みなさん、こんにちは!
今回もボキャブラリー・ビルディングに役立つ語源の話をしていきます。
語源について考えたり知っていたりすると、知らない単語に出会ったときに類推できたり、記憶の定着が良くなったりなど、なにかと語彙の世界が広がりますよ。ぷつぷつ暗記していたものがすーっと線でつながるような、そんな感覚を味わえるはず!
(また、英語以外のヨーロッパ言語に触れるときにとても役立ちますよ、とくにラテン系の言語!)
シリーズ4回目の今日は、最近授業の中で実際に登場して、語源について触れた sign というパーツを紹介します。
前回の記事、
【英語学習ーボキャブラリー・ビルディング】語源を知って、映像で単語イメージをつかむ! (3)
英単語の語源を知って単語のイメージをつかもう!ー[sign]
[sign] 「印/印をつける」
– sign 「サイン」「印」
もうこれは単語そのものが語彙のパーツですよね。ここでカタカナでいう「サイン」についてもよく確認しておきましょう。
「クレジットカードのサイン」
「頭が痛くなるのは病気のサイン」
のように、同じカタカナ語でも複数の意味がありますよね。この2つの「サイン」は、どちらも英語としても日本語の「サイン」と同じ意味がありますね。(=英語の意味を間違って使っていない)
また、signal という言葉も、訳語としては「シグナル」「信号」ですが、「何かを表すもの」「何かを表す印」という意味ですよね。
– design
de(下に) sign(印をつける)→「デザイン」「設計」「デザインする」「設計する」
「下に印をつける」とはすこし想像しにくいのですが、「下絵を書く」という成り立ちです。
またはもう一つの解釈としてde(外に=out)→考えているものを印として(=見えるものとして)表す→「デザインする」というルートをたどってきた、と説明しているものもあります。
とにかく「印として」、つまり「見える形にする」というのがポイントですね。
– signify
sign(印) ify(動詞化するパーツ)→「表す」
これもまた、“そのまんま”ですよね。ただ、signifyは、その派生語をよく見かけるのではないでしょうか?
significant「重要な」「大きな」
significantly「著しく」
significance「重要性」「意味」
このグループの派生語は「表す」とはかけ離れているのでは?と見えてしまいますが、
「表す、表したもの」→「意味する、意味」→「意味を持っている、意義ある」→「重要」
という経緯で「重要」の仲間の語になっていきます。
– resign
re(再び) sign(印をつける)→再び署名する→「辞職する」
仕事を始めるときに雇用契約にサインをするのが1回目、やめるときが2回目、という考え方ですね。
または、
re(〜に逆らって)
と説明しているものもあります。
さて、このsignのそもそもの意味は、というと、13世紀頃には “gesture or motion of the hand” という意味で使われていたようです。
ここまで読んでピンときた方も多いのでは??そう、
sign language「手話」
ですね。
このほかにも、assign, designate, consign などなど、たくさんありますが、どれもsignに関係している言葉たちです。
語源の話って”諸説ある”というものが多く、どれを信じたら良いのかわからなくなってしまいそうですが、僕は、「まあどれも一理あるのだろう」くらいに考えています。どれが真実なのかも大切ですが、とにかく自分で映像化するためのヒントが得られることを大事にしたいので、諸説あるのも「そんなもんだろう」くらいに気にしないようにしています。
国際協力団体、翻訳・通訳会社での勤務を経て、現在はフリーランスで英語講師、翻訳、通訳に従事。予備校での講師経験や、大学や企業でのTOEIC講師担当経験も持つ。またドイツでの留学経験も活かし、ドイツ語も仕事にしています。
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