はじめに
皆さん、こんにちは!
前回の不定冠詞「a/an」と定冠詞「the」に続き、今回はもう1つの冠詞「ゼロ冠詞(無冠詞)」についてご紹介します。
少し前回の復習をすると、
話し手と聞き手との間で初めて出てくるモノ(特定できないもの)には、不定冠詞「a/an」が付き、話し手と聞き手との間で特定できるものについては、「the」が使われます。話し手と聞き手との間で了解しているものにつく定冠詞「the」は、日本語の係助詞「は」と同じ用法でした。
それでは、ゼロ冠詞(無冠詞)はどのように使われるのでしょうか。
今回は次の3つのルールについてご説明します。
- 可算名詞の複数形
- 不可算名詞
- 固有名詞
それでは詳しく見ていきましょう。
可算名詞の複数形
英語圏の子どもたちがPreschoolなどで歌う童謡に”Apples & Bananas”があります。
この歌は、次のような歌詞からはじまります。
I like to eat, eat, eat apples and bananas.
日本語に訳すと、「私はリンゴとバナナが食べたい!」となりますが、この文では冠詞が使われていません。
つまり「ゼロ冠詞」です。
この文では、リンゴとバナナの生産地や品種などが特定されていません。
また、「リンゴとバナナを1個ずつ食べたい」のように数量も特定されていません。
そのため、この文のように可算名詞の複数形の前には「ゼロ冠詞」が使われます。
不可算名詞
不可算名詞とは、数えられない名詞です。
代表的なものに、water, milk, moneyなどがあります。
- Water is of major importance to all living things.
(水は全ての生物にとって重要です) - Is it okay to drink milk everyday?
(牛乳は毎日飲んでも大丈夫ですか?) - Do not spend all your money on gambling!
(全財産をギャンブルに使うな!)
上の例文のように、water, milk, moneyは数えられないため「a」や「the」はついていませんし、複数形でもありません。
コップ一杯の水のように数える必要がある場合は次のように言うことができます。
- Just a glass of water, please.
(コップ一杯の水で大丈夫です) - I need to get 4 litres of milk.
(4リットルのミルクを買わないといけない)
はじめの例文は、レストランなどでウェイターから飲物を聞かれたときに使えるフレーズです。
2つ目の例文では、” 4 litres of milk”は実際に北米の家庭では4リットルの牛乳のボトルを買うことが一般的で、日常的によく耳にするフレーズです。
固有名詞
固有名詞とは、特定の人・物・場所等の名前をあらわす名詞です。
例えば、人名、国名、地名、建物、季節などが含まれます。
このような固有名詞の前には「ゼロ冠詞」が使われます。
- I am from Japan.(私は日本出身です)
- I speak Japanese. (私は日本語が話せます)
- Do you celebrate Christmas in Japan?(日本ではクリスマスをお祝いしますか?)
上の例文の3番目は、本当によく聞かれる質問です。
これは欧米ではクリスマスが祝日のためだと思われます。
まとめ
いかがでしたか。
今回は「ゼロ冠詞」をご紹介しました。
前回の不定冠詞「a/an」や「the」の違いより分かりやすかったのではないでしょうか。
可算名詞が複数ある場合(リンゴやバナナなど)、数えられない不可算名詞(水や牛乳など)、固有名詞(人名や国名など)の前には「ゼロ冠詞」となり、「a/an」や「the」は付きません。
ぜひ、今回挙げた例文などを実際に使って「ゼロ冠詞」を体感してみてください。
実際に使ってみることでより他の冠詞との違いが明確になりますよ。
カナダ在住のHannahです。
2012年にカナダに移住し、現在はまだまだ幼い双子の育児に奮闘中です。
最近は在宅で、英語学習系の記事の執筆や海外のニュースの翻訳などをしています。
忙しい中でも英語学習は続けており、学習歴は今年で20年を越してしまいました。
これから現地の情報や、英語学習に役立つ情報をお伝えしていきます。
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無冠詞の噺、スッキリ纏っていて良い復習になりました。