【基礎から学ぶビジネス英語】資本主義の原理と企業 ⇄「ものを言う株主」

みなさま、こんにちは。

ビジネス英語の基本を学べる記事をシリーズでお届けしています。

※前回の記事「【基礎から学ぶビジネス英語】9月といえば研修」を見逃した方はまずこちらからどうぞ!

さて、

10月と11月といえば、秋の学びの季節。

そこで、この2ヶ月間は「資本主義の原理と企業」と題して一国や世界の経済ってどのような仕組みでできあがっているかを大きな視点から考えてみます。

まずは資本主義の原理を学ぼう!

内容が難しいと思いますので日本語で書きますが、用語や表現については、解説を入れます。

※まずは以下の図表をご覧ください。大まかな資本主義の原理と資本家の資本がどのように企業に役立ち、いろいろな企業を取り巻く関係者に貢献をほどこしながら巡り巡って最終的な純利益から資本家に利益を還元するまでの流れをイラスト化しているものです。

 

「資本主義の原理と企業」とは?

ここで言う「企業」または「会社」とは株式会社のことを指すことにします。

資本家株式を出資することで企業は資本を得て事業を始める/持続することができます。そして、そうすることで資本家は株主となりこの企業に株主資本を保有することで、企業の持ち主になります。
会社には他にも資本を得る方法があり、金融機関からの借入および社債と前年度までに蓄えた純利益の一部の留保金の一部も投資に回すことができます。株主資本と違うのは、金融機関や債権投資家からはお金という資本を借りているだけなので、利息を付けて返さなければならず、企業の資本の一部である留保金の一部は企業自体が持ち主です。
よって、を所有し、所有権の売買までができるのは株主だけとなります。

「資本主義の原理と企業」に関する英語表現を覚えよう!

それでは、以下に上記の青字の用語の英語表記とその説明を加えます。

・資本家:an investor – 可算名詞、資本家は利益(profits)を得るために投資をします。動詞はinvestでinvest in something/doing somethingで自動詞で使われることが多いです。(例) The company invested in its subsidiary.「その会社はその子会社に投資をしました。」

・機関投資家:an institutional investor/ 個人投資家:an individual     investor

・株式:a share [英国英語]/ a stock [米国英語]ー可算名詞。その株主の出資分。

・資本capital – 不可算名詞で、capitalismは「資本主義」です。

・株主資本: equity – 可算名詞/不可算名詞、不可算名詞で使われることが多いです。別の言葉で言うと会社の価値(値段)そのものです。これを売り買いすることで且つ様々な状況を経て会社の買収(an acquisition)合併(a merger)が可能になります。

・社債bond – 可算名詞。会社が金融機関以外からお金を借りることが債権の発行で可能になります。会社は元本(a principal)とともに利息(an interest)を加えて返済します。

・純利益:a net profit – 可算名詞。純利益の定義:「会社が売上を上げてその後に多くの費用を差し引いて、一部は売上*以外の収入が加えられ、税金(a tax)を最後にに払った上で残った最終的な会社の利益。」この純利益から、翌年への再投資や「株主へ利益の還元たる配当金(a dividend)支払いに繋がります。
*売上 = revenue – 不可算名詞)

株主について

企業の持ち主となった株主は企業の所有者となります。その所有権は売買が可能で、自己の出資分の株主資本を別の投資家に売ることもできます。

つまり、株主は株主総会で自由に企業をどの様に扱うかの発言ができます。ただし、株主の持分があり、企業の全株の50%を超える持分がある株主は絶対的で完全な経営権を持ちます。50%以下でも、株主らの同じ意見が合わせて50%を越えればその意見は通るでしょう。

・株主:a shareholder [英国英語]/ a stockholder [米国英語]ー株主、イコール会社の所有者です。

・株主総会: a general shareholders’/stockholders’ meeting – 可算名詞

 

ものを言う株主

さて、日本では最近、今までおとなしかった株主らが発言を主張しだして、メディアなどで「ものを言う株主」という言葉をよく聞かれると思います。

別に資本主義のありかたや会社法が最近大々的に変わったわけではなく、株主の立場も法的にも実質的にも何も変わりません。なぜか日本では、会社の取締役会が絶対的な権限をもっています。諸外国の機関投資家やファンドという大きな投資家が社長や最高経営者らに「ものを言っている」状況とは違い、持ち合い株式という方法で仲の良い企業同士が株式を持ち合いお互いの企業の取締役会のすることに目をつぶりおとなしくしています(日本の持ち合い株式はかつては50%超えで、今でも20%超え。米国で約5%、欧州で約10%と比べるととても大きい)。株主を黙らせる操作でしょうか?

諸外国では、株主総会で終わらず電話でも電子メールでもどんどん、「利益はどうなる、あの取引はどうなる」など代表取締役は常にうるさい機関投資家やファンドの鴨的存在になります。

社長や副社長は会社で最も偉いという日本的文化の感覚もあるかもしれません。よって、諸外国では針の筵(むしろ)に座る社長になどなりたくないという人達はとても多いですが、日本では社長になりたいという人が多いのはご存知ですね。

今回は以上です。

来月も同じ主題で続きますのでお楽しみに!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

2004-2006年に米国資産評価会社ニューヨーク本社付け日本地域プロジェクトの翻訳専任担当で日英翻訳デビューしました。現在に至るまで翻訳に関わりながら、経営コンサルタント・事業管理など実務を経験しています。英国大学・大学院で、英語基礎コースを経て経営学修士と金融投資スペシャリズムの取得まで、エディンバラ市に3年在住していたことがあります。多国籍企業の役員からバイオ科学者、企業家、大学長、環境保護活動家など様々な外国籍友人がおります。