こんにちは、さゆりです。
解いてみよう!ビジネス英語クイズ
いきなりですが、まずクイズです。
下のA. B. の設問では、①、②のどちらがよりビジネスの現場において使用されるでしょう?
A.
- To prevent from forgetting project main issues, I have prepared an action item list.
- To keep us aware of project’s main issues, I have prepared an action item list.
B.
- We should follow the guidelines carefully so as not to make mistakes.
- We should follow the guidelines carefully so as to avoid mistakes.
このブログのタイトルをご覧になれば自明なのですが、A. B.の設問ともに、答えは、②になります。もちろん、①の例文も、英語としては間違いではありません。
ビジネスメールの書き方ポイントはココ!
ビジネスメールを添削していて時々迷うのは、このような微妙な添削です。英語として間違いじゃないけれど、アプローチとしてはとても「日本的」というような場合です。
端的にいうと、日本語の「〜しないように」を英語にする場合、可能であれば、「 〜するように」と肯定的表現に置き換える方が英語としては自然だということです。
A.の場合、「忘れないように」とするより、「覚えておくように」とする方が、ポジティブなアプローチなので選好されます。
B.の場合は、日本語の「間違えないように」を表現したい場合、否定の not を使用せずに、「間違いを避けるように」という考え方をするのです。
文化が反映する表現の違いを考えよう
ネイティブは別に一生懸命にこのような作業を頭の中でやっているのではなく、本当にそういう風に考えているのです。
日本の文化(少なくとも私の育った戦後の日本)では、間違える/失敗することが非常にマイナスで、何事につけ「〜しない事」が優先されます。
これに対し、欧米の文化では「〜する事」が優先されます。日本は敗者復活が難しい文化なので、間違えないこと、失敗しないことがまず優先されるのだろうと個人的には考えます。敗者復活戦というコンセプトが存在すること自体、いかに敗者復活が難しいかを逆説的に示しているかと思います。
それに引き換え、アメリカでもオーストラリアでも敗者復活なんてスポーツに限らず日常茶飯事で、「敗者復活」というコンセプトさえ存在しないと思います。もちろんloser (敗者) というコンセプトは存在しますが、loserとwinnerは紙一重という認識が強いと思います。(別に某前大統領の話ではありません。)
両国ともスポーツ好きの国民性を反映しているのか、貴族/封建制度を持たなかった短い歴史のおかげかも知れません。
いつも、
We should follow the guidelines carefully so as to avoid mistakes.
だと時々は、
In order not to make mistakes, we should follow the guidelines carefully.
とする方が効果的な場合もあるのではと個人的には、考えたりもするのですが、皆さんも書いた文章を読み直す時に、ちょっと立ち止まって自分の文章がプラス思考のアプローチになっているかをcheckしてみて下さい。
ビジネスメール攻略に興味がある方は、Sayuri先生の前回の記事、
”【英文ビジネスメール攻略】ビジネスメールで有効な現在完了形をマスターしよう!” を是非読んでみて下さいね。こちらからどうぞ!
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現在、オーストラリアのメルボルンに在住です。
日本を1991年に離れ、オーストリア、アメリカなどに居を構えました。20年近く、外資系金融機関で、リサーチ、営業に携わってきたので、専門は、金融/経済/会計ですが、現在は幅広く翻訳の仕事をしています。
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