【3分で解る!英作文のコツ】RecountとNarrativeの意味の違い

こんにちは!オーストラリア・シドニーへ留学中のTakatoです。

前回はシドニーに通う学生が初めに学習するライティングの書式(テキスト・タイプ)を紹介しました。

今回はそのうちのRecountとNarrativeについて詳しく見ていきましょう。

英文日記は、ほとんどの方が個人の楽しみのために書かれる方が多いと思いますので、一見書き方にルールがなく、好きなように書けばいいと思われがちですが、実はきちんとしたルールや構造が存在しています。英文日記など出来事を描写する際には、RecountとNarrativeというテキストタイプがあるのです。ではRecountとNarrativeでは具体的にどのような書き方をするのでしょうか。

1.Recountの意味

Recountとは過去のある時点でおきた出来事を順序立てて書いていく書式のことです。は次の通りです。

 

Orientation(出来事の出発点)→Events(一連の出来事)<→Reorientation(まとめ)>

*<    >は任意

 

Orientationでは、これから述べようとしている出来事の背景や登場人物、時間などを記していきます。Eventsでは起きた順番に過去で起きた出来事を述べていくことです。Reorientationでは任意ですが、まとめをしたり、書き手の感想を述べたりしていきます。

(Recountの例)

Orientation: I went to my friend’s house by coach.

Events: I saw the beautiful sea from the window. I also saw some cows walking around the farm. Three hours later, I got off the bus and saw my friend.

Recountは主に、伝記や自伝など、一連の出来事を淡々と述べていく書式に多いです。

 

2.Narrativeの意味

 

Narrativeも過去の出来事について述べていきますが、この書式では物語の中で起きたハプニングや事件を強調します。構造は次の通りです。

 

Orientation(始まり)→Complication(危機的出来事)→Resolution(解決)→Coda(まとめ・評価)

 

OrientationではRecountと同様、出来事の背景を描写します。Complicationでは、予期せぬ出来事や危機的な出来事、トラブルなどを描写します。Resolutionではハプニングがどのように解決したか、終息したかを述べます。Codaではまとめや、出来事の振り返り、感想を述べていきます。

 

(Narrativeの例)

Orientation: I used a coach to go home.

Complication: Suddenly, the coach stopped in the middle of the mountain. It seemed that the engines were not working. I had no idea where we were because of the lack of internet connections.

Resolution: However, the passengers were so calm, chatting with each other, reading books, or sleeping. I also joined their chatting, sharing snacks. About two hours later, the alternative bus arrived, and finally, I went home.

Coda: I was impressed with their optimistic behaviours despite the trouble.

 

危機的な出来事を強調するため、主にドラマや演劇、推理小説などの書式に当たります。

 

3.RecountとNarrativeの意味の共通点と違い

RecountとNarrativeの共通点は、1)初めに背景を設定すること、2) 過去形を用いること、3)動作動詞(Action verbs)を主に用いること の3点です。一方次のような違いもあります。

 

Recount→一連の出来事を淡々と述べる。知らせたり楽しませたりするのが目的。出来事を順序立てる。

Narrative→ハプニングをドラマチックに伝える。楽しませるのが目的。出来事の順序立ては任意。

 

またトラブルやその解決手段が強調されるため、エッセイや面接でご自身の経験を用いて説明する場合やReflection report(振り返りのレポート)では、RecountよりNarrativeで書く方が好まれます。

 

この2つの書式をマスターして、より魅力あふれる日記が書けるようにしましょう!

 

次回はInformation ReportとExplanationについて紹介します。また次回お会いしましょう!

 

オマケ

上記の文例は私の留学先での実体験に基づいています。

バスの内部が見られたのはある意味でレアな経験でした。 →

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2 件のコメント

  • 日記って好きな事を好きに書き綴るものとばかり思ってました。日本では勉強できない項目ですね。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    私立高校で英語教師を務めた経験を持ち、2018年〜2019年にオーストラリアのシドニーのマッコーリー大学で応用言語学TESOL修士を取得した講師。日本語を英語に置き換える逐語訳ではなく、どうすれば英語として自然なのか、適切なのかをしっかりと指導できるところが人気です!アカデミックライティングについても知識が豊富です。