山頂で出会ったHigh Context Culture
こんにちは!
フルーツフルイングリッシュのEriiです。
以前、山頂で出会ったとても興味深いコミュニケーションに
ついて今日は書かせてください。
山登りをしているある日、
私の後ろを登ってきていたアメリカ人3人組の男性がいました。
私も彼らも同じタイミングで山頂に無事到着し、
山頂からなんとも美しい景色を眺めていました。
山頂には別のご夫婦がガイドさんと一緒に登頂されていました。
つまり、山頂に計3組いました。
他人である私たち3グループはお互い写真撮影を交換で行い、
まるで雑誌の撮影のような枚数の写真を撮り、
楽しい雰囲気で時間が過ぎていきました。
そこでアメリカ人グループの一人がとても流暢な日本語で
ご夫婦グループのガイドさんに「あの、すみません。ここはドローンを飛ばしてもいいですか?」と聞きました。
ガイドさんであるから知っていると思ったのだと思います。
ガイドさんは日本語でこのような返事をしました。
ガイドさん「本当はいけないのですが、他の方がいなければいいんじゃないですかね。
他の方がいると事故があったりと危ないですから。本当はダメなんですよ。
でも他の人がいなければね・・・僕も今のは聞かなかったことにします。」
ご夫婦の奥さんも笑顔で「お仕事でドローン撮影が必要ということもありますからね。」
というフォロー(黙認)をしていました。
ごく普通のリスポンスに聞こえますが、
海外の方からすると、とっても難しい
Japaneseなhigh context communicationです。
YesなのかNoなのか非常に判断が難しいです。
案の定、一人のアメリカ人の方は日本語が流暢な友人に
So, was that a yes or…?
と聞いていました。
彼の中では次の2点がミステリーだったのだと思います。
①そもそもドローンを飛ばしていいのか?
②「他の人がいなければ」・・・アメリカ人を除く私たち夫婦+ガイドさんグループは「他の人」に入るのか?
私は個人的にガイドさんの言葉を次のように理解しました。
①ドローンは飛ばしてOK。
②私たち(その場のメンバーのみであれば)ドローンを飛ばしはじめてもOK。
日本人同士ですと意識もしませんが、
客観的に聞いてみると
こりゃ~日本語は難しい言語だなぁ~!
と感じました。
ですが、日本語が流暢な友人は見事にガイドさんの
曖昧なニュアンスを理解し、
①ドローンを飛ばすのはOK。
②飛ばすタイミングは私たちを含めた周りの人に迷惑が
かからないよう全ての人がいなくなったタイミングで飛ばす。
という結論に至っていました。
曖昧な日本語に隠れたメッセージを汲み取りつつ、
周りにも配慮するコミュにケーション力の高さに感激しました。
彼等がはやくドローンを飛ばせるよう私たちは山頂を去りましたが、
次の日別の山でまた彼等に出会い・・・!ドローンのビデオを送ってもらいました(笑)。
今度東京で一緒に食事をすることになったので、
あの時のガイドさんの日本語をどう思ったのか
聞いてみたいと思います(笑)。
山頂で出会ったHigh Context Cultureでした!
See you in the next article.
人生の半分以上をアメリカで過ごし、アメリカの大学では言語学のアシスタントとして活躍されたり ネパールでも英語の講師をされていた経験があり、国際経験豊かな先生です。
人見知りしない性格で、誰とでも仲良くなる性格とホスピタリティーは英語指導にも表れています。生徒様から人気で、お客様満足度評価も高い先生です。
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