【役に立つビジネス英語学習】「やっぱり人だね。」戦略について(3)

【役に立つビジネス英語学習】「やっぱり人だね。」戦略について(3)

みなさん、こんにちは。講師のShinichiです。

今回は前回に引き続きビジネス上の「戦略」について語っていきます。テーマは企業間の競合です。

前回の記事「【役に立つビジネス英語学習】「やっぱり人だね。」戦略について(2)」を見逃した方はこちらからどうぞ。

1,企業間競争について

会社が売り上げを積み上げて利益を生み出すための一つの大きな障害物は、競合相手の企業の存在です。まずこれに関連する用語を学びましょう。

競合:competition

– 不可算名詞です。定冠詞のa/anを付けられず、複数形にすることもできません。

使用例

competition between:

There is severe competition between Company A and us.「A社と我々には厳しい競争がある。」

competition in:

Competition in the automobile industry of this country is too fierce.「この国の自動車産業の競争は、激しすぎる。」

競合相手: competitor

– こちらは可算名詞です。

使用例

a major/main competitor:

Company B is our main competitor but is so large that it should not think we are its competitor.「B社は、我々の主要な競合相手であるが、巨大なため我々を競合相手だと考えていないはずだ。」

 

  2,競合戦略の立て方

(a) Knowing your customers

– まず、自社の顧客はどの様な層であるかのを考えます。別の言葉で言えば、どの市場で企業間競合が起こっているのを知るということです。土俵が違えば競合は起こりません。

(b) Understanding the competition

– 同じ市場で競合をしている企業との関係を調べます。相手は、より安価な製品やサービスを提供している、質が高い、宣伝が上手い、大型顧客を持っているなど。

(c) What your weakness and strength is

– 自社の弱みは何か、強みは何をつかみます。弱みを他社から狙われない様にして、強みを持って他社に競り勝つようにします。

(d) Cooperation and collaboration

– 昨日の敵は今日の仲間。個々の別の目標に向かって協業するcooperation、または同じ目標を達成するためにより近い関係で協業するcollabarationがあります。代表的な協業は以下のものがあります。

strategic alliance: 2社または複数の企業が共通の目的を持って協業することです。経営権はそれぞれの企業が持ちそれぞれの決定で関係を都度変えてくことが可能です。自社が持たない情報、技能や技術などの強みを他社に頼ることが可能です。販売企画(marketing campaign)や販売網(distribution channel)の融合などで効率化や市場開拓などが例です。

joint venture: 2社または複数の企業が法的に独立した組織を作り共通の目標を持って事業を進めるものです。新商品の研究開発(= R&D = research and development) や新規市場の開拓などが代表的です。企業間の契約に基づく運営が為されます。

(e) Preparation of strategies

– 適当な戦略を練ります。

①上記の(a)/(b)/(c)で自社や業界などの状況を掴み取って、他者とは全く違う商品やサービスの独特の魅力を発揮して、強みを全面に押し出して競合の中で競り勝とうとするのがdifferentiation strategyです。ある程度高い値段設定でも販売可能であれば収益を上げることが可能です。

differentiation stategyの様に、独特の商品やサービスに強みがあれば、市場は小さくても熱烈なファン層(niche market)があれば、市場が狭くてもさらに高いある程度の値段設定が可能となリます。これがdifferentiation focus strategyです。

③すでに負債の返済を終えた工場や販売網がある、人員を多く採用せずともITシステムやロボットで業務を行うことができるなど、費用をあまりかけないと販売価格を下げて大量に販売をすれば薄利多売ができるというcost leadership strategyもあります。

cost leadership strategyの様に費用を低減できる力があって定額の値段設定で特定の市場を席巻してしまう戦略もあります。cost focus stategyです。

⑤ その企業の名前、商品やサービスの商標などに顧客が高い愛着を持ってもらい宣伝や販売方法にお金をかけず長期に渡る販売を可能にするのが、branding strategyです。商品やサービスの質の高さデザインの良さや他の何かが独特であること(ドイツ車のPorcheの様に質もデザインも最高であるなど)、ナイキのMichael Jordanのような有名人やチェックマークの様なナイキのロゴなどが例です。値段設定を高めにするのも可能となります。

⑥ (d)も協業戦略の例です。他に、自社と他社が手を取り合ってより大きな企業を形成するが他社の株式を大量に買って企業をコントロールして自社のものにしてしまう買収(株式の50%以上を獲得すると経営権が確立します)もあります。用語としては、M&A (merger and acquisition)「企業合併と企業買収」です。

戦略についてはまだ続きます。

次回もよろしくお願いいたします。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

2004-2006年に米国資産評価会社ニューヨーク本社付け日本地域プロジェクトの翻訳専任担当で日英翻訳デビューしました。現在に至るまで翻訳に関わりながら、経営コンサルタント・事業管理など実務を経験しています。英国大学・大学院で、英語基礎コースを経て経営学修士と金融投資スペシャリズムの取得まで、エディンバラ市に3年在住していたことがあります。多国籍企業の役員からバイオ科学者、企業家、大学長、環境保護活動家など様々な外国籍友人がおります。