フルーツフルイングリッシュ講師のShinichiです。
前回は、統計や分析の基礎の基礎として、「統計や分析で使われる専門用語」を学びました。DataとInformationの違いは前回のブログページをどうぞ。
今回は、データの集め方です。
それでは、今回も頑張っていきましょう!
データの収集はなぜ必要?
今回も出井田 衣夜代(でいた・いやよ)さんと井伊 一徳(いい・いっとく)さんの会話で始めましょう。
衣夜代:「一徳さん、明日の会議で市場データを収集する方法について討議すると聞いたのだけど、なんで必要なの。インターネットを見ると色々わかるじゃない。」
一徳:「やはりビジネスで成功したければマーケティングデータは必要ですよ。まとめてみましょう。データの入手先で区別してみます。
- 社内データ:Employees’ performance assessment/人事評価や、Sectional performance assessment/部門成果の評価、Product quality evaluation/生産品質の評価、Product amouont生産量、Costs/原価、Sold product number/販売個数、sales販売金額の利益や効率の評価、Accounting/会計やFinancing/事業投資などに関するデータ。
- 公的データ:役所/公益法人などが発表するデータ。例としては、経済白書など。
- 民間データ収集会社が提供するデータ:無料のものもあり。普通は有料。
- インターネットのデータ:個人や企業による有料・無料のデータ。
- 会社が自ら収集する外部データ:
一徳:「これくらいでしょう。
①は自社でしか分からないので、自社でやらねばなりませんよね。
⑤は外部データで、主にSales and Marketingの為のデータが企業としては欲しいのでしょうね。
②〜④に関しては、無料から高額なものまでありますが、無料で誰でも使えるものは、現代ではあまり意味が無くなってるのですよ。それこそGoogleなどで簡単に入手できれば競争相手も同じ土俵ですしね。それに、現代のマーケティングにとって、Mass market(※)の情報や大衆の変化が少ない情報はあまり意味が無いのですよ。大量生産で安く売ってやっていけるのはほんの一握りの大企業だけで、それも対象は発展途上国になってきます。さてそこで、一部の顧客層による特殊な商品や独特のサービスへの関心など、本当に欲しいデータは、お金を出して買うとか自社で独自に調べることになるでしょう。」
※ ビジネスの言葉を覚えよう
Mass market: 「大衆市場」のこと。特に、購買力の高い先進国では、消費者の嗜好はより小さい層で様々な購買方法を求めています。design/branding/financial service/product model choicesに限らず、消費者の目が行くところは、個々人でかなり違ってきます。色々な嗜好があり色々な消費行動をします。インターネットの普及で、嗜好や購買行動が多様化しつつあるとは言っても、新興国、発展途上国では、大量生産、安価提供のMass marketがまだまだ生きています。しかしながら、一部の大企業の独壇場となる傾向があります。
衣夜代:「ということは、会社がデータを使う側で、自ら集めるとすれば、①と⑤ね。市場のデータだったら⑤をやるというのはわかるけど、どうやって調べるの。」
市場のデータを調べるには?
一徳:「以下の方法があります。
- Interviews
- Questionnaires/surveys
- Observations
- Focus group
- Online tracking
まだありますが、大事なのはこれくらいですかね。
では詳しく説明していきます。
①Interviews
どの様な製品やサービスが欲しいか、今提供しているものを既存顧客にどの様に変えて欲しいかを聞くなどです。営業担当が取引先に聞くなどで使います。
例えば、
“Could you give me any advice on how we should change our service?”「弊社のサービスをどの様に変えたら良いか教えて頂けますか。」
“Your call center. The call center is weak because the telephone operators’ explanations are difficult to understand.”「おたくのコールセンターだ。そのコールセンターがイマイチだというのは、電話口の説明が理解しづらいからだね。」
②Questionnaires
「質問票」ひとつひとつの質問に答えてもらうのだけど、Excellent/good/average/no good「とても良い、良い、普通、悪い」など選択にするのが答えてもらいやすい方法ですね。surveyは、考え方や行動様式を聞くものです。これらは、Consumers’ preference and trend「一般消費者の嗜好・動向」を見つけ、product development/ service offering「商品開発やサービス提供方法」にヒントを得るなどに繋げることができますね。ただし、プレゼントや特典を提供しないとこれらに時間を使ってくれないでしょう。
③Observations「観察」
これは、例えば商業施設ですと、実際にどこにどの様な人々が来ているのかを見て、書きとるなどです。性別や年齢、人の多い時間帯や、ものの探し方などを調べます。また「覆面」でレストランや商品をデパートなどで購入する際に、実際に味わってみる、ホール担当サービスや販売員の行動を見てデータとして収集するなどです。
④Focus group
これは、「グループ・インタビュー」と訳すのがよいかもしれません。小さなグループであるトピックの人達が集まってもらい話し合った内容からデータを収集します。例えば、学童保育を使っている親達に集まってもらい、質問を投げかけ、回答をしてもらったり、その人達で話し合いをしてもらいます。
⑤Online tracking「オンライン追跡」
例えば、インターネットユーザー達がどの様な商品やサービスに興味があるか、どの様な人がどの様な活動や見たいものや聞きたいもの食べたいものなどに関心があるかをインターネットを通してデータを集めていくことです。自社だけでやるのが無理であれば、専門の会社に頼む必要があるでしょう。」
衣夜代:「ありがとー、一徳さん。会議でこれの中から提案してみようかな。」
一徳:「これらだけでも、どの様なやり方にするか、誰に何処で実行してもらうかなど色々と創造していくことが大事で、そう言ったことがマーケティング調査の醍醐味ですよ。」
2004-2006年に米国資産評価会社ニューヨーク本社付け日本地域プロジェクトの翻訳専任担当で日英翻訳デビューしました。現在に至るまで翻訳に関わりながら、経営コンサルタント・事業管理など実務を経験しています。英国大学・大学院で、英語基礎コースを経て経営学修士と金融投資スペシャリズムの取得まで、エディンバラ市に3年在住していたことがあります。多国籍企業の役員からバイオ科学者、企業家、大学長、環境保護活動家など様々な外国籍友人がおります。
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