
「それは現実だと思った」
「それは現実だと感じた」
とすると、文脈によっては正解となることもあると思いますが、響きとしては 「思った」 よりも硬くて文語的になる印象です。
「思う」 は、使い方次第でいろんな顔をもつ、とても便利な言葉になりそうですね!
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日本の大学で英語、ロシア語、ラテン語を学びながらフラワーデザイン学校に通いフラワーデザインを習得。翻訳も通信で勉強するがもの足りずニューヨーク・シティに移住。市内の大学で英語を学び直し、フラワーデザイナーとなる。同時に、翻訳や通訳に従事し、日本語や英語の家庭教師を務める。
翻訳実績:主に音楽関係の記事やCDのライナーノート、ブログ記事、履歴書のプロフィール、ビジネスレターなど通訳実績:取材、現地学校における諸行事、プライベートレッスンの場など
息抜きには土いじり、ルービックキューブ、星や月を眺めながらの一杯。クラシックバレエ用ストレッチとヨガを自己流でアレンジした整体をしたり、一指禅、日記を書くことが日課。好きなスポーツはサッカー、バスケットボール、水泳。ジャンルを問わず日々の生活に音楽は欠かせない。
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