今回も、ボキャブラリー・ビルディングに役立つ語源の話をしてみますね。
今回紹介するのは、自分の英語の“引き出し”が増えるだけでなく、「知ってると助かるともある(かも)」という「緊急手段」の道具にもなると思いますよ。
英語の単語にも漢字の「へん」や「つくり」のように、パーツごとに意味があり、そのパーツを知っていると、初めて出会った単語でも意味を想像で理解できたりします。また、単語を覚えるにあたって成り立ちや理屈がわかっていると記憶に残りやすいです。
さて、今日のパーツは「特定の品詞をつくるパーツ」です。
前回までは
[st / sta] 停/立つ [sub] 下
のように意味を持ったパーツを紹介しましたが、
(「【英語学習ーボキャブラリー・ビルディング】語源を知って、映像で単語イメージをつかむ! (2)」を見逃した方はこちらからどうぞ!)
今日は、「それを付け足すと品詞を変えることができる」ものです。
ボキャブラリー・ビルディングー「特定の品詞をつくるパーツ」をご紹介!
★[-ize] (動詞化)「〜化する」
– generalize 「一般化する」
general (一般) ize (〜化する)
このように形容詞につけて
「“XXX”にする」
という意味の動詞を作ります。
他の例も挙げてみます。
– modernize 「近代化する」
modern (現代的な)ize (〜化する)
– idealize 「美化する」
ideal (理想的な) ize (〜化する)
– publicize「公表する/広告する/宣伝する」
public(公共の) ize (〜化する)
izeで終わる単語は本当にたくさんあるので、おそらくこれらは見たことありますよね。
ここで注目したいのが、idealize、publicizeなどの単語はそんなに日常的には触れない単語です。
使用頻度の低い単語(つまり、「覚えにくい単語」)でも、「知っているパーツ(ここではpublic)と語源のパーツ(ここでは -ize )でできている」、ので類推で意味がわかる、ということに納得してもらえるのではないでしょうか。
したがって、暗記しなくてはならない言葉が減る、ということですよね。
さて、他の例も見てみましょう。
★[-ent] [-ant] (名詞化)「〜をする人・もの」
– dependent「依存者」
depend(依存する) ent(〜をする人)
– recipient 「受取人」「受領者」
receipt(受領)(← receive 受け取る) ent(〜をする人)
– respondent 「回答者」
respond(回答する)ant(〜をする人)
これでも、「知っている言葉」+「語源のパーツ」の組み合わせで単語の意味がわかる、ということをあらためて知っていただけるかなと思います。
ほかには
★[-ty/ -ity](名詞化)「〜の状態」
– certainty 「確かさ」
certain (確か) ty(状態)
– uniformity 「一様であること」「画一性」
uniform(一様) ity(状態)
– ability「能力」
able (可能である)ity(状態)
– actuality 「確かさ」
actual (確かである)ity(状態)
– humidity「湿度」
humid (湿っている)ity(状態)
– modesty 「控えめさ」「謙遜」
modest (控えめである) ty(状態)
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いかがでしょう?
知っている単語も知らない単語も、だんだん漢字や漢字できた熟語のように見えてきませんか?
英語のアルファベットは26個しかないので、日本語に比べると表情が乏しいなあとは思いますが、こうして語源の構造から眺めてみると、映像のように見えてくるのではないでしょうか。こうやって「少し違う見方をする」のもおすすめです。
国際協力団体、翻訳・通訳会社での勤務を経て、現在はフリーランスで英語講師、翻訳、通訳に従事。予備校での講師経験や、大学や企業でのTOEIC講師担当経験も持つ。またドイツでの留学経験も活かし、ドイツ語も仕事にしています。
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