みなさん、こんにちは。
またまた語源をテーマに書いてみますね。
Ken先生のシリーズ前回の記事、「【英語学習ーボキャブラリー・ビルディング】語源パーツequ =「等しい」から英単語を覚えよう!」を見逃した方はこちらからどうぞ!
今日のテーマは、先日、実際に英作文添削講座の生徒さんから頂いた質問をもとにしています。
生徒さんよりの質問:
participate 「参加する」
と
anticipate 「期待する」
をいつも混同しちゃうんですよね。これって似てますけど語源的には関係あるんでしょうか?
* * *
僕も英語レッスン中にはなるべく、時間の許す限り、思いつく限り、僕が知っている限りは語源の話はするのですが、この点については考えを巡らせたことはありませんした。(ほんとうに、教えることって気づきの連続です)
そこで僕も改めて調べてみました。
英単語の語源を探ってみよう!ーparticipate
【participate = part + cipate】
まずはparticipate の方から考えてみましょう。
今回挙げたこの2つの言葉ではticipateのスペルが共通していますが、語源のパーツの切れ目としてはparticipateについてはpart + cipateです。
partの部分は、そのまま現代でも単語として成立し得るように「役割」「役目」を表します。
そしてcipateの部分は、現代の英語でいうとgrasp「つかむ」に相当します。
つまり
part「役割」 + cipate「とる」=「参加する」
ですね。ここで思い出したあなたは鋭い!そうです、 take part in と同じことですよね。
このcipateという要素のもとももとの形はkapで、これが変化し、現代の英語では、例えば、capture 「とらえる」, caption「短い説明文」、またceiveというスペリングに変化したものもあり、conceive「抱く」, perceive「見抜く」「把握する」, deceive「だます」となっているものもあります。
英単語の語源を探ってみよう!ーanticipate
【anticipate = anti + cipate】
それでは anticipateについてです。
後半のcipateは上記と同様なのでantiについて。
このパーツについて、僕はずっと勝手に「反対の」「対抗する」のみの意味だと思っていたんですが(antibacterial「抗菌性の」、antivirus「抗ウイルス性の」、antibiotic「抗生物質」)、どうやらそもそも意味は「前の」という意味のようです。現在の英語でいうならば、front, foreheadです。
つまり、
anti 「前もって」+ cipate「とる」=「期待する」
ですね。
これはこれで「そうか、そういうことか」とは納得するのですが、しかし、antiが始めにつく単語を辞書で調べてみても、「反」「抗」の意味で使われているものが大半です。もともとは「前」だったけど今は「反」「抗」の意味がほとんどだ、と理解しておくのが便利、ということでしょうね。
* * *
途中にもちらっと書きましたが、生徒さんのちょっとした質問から僕が学ぶことってたくさんあります。今回もこうやって調べる機会を得ることができました。ありがたいなあと思っているKenでした。
国際協力団体、翻訳・通訳会社での勤務を経て、現在はフリーランスで英語講師、翻訳、通訳に従事。予備校での講師経験や、大学や企業でのTOEIC講師担当経験も持つ。またドイツでの留学経験も活かし、ドイツ語も仕事にしています。
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