みなさん、こんにちは。
早速ですが、今回は受動態のお話をしていきますね。
英語で感情の変化を表現するときは、どのように書けばよいでしょうか?
まずは例文を見てみましょう。
○ I was surprised by the test results.
✕ I surprised the test results.
(私はテストの結果に驚いた)
動詞「surprise」を過去分詞形にして「受動態」で表現しますね。
単語とセットで受動態にすることを暗記してしまっている人もいるかもしれません。
では、なぜ受動態にするのでしょうか?
ここでは感情の変化を表現するときに「受動態」にする疑問を解決したいと思います。
日本人とネイティブの考え方の違い
気持ちを表現するには「驚く」「喜ぶ」「満足する」「興奮する」「怖がる」など気持ちの変化を表す感情動詞が使われます。
この感情の変化がどのように起こるかについて、日本人とネイティブは大きく違いがあります。
【日本人の場合】
日本人→感情
「感情の変化は自分の身体から湧き出てくるもの」と理解しています。
【ネイティブ】
感情→ネイティブ
ネイティブは感情について、自分の中から湧き出すとは考えていません。
「感情の変化は外的要因によって外からやってくるもの」と考えています。
感情の変化だけでなく「ケガをする」「疲れる」といった身体の変化も同様です。
ネイティブの考え方で英文をもう一度見てみましょう。
主語が「私」本人で、感情の変化「驚く」の外的要因は「テストの結果」になります。
すると、「私はテストの結果によって驚かされた」と表現するのがピッタリになります。
I was surprised by the test results.
(私はテストの結果によって驚かされた)
テストの結果→私→私が驚く
いくつか例文でおさらいしておきましょう。
He was perplexed by the lawyer’s remarks.
(彼は弁護士の発言に困惑した)
Fortunately, no one was injured when the building collapsed.
(幸いにも、建物が崩れ落ちたとき、誰もけがをしなかった)
無生物主語とは?
I was surprised by the test results.
(私はテストの結果によって驚かされた)
では、テストを主語にしてみましょう。どちらも同じ意味です。
The test results surprised me.
(テストの結果は私を驚かせた)
ここで登場するのが人ではない主語「無生物主語」です。
英語では頻繁に無生物主語が用いられますので、使い方に慣れていきましょう。
This tennis final is exciting.
(このテニスの決勝戦は興奮するね)←人を興奮させる
His attitude disappointed me.
(彼の態度で私は失望した)←私を失望させた
まとめ
下記二文は同じ意味になりますが、使い分けとして、フォーカスしているのが「私」なのか「テストの結果」なのかで主語位置が変わってくることです。
①I was surprised by the test results.
→「私」に注目
②The test results surprised me.
→「テストの結果」に注目
人を主語にした受動態は口語的な表現として多く使われます。感情の起こり方についてネイティブの考え方を理解しておくことでスムーズに英文を読めるようになりますよ。
受動態表現と無生物主語に慣れてどんどん英文を作っていきましょう。
予備校や学習塾で、幼児から社会人まで幅広く英語を指導し、20年以上。
特に、「英語を苦手」とする人への学習に対する向き合い方や、
考え方のアドバイスで「英語の面白さ」を理解してもらえることが何よりも嬉しいです。
英語習得は単なる暗記ではなく、ネイティブの子供が英語を身に付けるように
「イメージ」から理解するメリットや、単語の深い意味など
英語についてお話していきたいと思います。
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