割と使うのに知られていない?アカデミックライティングの基礎、「引用」のしかたについて②-Intext Citation応用編-

こんにちは!オーストラリア・シドニー留学中のTakatoです!

前回は、APAスタイルに基づいた英語の文献の「引用」のしかた、中でも文中での引用のしかたを表す、intext citationについて紹介しました。

今回はその応用編として論文を引用する際に良く使われるものの、意外に知られていない「複数の著者の引用」や「同じ著者の複数の文献の引用」などについて紹介します。

1. 複数の著者の同じ文献を引用するとき

引用する論文では共同で執筆する場合が大半のため、複数の著者が書いた論文を引用する機会はあります。しかし、著者が書いた人数によって、ルールや引用のしかたが少し異なります。

2人の場合:

①Hinsch and Sheldon (2013) found….

②(Hinsch & Sheldon, 2013)

(引用:Williams College, APA Citation Style Guide. Retrieved from https://libguides.williams.edu/citing/apa#s-lg-box-12803415

 

前回のブログでは、①は過去の調査結果や他の研究者の主張を書き換えて述べる場合、②は内容やアイデアのみに言及して述べる引用のしかたであると紹介しました。

では、①と②の違いは分かりますか?

 

そうです!は著者の間にandを、は著者の間に記号の&を入れる必要があります。

 

3~5人の場合:最初に引用するときは著者の全員の姓を入れる、2度目に引用するときは最初の著者の姓を入れて、その後はet al(ラテン語で「他」の意味)と省略する。

 

最初の引用→(Nabi, Finnerty, Domschke, & Hull, 2006)

2度目の引用→Nabi et al. (2006) demonstrated ….

 

6人以上の場合:最初の著者の姓を入れて、その後はet al(ラテン語で「他」の意味)と省略する。

 

 

2. 一人の著者の複数の文献を引用するとき

調べたい研究テーマについて執筆しているある著者の研究をさらにさかのぼって調べるというケースもあります。

その場合、出版年の順によって引用文献を明示する必要があります。

 

異なる出版年:出版年が古い順番に表記する。

同じ出版年:出版年の後に、アルファベットの小文字(a, b)を付けて区別する。

 

…in his work on rock art (Bednarik, 2001, 2003a). He also has interest in the watercraft during the Pleistocene (Bednarik, 2003c) and the figurines of Africa (Bednarik, 2003b).

 

(引用:University of Lincoln, APA 6th Edition – University of Lincoln.

Retrieved from https://guides.library.lincoln.ac.uk/c.php?g=110736&p=717973 )

 

3. 異なる著者の異なる文献を引用するとき

内容の裏付けをする際に、一つの文献だけでは足りない場合や複数の文献を用いて、裏付けを強めたいという場合に、異なる著者の異なる文献を引用するケースがあります。

この場合、著者の姓のアルファベット順で表記します。また文献の間にはセミコロン(;をつけます。

例: (Bennett, 2015; Smith, 2014).

 

(引用:Columbia College, APA Citation Guide (6th edition): In-Text Citation. Retrieved from

http://columbiacollege-ca.libguides.com/apa/in-text)

 

4. おわりに

前回と今回でintext citationのしかたを紹介しましたが、いかがでしたか?

こまごまとしたルールがあり、ややこしいと思うかもしれませんが、慣れるコツとしてはご自身が興味のある論文でどのように別の論文を引用しているかを観察し、それを参考にしてみることです。正しくルールを守って、他の文献から自らの主張を裏付けていくアイデアを拾っていきましょう。

 

次回はアカデミックレポートの最終章でまとめる参考文献リストの書き方について紹介します。お楽しみに!

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ABOUTこの記事をかいた人

私立高校で英語教師を務めた経験を持ち、2018年〜2019年にオーストラリアのシドニーのマッコーリー大学で応用言語学TESOL修士を取得した講師。日本語を英語に置き換える逐語訳ではなく、どうすれば英語として自然なのか、適切なのかをしっかりと指導できるところが人気です!アカデミックライティングについても知識が豊富です。