こんにちは。SummitコーチのKazueです。
私のSummitの生徒さんは英語を使って仕事をしているビジネスパーソンがほとんどですが、最近はアジアの国々、つまり英語を母国語としないCounterpart(相手方)との、英語でのコミュニケーションにまつわるお困りごとをしばしば耳にします。
英語という共通のコミュニケーションツールがあっても、お互い文化が違うので「おや?」と思うことがありますよね。今日は、特に中華系のカウンターパートとのやり取りの中で、知っておいて損はない、英和辞書には載っていない挨拶を一つご紹介します。
知っておいて損はない、英和辞書には載っていない挨拶とは?
さて、今から数十年前、私はシンガポール国立大学(略してNUS)に中国語を勉強するために留学しました。
NUSはシンガポール、いえ、アジアで1位、全世界でも11位(2021年現在。QS Quacquarelli Symonds社。)にランク付けされるトップレベルの大学です。もちろん、学生さんは皆、超優秀。超エリートです。(留学生枠の私は違いますよ。。。)もちろん、英語も皆さん流暢で、毎日大学に行くだけで英語の勉強になりました。
ところが、一つだけ「おや?」と思う英語表現がありました。それは、友達に会うと
“Hi. Have you eaten?” (ハイ、ご飯食べた?)
とあいさつ代わりに言われることです。
そのうち、友達のみならず、寮のAdmin.のお姉さんや、寮長の先生にも”Have you eaten?”と言われることに気づきました。日本でも欧米でも”Have you eaten?”とあいさつされたことはありません。なんでだろー?と不思議に思っていました。
ある日の中国語の授業でその背景を理解しました!
午後の授業が始まる前に、担当の先生が生徒に向かって
『你吃饭了吗?』(ニーチーファンラマ? ご飯食べた?)
と仰ったのです。
先生のお話では、中国はその昔、戦乱の世が続き、庶民は食べ物に困ることが多々あった。そのため『ご飯を食べましたか?』という相手を気遣い、それがいつの間にか中国語での挨拶になったそうです。それが、このグローバル化の時代に英語にそのまま変換され、英語でビジネスを行う中華系の方々に使われるようになったそうです。
時は流れて、シンガポール帰国後、私は米系企業に勤め、年に数度はシンガポールや台湾に出張していました。カウンターパートの多くは中国系で、皆さん流暢な英語を話されると同時に、ご自身の文化に誇りをもっています。私は昔の NUS での出来事を思い出し、午後のミーティングの始まる前には”Have you eaten?”とあいさつすると、とても喜ばれました。
いかがでしたか?
英語はコミュニケーションツールです。コミュニケーションには、もちろん正しい文法や適切なwordingが好ましいですが、相手に emphathy (共感)を示すことも同じくらい重要だと思います。世界各国で英語が通じるようになった現代だからこそ、文化の違いによる表現の多様性も楽しんでいただきたいと思います。
Fruitful EnglishのSummitコースを担当しているKazueです。高校・大学と第一外国語はフランス語でしたが、卒業後にフランスの銀行のディーリングルームに配属されたためスパルタで英語を磨きました。その後はシンガポールで中国語を学び、米系金融、米系ITポータル等でプロジェクト管理を担当しました。開発援助にも興味があったため、開発援助機関や日本政府のプロジェクトに関わり、エチオピアやロシアでPJ管理の仕事をしました。仕事で訪れた各国での興味深い出来事の他に、最新のコーチング手法についても、折に触れてブログでご紹介できればと思います。趣味はZumba。ダックスフンドが大好きで3頭の世話に追われています。
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