皆さん、こんにちは。
例えば、ビジネスの現場でわざわざ遠方から自社を訪ねてきてくれた得意先に対して「どうぞおかけください」と伝えたい場面ってありますよね。
こんな時、あなたは教養ある大人としてスマートに正しい英語表現で伝えられていますか?
当記事では、うっかり間違って使用してしまうと失礼な表現になりかねない、「どうぞおかけください」という英語表現についてご紹介していきます。
「何となく知っている単語を繋げて話しているのだけど、これで合っているのかイマイチ自身がない」そんな方はぜひチェックしてみてください。
すぐに頭に浮かぶ「Sit down.」は実はとても失礼な言い回し!
「腰をかける」、「座る」と聞いてすぐ頭の中に浮かぶのは「Sit down.」ではないでしょうか?
このことから、先に挙げたようなビジネスシーンでも相手に向かってこの表現を使ってしまう人も多くいますが、実はこの言い回しは大人相手に使うと大変失礼な響きになります。
文の形が命令文なため、意味としては相手に「座れ。」と命令していることになるのです。この理由から、あなたが本来相手に伝えたい「お疲れでしょうから、ぜひ座ってください」、「お待たせするのは申し訳ないので、ぜひ座ってください」というホスピタリティの込もったニュアンスが伝わらなくなってしまいます。
ちなみに、この表現にPleaseを付け加えても失礼な感じは拭えません。むしろ、相手に上から目線で「お願いだからやってくれ」と懇願している響きにさえなります。
では、相手にホスピタリティを込めて「おかけください」と伝えるにはどんな表現が適切なのでしょうか?
大人同士の会話では「Have a seat.」を使うのが適切
ビジネスシーンなど大人同士の会話の中では「どうぞおかけください」という意味で「Have a seat.」と使用するのが適切です。
もちろん、この表現も文の形としては命令文を取っていますが、「Have a~」の表現にはちゃんと「相手を労わる、もてなす」という意味が含まれるので失礼な響きにはなりません。
きっとあなたにもお馴染みの表現、「良い一日を」という表現も「Have a good day.」、「もう少しコーヒーをどうぞ」という表現も「Have some more coffee.」とこの「Have a~」を使って上手く表現されていることが分かります。
基本的に命令文は相手よりも上に立って文字通り、何かを命令する文章なのは間違いありませんが、上記の例のように例外的に形は命令文でも意味は命令にならないという表現もあります。少しややこしいですが、知っておくと実際の会話でも役立つでしょう。
状況・相手次第では「Sit down.」と使用できる場面もある
ここまで、大人同士の会話、特にビジネスシーンでは「Sit down.」は使用を控えるべきとお伝えしてきました。ただ、もちろんこの表現も状況・相手次第では適切な意味で使用できる便利な表現です。
この表現が恐らく最も使用される場面が学校です。例えば先生が生徒に向かって「座りなさい」と伝える場合は、この「Sit down.」が良く使用されます。この場合、基本的に先生は生徒よりもある程度の権限や権威があるので不思議な響きにはなりません。また、親が子供に躾をする場合も同じです。
このように、例えば相手が大人か子供か、家族なのか友達同士なのかなど状況・相手次第では適切な英語表現というのは変わってきます。日本語は割とどんな場面・相手でも同じ表現ということが多いので、この視点を持っておくと他の場面でも応用が利くため便利です。
ビジネスで使える英語表現を増やそう
今回は、うっかり使用してしまうと相手に失礼な印象を与えかねない「どうぞおかけください」の英語表現をご紹介しました。少し例外的なルールが適応されるため、難しく感じた方も多いかもしれません。
ただ、当記事のようにより具体的な状況・場面の中で使用される例文の使い方を抑えておくと、実際の会話で活かせることも増えていきます。
ぜひ何度も内容を振り返り、この英語表現を自分のものにしていってくださいね。
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日本で英語講師、行政通訳・翻訳の仕事を経験後、アメリカ人の夫との結婚を機にアメリカに移住。
英語コーチとして独立する傍ら、英語系ライターとしても活躍。
長い英語学習歴、教授歴、実践歴を活かし「日本人だからこそ躓きやすい」「そこが知りたかった!」そんな情報を分かりやすくお伝えしていきます。
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