みなさん、こんにちは。
英語を話す上で、語彙力を上げていくことが大切と認識している人は多いですが、英語イディオムの学習の大切さに気付いている人は少ないものです。
実は、英語の会話は多い時にはその半分以上がイディオム表現が使われると言われています。
そんな英語イディオムをシリーズでお伝えしています。
※前回の記事「【使える英語イディオム】便利な「get on」のイディオム表現」を見逃した方はこちらからどうぞ!
今回の記事では同じ表現で3つの異なる意味を表現できる便利な「get over」のイディオム表現をご紹介していきます。
「実際の会話に登場しやすい表現から効率良く学んでいきたい」そんな方はぜひ参考にしてみてください。
英語イディオム「get over」の意味①「回復する」
最初にご紹介するのは、英語イディオム「get over」の「回復する」という意味です。主に病気から又は何らかのネガティブな状態から回復するという意味で用います。
例えば、
「I’ll take about ten days to get over the flu.」「インフルエンザから回復するにはおよそ10日程かかるでしょう」
「It took a while for her to get over the shock of her husband dying.」「彼女が自分の夫が死んでしまったショックから回復するのにしばらくかかりました」
などの表現が可能になります。
この意味でのgetは動詞becomeと同じく「~になる」という意味、副詞overは「乗り越えて」のニュアンスの意味を持ちます。こんな風にイディオム内に登場する単語のそれぞれの意味とニュアンスを再度確認してみると、「回復する」という意味が浮かび上がってきます。
英語イディオム「get over」の意味②「~を通じさせる」
英語イディオム「get over」には「~を通じさせる」という意味もあります。
この意味は、何か話や解説をして相手が納得できるように意味や要点を通じさせるという場面で用います。
例えば、
「He needs to get his points over more clearly.」「彼はもっと意味が通るようにクリアに説明する必要があります」、
「She couldn’t get her points over.」「彼女は意味を通じさせることができませんでした」
などの言い回しができます。
この意味でのgetは「~を運んでいく」、副詞overは「そちらの方へ」というニュアンスを含んでいると捉えると「~を伝達する、相手に分かってもらう」という意味になるのが分かります。
英語イディオム「get over」の意味③「納得する」
最後にご紹介するのは、英語イディオム「get over」の3つ目の意味「納得する」です。
何か理解し難いものに対してやっとの思いで納得するというニュアンスを表現したい際に用います。
例えば、
「I still can’t get over how much we have changed in the last 10 years. 」「この10年で私達がどれだけ変わったか今でも実感がわきません」
「She still can’t get over how much her kid has changed over the years.」「彼女は年月を重ねた自分の子供の変わりようが信じられません」
以上の例文のように、自然な日本語に訳す際には「納得する」ではなく、「未だ実感がわかない、未だ信じられない」などとなることが多いです。この意味での動詞getは「理解する、納得する」という意味、副詞overは「こちらからあちらへ」の意味を組み合わせて考えると分かりやすいでしょう。
いかがでしたか?
今回ご紹介した英語イディオム表現「get over」は、実際の会話の中でも頻繁に登場する便利な表現と言えます。
ぜひあなたも様々な場面で活用してみてくださいね。
日本で英語講師、行政通訳・翻訳の仕事を経験後、アメリカ人の夫との結婚を機にアメリカに移住。
英語コーチとして独立する傍ら、英語系ライターとしても活躍。
長い英語学習歴、教授歴、実践歴を活かし「日本人だからこそ躓きやすい」「そこが知りたかった!」そんな情報を分かりやすくお伝えしていきます。
※このブログでは英語学習に役立つ情報アドバイスを提供していますが、本ブログで提供された情報及びアドバイスによって起きた問題に関しては一切、当方やライターに責任や義務は発生しません。
※ここでの情報や助言を参考に英文を書いたり下した判断は、すべて読者の責任において行ってください。ここに掲載されている記事内の主張等は、個人の見解であり当社の意見を代弁・代表するものではありません。
コメントする