みなさん、こんにちは。
日本では、本当によく使われる言葉の一つ「よろしくお願いします」。
特にビジネスメールを書く際に相手に「よろしくお願いします」と伝えたいことってよくありますよね。こんな時、あなたはいつもどんな風に英語にしていますか?
ビジネス英文メールの中でも締めくくりによく使われる「よろしくお願いします」の表現ですが、実は気を付けないと相手に誤解を与えてしまいます。
今回の記事では、そんな多くの日本人が気付かずに間違ってしまいがちな「よろしくお願いします」の正しい英語表現とその使い方について解説していきます。「メールでのやり取りでも相手にできるだけ誤解なく自分の言いたいことを伝えたい」そんな方はチェックしてみてください。
注意!実は丁寧さは全くない!誤解を招く表現「Thank you in advance.」
あなたも今まで、日本で販売されているテキストの解説などで
「日本語で言うよろしくお願いしますは、英語ではThank you in advance.です。」
と書かれているのを目にしたことがありませんか?
注意しなければいけないのは、実はこの「Thank you in advance.」という表現、実際にビジネス英文メールなどで使うと丁寧さは全く伝わらず、むしろ相手にかなり失礼な響きになってしまいます。今まであまり深く考えずにこの表現を使っていたという方は今すぐ止めた方が無難です。
この「Thank you in advance.」は直訳すると「あらかじめお礼申し上げます」となります。日本語ではあまり違和感がないかもしれませんが、特に欧米の人からすると「なぜこちらに有無を言わせず指示をしてくるのか、こちらに断る余地はないのか」とネガティブに捉えられやすくなります。
特にどんな場面でも自らの自由や選択肢を奪われることに敏感なアメリカ人に使うと、クレームにもなり兼ねません。文法的には問題のない表現だとしても、できるだけ使用しないようにしましょう。
英語で自然な「よろしくお願いします」ってどう表現すれば良いの?
英語で自然に「よろしくお願いします」と表現したい場合、一番自然なのは
「I appreciate your help.」です。
これは直訳すると「あなたの手助けに感謝します」ですが、ビジネス英文メールの結びなどで使うといわゆる「よろしくお願いします」の意味になります。
この表現をより丁寧にしたい場合は「I would appreciate your help.」とwouldを挿入することもできます。ちなみに、appreciateという動詞はthankの少し丁寧でかしこまった表現としてビジネスの色んな場面で活用可能なので覚えておくと便利です。
今まで何となく「Thank you in advance.」と結んでいた方は、早速この「I appreciate your help.」に置き換えて使用してみてください。
慣れてきたら他のバリエーションで「よろしくお願いします」と伝えよう!
今回ご紹介した「よろしくお願いします」の定型表現とも言える「I appreciate your help.」に慣れてきたら、他バリエーションを使って色んな場面で「よろしくお願いします」に相当する内容を伝えてみましょう。
例えば、メールで「この状況についてお手伝い頂ければ幸いです」と伝えたければ
「I would appreciate your help with this situation.」、
「情報をご提供頂ければと存じます」なら
「I hope you will be able to provide the information.」
と表現することもできます。
ポイントは、自分がその状況でどういう意味で相手に「よろしくお願いします」伝えたいのかをより明確にして、それを具体的な言葉で表現することです。この点は自然な日本語を英語にする上で常に重要なので念頭に置いておくと役立つでしょう。
いかがでしたか?
今回ご紹介した「I appreciate your help.」は、日本語で言うところの「よろしくお願いします」を誤解なく伝えられる便利な表現です。
ぜひ、あなたも英文ビジネスメールの結びなど様々な場面に応用してみてください。
日本で英語講師、行政通訳・翻訳の仕事を経験後、アメリカ人の夫との結婚を機にアメリカに移住。
英語コーチとして独立する傍ら、英語系ライターとしても活躍。
長い英語学習歴、教授歴、実践歴を活かし「日本人だからこそ躓きやすい」「そこが知りたかった!」そんな情報を分かりやすくお伝えしていきます。
※このブログでは英語学習に役立つ情報アドバイスを提供していますが、本ブログで提供された情報及びアドバイスによって起きた問題に関しては一切、当方やライターに責任や義務は発生しません。
※ここでの情報や助言を参考に英文を書いたり下した判断は、すべて読者の責任において行ってください。ここに掲載されている記事内の主張等は、個人の見解であり当社の意見を代弁・代表するものではありません。
コメントする