【英文ビジネスメール攻略】ビジネスメールで有効な現在完了形をマスターしよう!

【英文ビジネスメール攻略】

こんにちは、さゆりです。

 

もともと日本語は時制が曖昧なのに、英語には過去、未来、現在の他に現在完了、過去完了まであって頭を抱えてしまいますよね!

口語ではネイティブでも時制に関してはかなり曖昧というか主観的に使い分けていて、時系列的な整合性を気にしていないのですが、文語ですとそうは行きません。

 

例えば、

I spent a lovely time in Japan.

I have spent a lovely time in Japan.

は、どちらも「日本で素晴らしい時を過ごした」ということになりますが、ここでspent を使用するかhave spent を使用するかは書き手の主観で決定されます。日本で過ごしたのがすぐ最近と感じられれば現在完了を使用するでしょうし、昔のことと感じられれば過去形を使用するでしょう。ところが、

 

I spent a lovely time in Japan a few years ago.

I spent a lovely time in Japan when I went there on holiday with my family.

 

などと明らかに過去を示唆する修飾句/節(a few years ago、when I went there on holiday with my family)がある場合、文法的に過去形を使用する必要があります。

 

ビジネスメールでは現在完了形が有効

一方、私がビジネスメール講座を担当していて実感したのは、ビジネスメールでは現在完了形が有効だということです。

スピード、タイミングが重要なビジネスでは、すぐに行動を取っているということを示す為に、現在完了形を選好する傾向があります。現在ワークしているというニュアンスを表現するには、過去形より現在完了形の方が相応しいからです。同じような観点から、現在進行形も使用される頻度が高いと言えます。

例えば、ある提案に回答する際に、

 

Thank you for your proposal.  We reviewed that and …    より、

Thank you for your proposal.  We have reviewed that and …

 

とするのが常套です。

これは、レビューをして直ぐに返答しているというニュアンスを表現するためです。

ビジネスの観点からは、We reviewed と過去形を使用すると、reviewした時点から回答している間に時差があることになってしまい、このメールを貰った相手もあまり嬉しくないでしょう。

 

ビジネスメールで「ファイルを添付します」

メールにファイルを添付するのは、ビジネスでは日常茶飯事ですが、この場合もほとんど現在完了形が使用されます。尤も一般的な「(ご参考に)添付AAAをご参照ください」という意味の慣用表現は、

Attached please find AAA (for your reference).

かと思います。これは、Please find AAA  attached という「S+V+O+C 構文」の、C(補語)に相当するAttachedを文頭に持ってくる、倒置用法と言われるものです。この表現は、Pleaseが付いているので、

I have attached AAA to this より丁寧な表現になります。

もちろん、

I am attaching AAA to this  と現在進行系でも大丈夫ですが、何故かあまり現在形は使用されません。

ここでちょっと話が逸れますが、日本語でよくいう「ファイルを添付します」は、英語的には、「xxxx(ファイルの内容)を添付します」になります。つまり、

Attached please find a file.  とはせず、

Attached please find the presentation document for the next management meeting.

と、何を添付(presentation document)しているか明示するのが普通です。

 

ビジネスメール、時制の注意点

時制の選択は、下の1−4の例からも分かるように、主観的に選択することも多いのですが、時系列的な整合性を考えると選択できない時制が、自然に見えてくることも多いです。

前の文章を例に引くと、

We have reviewed your proposal.  Consequently, we decided not to proceed with it.

とすると、review する前にdecideしたことになり、時系列的な矛盾が生じてしまいます。ですから、整合性を取るためには、

  1. We have reviewed your proposal. Consequently, we have decided not to proceed with it.
  2. We reviewed your proposal. Consequently, we have decided not to proceed with it.
  3. We reviewed your proposal. Consequently, we decided not to proceed with it.
  4. We had reviewed your proposal. Consequently, we decided not to proceed with it.

 

の何れかを文脈に沿って選択する必要があります。

 

時制は厄介なのですが、このように時間を帯のように考えて現在を中心に出来事を帯の上に配置してみると、なんとなくどの時制が相応しいか見えてきます。

 

いかがでしたか?

ぜひ、活用してくださいね。

 

 


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ABOUTこの記事をかいた人

現在、オーストラリアのメルボルンに在住です。 日本を1991年に離れ、オーストリア、アメリカなどに居を構えました。20年近く、外資系金融機関で、リサーチ、営業に携わってきたので、専門は、金融/経済/会計ですが、現在は幅広く翻訳の仕事をしています。