みなさん、こんにちは。Kenです。
今月も2003-2004年の留学生活中のことを思い出してみます。もう20年近くも前のことなので、少しでも覚えているうちに記録しておこう、という気持ちで書いています。
語学学校生として滞在していた当時は、学校を卒業した後は大学に入りたいけど、もしかしたら日本に帰るかもと迷っていました。それゆえに、1年ほどの滞在になるかもしれないので、できるだけいろいろなことを体験しておこう、とできるだけたくさんのものを見たいと思っていました。(そして本当に語学学校を終えたあと帰国しました。)
そんな「見たい・やってみたいリスト」の中には「自分の学校以外の学校に行ってみたい」がありました。
ドイツに行く前も英語を教える仕事をしていたし、今後も教える仕事はするだろうなというのはぼんやり考えていたのでなるべく多くの「教える現場」を見てみたかったのです。
【歌のレッスン】
そんななか見学チャンスが!なんと声楽のレッスン。もちろん僕はそれまでもその後も声楽とは縁はないですが、めったにないチャンスです。
音大の声楽科に入学を希望している友人が、受験勉強として声楽の先生に稽古をつけてもらうレッスンを見学させてもらうことになりました。
*** 2004年1月13日(火)の日記より抜粋コピペ ***
今日はSちゃんの唄のレッスンについていってみました。
レッスンは見学可であるということを聞いて、即決、同行しました。
先生のお家でレッスンでした。場所は、僕のいつも使う駅から、
僕の家のある方向とは逆方面に向かうバスで少し行ったところでした。
お家の(半)地下室がレッスン室です。僕は次の生徒さんが座る
ようにおいてあるソファにすわります。
まず発声練習。
僕は「あはははは(ドミソミド)」みたいのかなと思ってたんだけど、
(ソーミードーーーーの音階で)「アーゥワー」って声を出したり
「ドーナーーゥ(ドナウ川)」って歌ったりしてました。
ちなみに「ライン」とは言いませんでした。
*** 引用終わり ***
日本でも専門家向けの歌のレッスンって見たことなかったから比べる対象を知らないんですが、「ドーナーーゥ」が強く印象に残っています。ちなみに僕がいたエリアではドナウ川流域ではないんですけどね。
【大学でアリストテレスの講義】
日記を見返していると、たまたま、歌のレッスン見学の翌日に大学の授業にもぐり込んでいたようです。
*** 2004年1月13日(火)の日記より抜粋コピペ ***
今日も友達についていく、の日でした。
Yくんにくっついて大学の授業に出てきました。
文学の授業で、今日はとくにアリストテレスの話題が中心でした。
授業はもちろんドイツ語で行われるんだけど、95%わかりませんでした。
2時間の授業だったんだけど、わからない話を2時間きくのは、やはりつらいっすね。
いや、でも気分は味わってきました。というかいろいろ観察してきました。
日本の大学と違うところ:
・黒板をあまり使わない
・OHPをよく使う(先生によるらしい)
・演壇が教室前方右隅にある。
・飲み物持込可。
・何百人か入るような大きい教室であるにもかかわらず、
「先生、そこもう一度お願いします(言ってください)」とか平気で言える雰囲気。
授業の最後、先生に拍手するような意味合いで、みんな、
机をノックするようにたたくんですが、もうすぐ終わるぞ、
って雰囲気のとき、もうすでに教室の隅っこから
「ドドドドドドドドン」
て聞こえてました。
やはりドイツ語わかっても2時間はきついのかなーと思いました。
*** 引用終わり ***
このとき一番驚いたのはやはり、あんな大きな教室が埋まるくらい学生がいる中で当たり前のように発言する学生がいたことですね。日本ではほぼ見かけない光景ですよね。
また、「OHP」というのが時代を感じますね。もちろん当時でもPowerPointはありましたし、PCをつかって授業をする、というのは珍しくはなかったのですがOHPが現役で使われているのを見たのはこのときが最後でした。
「拍手の代りに机をノック」を見た(そして自分も参加した)のはこのときが初めてでしたが、その後もいろいろな国でこの仕草(?)は見ました。これも日本ではやらないことですね。
結局、歌のレッスンも、大学の講義に潜り込むのもこのときが最後になったので、本当に行っててよかったです。学生として在住していたからこその貴重な経験でした。
国際協力団体、翻訳・通訳会社での勤務を経て、現在はフリーランスで英語講師、翻訳、通訳に従事。予備校での講師経験や、大学や企業でのTOEIC講師担当経験も持つ。またドイツでの留学経験も活かし、ドイツ語も仕事にしています。
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