みなさん、こんにちは、Kenです。
シリーズで英単語の語源に注目して単語の成り立ちや面白さをお届けしていますが、今回が最後となります。
前回は、”spring”という単語についてご紹介しました。
※前回の記事「【英語学習 ー Let’s pay attention to 語源!】”spring”のもとのイメージ」を見逃した方はこちらからどうぞ!
さて、先日の授業でmaintainとretainが出てきました。どちらも「維持する」のような意味で、hold に近いようなイメージです。
今日は似てるようなこれらの単語に含まれる tainという語根について、紹介します。
【tainのオリジンはtenere】
この語根はラテン語のtenere(現代英語でいうとhold)をルーツとする言葉です。
そういえば現代スペイン語でも「持つ」はtenerですね。現代英語でいうholdのイメージが入っている言葉だ、と考えるとより意味を体感しやすいです。このイメージをもって眺めてみると改めて納得できるのは
retain = re うしろで + tain 保つ = 「保持する」
sustain = sus 下から + tain 保つ = 「支える」
maintain = main 手で + tain 保つ = 「維持する、メンテナンスする」
また、少し難易度の高い単語ですと、
abstain = ab 距離を持って + tain 保つ = 「避ける」「控える」「慎む」
などという単語も、意味を納得して考えやすく(そして、ひいては覚えやすく!)なりますね。
【tenereは他の姿にもなっている】
ちょっとtainからは外れてしまいますが、この語根はtinという姿になっていることもあり、たとえば、
continue = con 共に + tin 持っている = ずっと続いている = 「続ける」
continent = con 共に + tin 持っている = (地面が)ずっと続いている= 「大陸」
content = con 共に + tin 持っている = お互いが含まれている = 「満足した」
さらに、tenという形で現れることもあり、
tenant = ten 持っている + ant (名詞にする語尾)= 「テナント」
などにこの語根を見つけることができます。
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tain を語末に含む単語って今回紹介したもの以外にもたくさんあるんですよ。辞書の「後方一致」で探してみてくださいね。
【参考にしたサイト】
Online Etymology Dictionary
【参考にした書籍】
『ジーニアス英和(第5版)』
国際協力団体、翻訳・通訳会社での勤務を経て、現在はフリーランスで英語講師、翻訳、通訳に従事。予備校での講師経験や、大学や企業でのTOEIC講師担当経験も持つ。またドイツでの留学経験も活かし、ドイツ語も仕事にしています。
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