洋書の訳本は好きだけど原書はパス、というKさんのおすすめ
こんにちは、Mihokoです。
今日はネイティブ目線の英語学習にも役立つ本をご紹介したいと思います!
仕事でご一緒しているKさんは、とても book wormで、ニッチな洋書の訳本をものすごい量、読んでいらっしゃいます。そのKさんが、先日こんなふうにおっしゃいました。
「と〜っても面白そうな本を見つけたんですけど、あまりに内容がニッチすぎて読むのがなかなか進まず……。でもこれって、訳本だからかな?とも思ったんです。原書だったら面白いかもしれないけど、私は原書はパスなんで、よかったら読んでみてください〜!」
なるほど、専門的な内容で興味ない分野だったら読みづらいというの、あるかもねぇ〜なんてお話ししながら、教えていただいた本がこちら!
“Between You & Me” by Mary Norris
これは The New Yorker という週刊誌のコピー・エディターが書いた本で、コピー・エディターという仕事を通して彼女が思う 「英語」 について書かれています。
私は実は、この本のタイトルだけを見て、惚れ込んでしまいました。サブタイトルに、”Confessions of a Comma Queen” とあったんです。
commaというサブタイトルが、タイトルの betweenにかかっていて、遊び心をくすぐられてしまって!もう、迷わずポチってしまいました!
コンマの使い方はネイティブでもバラバラ
タイトルにある通り、コンマの打ち方についても書かれていますが、正直、アメリカン・ネイティブの間でもコンマの使い方のルールはバラバラで、「どれが正式〜!?」と叫びたくなることがよくあります。
有名なのが “Oxford Comma” と呼ばれるもの。
Oxford Commaとは
複数の名詞を羅列するときに、A, B, and Cのように、andの直前にもコンマを打つというルールですね。
これには理屈があって、羅列されている名詞の A, B, C のなかに andを使った表現が入っている場合にまぎらわしいからです。
例えばこんな場合。
A= red
B= black and white
C= blue
これを、”Oxford Comma”を使わずに書くと、
red, black and white and blue
となり、どっからどこまでがまとまりなの〜!?とわかりづらい。
そこで、
red, black and white, and blue
としましょうよ!というものです。andの前のコンマを常に打つというルールにしておけば、紛らわしいこともなくなると。
「言葉としてのアメリカ英語」を知る良い参考書
私の子供たちが通うNYの市立小学校では、この “Oxford Comma”を使うように、国語の授業で指導していました。
子供たちも “Oxford Comma” を使って作文する習慣がついています。
でも、他市や他州ではそうでないところもあるようで、大人の英語をみると “Oxford Comma”を使わない人も多いです。(時代による違いもあるかも?)
この “Oxford Comma”について、Mary Norrisさんは本の中で、「ねえ、でもなんでOxford? Harvardでもよくない?」と。
読んでいて、「そこかい!」と突っ込んでしまいました(笑)!
でもご安心ください。彼女なりのコンマの使い方について、意見が書かれています。
この本を読んでみると、コンマだけでなくアメリカ英語とイギリス英語のスペリングの違いはどうして生まれてしまったかなど、彼女なりの説が書いてあり、アメリカの国語辞典(English dictionary)の歴史や、アメリカで英語が定着していく歴史なども垣間見ることができます。
文法だけでなく、「言葉としてのアメリカ英語」を知る良い参考書になると思いますよ!
「あなたへのオススメ」広告が教えてくれたのは
この “Between You & Me” をポチった後、「あなたへのオススメ」として届いた広告が。
そこには、イギリス人である Lynne Truss が書いた “Eats, Shoots & Leaves” という本。
こちらのサブタイトルは、”The Zero Tolerance Approach to Punctuation” で、Toleranceが Eatsとかかってますね。
アメリカ人とイギリス人の、パンクチュエーションの使い方や感覚の違いも気になるところで、こちらもポチってしまいましたよ!
“Eats, Shoots & Leaves” は、パンクチュエーションの使い方によって起こりうる誤解のお話です。
こちらは次回のブックレビューに記したいと思います!お楽しみに!
邦楽・洋楽のヒットソングで英語を学ぼう!
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日本の大学で英語、ロシア語、ラテン語を学びながらフラワーデザイン学校に通いフラワーデザインを習得。翻訳も通信で勉強するがもの足りずニューヨーク・シティに移住。市内の大学で英語を学び直し、フラワーデザイナーとなる。同時に、翻訳や通訳に従事し、日本語や英語の家庭教師を務める。
翻訳実績:主に音楽関係の記事やCDのライナーノート、ブログ記事、履歴書のプロフィール、ビジネスレターなど通訳実績:取材、現地学校における諸行事、プライベートレッスンの場など
息抜きには土いじり、ルービックキューブ、星や月を眺めながらの一杯。クラシックバレエ用ストレッチとヨガを自己流でアレンジした整体をしたり、一指禅、日記を書くことが日課。好きなスポーツはサッカー、バスケットボール、水泳。ジャンルを問わず日々の生活に音楽は欠かせない。
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