こんにちは、さゆりです。
夫がワシントンDCのジョージタウン大学にLLM(法学部のマスターコース)取得のために留学していた際に、私も外人学外生のための英文ライティングコースを取りました。首都であるワシントンD C、その近郊にはJohn HopkinsやGeorge Washington Universityと多くの University やCollege がありますが、ジョージタウン大学は1789年創立のカトリック系の古い大学です。また、土地柄、政治関係、通商関係のコースが充実しており、前国務長官がレクチャーしたりしています。
Punctuationの使用方法に厳しいアメリカ
ライティングコースはとても勉強になったのですが、一つ気付いたのは、アメリカはイギリスやオーストラリアに比べ、かなりpunctuationの使用方法に厳しいことです。
オーストラリアの学校だと(もちろん学校にもよりますが)、特に小学生の間はそれほどPunctuation にうるさく言いません。まず、書くことの楽しみを学ぶ方が大切という趣旨からです。
それに反してアメリカの場合は、小学生の頃からpunctuationをかなりうるさく言います。
例えば小学生の娘が
Mr Smith
と書いたとすると、Mr. のピリオドが抜けているということで減点されます。
ところが、英国や豪州では、Mr, Mrs のピリオドを省略するのが普通です。
余談ですが、娘が英国式のスペリングを訂正されて、減点されて帰ってきた時は笑ってしまいました。
先生が英国式を知らなかったのか、それともアメリカの小学校では、厳密にアメリカ式しか許されないのかは、怖くて聞けませんでした。娘は憤慨していましたが、アメリカにいる間は、アメリカ式を使いなさいということで終わりました。日本でもアメリカ式のスペリングを教えるのですが、ヨーロッパ、カナダ(発音は米式ですけど)、南ア、インドを含み南アジア、豪州はイギリス式だと考えると、ちょっとおかしいとは思いますが。因みに中国はどうなのでしょう?
アメリカと英国圏、句読点の付け方の違い
また、アメリカでは、副詞(句)を文頭に持ってきた時は、カンマを付けるように教わります。
Consequently, I had to give up the idea.
After all, things ended up where they started.
というようにです。ところが、英国や豪州(カナダもそうかはちょっとわかりませんが)では、読みにくいということで頻繁なカンマの使用を敬遠する傾向にあります。
Consequently I had to give up the idea.
After all things ended up where they started.
分詞構文を使用する際にも、旧大英帝国圏では省略する傾向にあるようです。米国だと、
Going straight along this road, you can find the bank on the right hand side.
必ずカンマを求められますが、英帝国圏では下記のように省略するのが一般的です。
Going straight along this road you can find the bank on the right hand side.
ただ、両国の書き方に共通するのは、補語名詞を入れる前後のカンマ、引用句を入れる前のカンマ、引用句をダブルクォーテーションマーク(””)で括ることですね。
I said to him, “I need totake my dog, Minky, to the vet for annual vaccination”.
英国圏の場合、
I said to him, “I need to take my dog, Minky to the vet for annual vaccination”.
とすることもあります。
また、法律的な文章や論文以外には実際の文章にはほとんど使われない;(セミコロン)や:(コロン)ですが、下記の例文のように語句をリストする時にはカンマを多用しないで済むので便利です。基本的に;(セミコロン)は、カンマより若干強めの切り方ができますね。
The speakers were: Dr Sally Meadows, Biology; Dr Fred Eliot, Animal Welfare; Ms Gerri Taylor, Sociology; and Prof. Julie Briggs, Chemistry.
また、句読点とは別ですが、生徒さんからの課題で良く見かけるのは、ピリオド、カンマの後にスペースが抜けていることです。これは、とてもテクニカルな部分なのですが、文章が見にくくなり、割と嫌がられるので気をつけるようにしてくださいね。
現在、オーストラリアのメルボルンに在住です。
日本を1991年に離れ、オーストリア、アメリカなどに居を構えました。20年近く、外資系金融機関で、リサーチ、営業に携わってきたので、専門は、金融/経済/会計ですが、現在は幅広く翻訳の仕事をしています。
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