こんにちは、羊の数が人口よりも多いニュージーランドに暮らすA.Mioです。
これを書いている現時点(4月上旬)では世界の多くの地域でロックダウンが行われおり、私が暮らすニュージーランドも1か月以上続ロックダウンの終わりがようやく見えてきたところです。
先日、家の近所を散歩中に、フェンス越しに隣人と立ち話をしていると‛人に会えないのは大変だけど、commute(通勤)がないのが最高!’と言っていました。この小さな町では通勤といっても、市内まで車で5分ほどなので、日本の都市出身の私からすると苦笑せざる終えないのですが、、、。
幼児とのロックダウン生活でできることとは!?
さて、ロックダウンで私にとって大変な事といえば、イヤイヤ期絶頂期の2歳10か月になる息子と1日家に籠らなくてはならない点です。1日に1回程度の近所の散歩をすることは出来ますが、普段daycare(保育園)で思い切りエネルギーを発散している彼にとっては相当うっぷんのたまる状況であることは間違いありません。
親子で喧嘩をしているとネガティブな気持ちになりそうなので、彼と家に籠ることのポジティブな点を考えてみました。
その1つが言語習得過程をじっくり観察できることです。
我が家の夫は英語のネイティブ話者で日本語を話す事ができません。私は断固として日本語でしか息子に話しかけないようにしていますが、やはり普段は英語に触れている時間の方が圧倒的に長いため、彼にとっては英語が断然に強い言語です。
今回はこの1か月に渡るロックダウン生活の中で彼の日々の言語習得過程を観察してみて面白かった点を、日本語・英語に分けて挙げてみたいと思います。
ロックダウン生活で幼児の言語習得能力ー英語編
彼が2歳になったばかりの頃は、table/apple/outsideなどの単語のみを言葉として発していましたが、この1か月で英語の主語と動詞を含む文を話すことも多くなってきました。
とはいえ、時制を習得するのはまだ先ですので、すべて現在時制です。例えば、
Today, I go outside. I eat pizza with Dada.(今日僕は外へ行ったよ。僕は父ちゃんとピザを食べたよ。)
といったシンプルなセンテンスが言えるようになったため、コミュニケーションが前よりもとりやすくなってきました。
その一方、彼の思いこみなのか、夫と私が何度正しても直らない文法的間違えも多くあります。私がFEで添削をする際に<自動詞と他動詞の違い>を指摘する機会が度々あるのですが、彼にとってもまだまだその使い分けは難しいようです。
‛ねえねえ、僕と遊んで!‘と人におねだりする時に、彼は何故か
‛PLAY ME! PLAY ME!’
と言います。‛エッ、それ、play with meだよ‘と私が(そして夫が)言っても完全無視です。
ちなみに、前置詞withを抜かすと‛僕を遊んで~!’という意味ですね(笑)
ロックダウン生活で幼児の言語習得能力ー日本語編
そんな彼ですが、私の涙ぐましい努力が実ってか(?)、日本語で私が言うことはきちんと全て理解はしているようです。
返事をしたり言い返したりする場合はやはり英語の方が楽なため、残念ながら私にも英語で言葉を返してくることが多いです。でも、私のご機嫌取りをしたいときや、思いっきり甘えたい時には何故か一生懸命日本語で私に話しかけてきます。
先日、私が怒って機嫌が悪かった時に、後ろから私の肩をトントン、と叩き
‛カアサン、ハッピー カ?’
‛カアサン、イタイ カ?’(←怒っている/悲しいという形容詞の代わりに‛イタイ’を使ってみたようです)
と聞いてきた際には可笑しくて怒りも吹き飛んでしまいました。
彼なりにも知恵を使っているようで、知らない日本語の単語を英語から変換する場合に奇妙な間違えもします。
今朝、私にスプーンを渡すように頼む際にこう言ってきました。
‛カアサン、スプウンヌ チョウダイ。’
一瞬、‛ス、スプウンヌって何だ!?’
と混乱しましたが、英語のspoonを日本語読みしたんですね。
考えてみると、私も普段彼に日本語で話しかける際にTV→テレビ(terebi)、computer→コンピューター(compyuuta)、bed→ベッド(beddo)のように日本語独特の<子音+母音>の組み合わせをした発音で外来語の単語を発音するので、それをまねしたようです。
一家で一日中×1か月以上家に籠るという経験は今回ロックダウン以外ではもうする機会はない(、、、ことを願っています)ですが、イライラさせられることも多い一方で、子供の心や言葉の発達ぶりを日々間近にみることができたのは、ある意味貴重な経験かもしれないな、と思います。
それにしても、子供の脳みその柔らかさは凄いですよね。本当に羨ましい限りです!
日本だけでなく海外でも英語指導経験のある講師。大学卒業後一貫して言語指導に取り組んでおり、学習者の立場になり分かりやすく、親しみのある指導を心がけています。ニュージーランドで日本語指導経験もあり、教えるということに関してはまさしくプロ!
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