こんにちは、講師のエリカです。
突然ですが、問題です。次の文は英語で何と言うでしょうか?
「私は弁護士に憧れて、法学部に入りました。」
辞書によれば、「憧れる」はlong for、yearn for、admireなどという訳があります。そうですね、どれも間違っていません。しかし、うかつに使ってよいというわけではありません。
I longed/yearned for an attorney, so I went to law school.では、ちょっと変な英語になってしまいます。なぜなら、long forには「恋しい」、yearn forには「恋い慕う」「恋焦がれる」というニュアンスが含まれているからです。なんだか、胸が切なくなるような感情が込められている気がして、どきどきしてしまいます。どのように聞こえるかと言いますと…。
「弁護士に片思いをしていたので、法学部に入りました。」
このような印象になります。
あくまでも「尊敬のような憧れ」のニュアンスで訳したければ、I admired an attorney, so I went to law school.のほうが自然です。但し、an attorneyは単数形なので、誰か特別な弁護士さんがいて、その人に憧れて法学部に入った、ということになります。
「とある弁護士に憧れて、法学部に入りました。」
特定のかっこいい弁護士さんがいたわけでもなく、一般に「弁護士ってかっこいいな~」という漠然とした憧れで法学部に入った場合は、I admired attorneys, so I went to law school.と、無冠詞の複数形にすると良いでしょう。
しかし、long/yearnも全く使えないわけではありません。次のような言い回しなら、OKです!
I longed/yearned to become an attorney, so I went to law school.
名詞attorneyの代わりに不定詞to become~を使えば、弁護士という「人」に対して恋愛感情を抱いていたという訳にはならず、「弁護士になること自体」に対して熱い気持ちを持っていた、ということになります。日本語でいえば、「切望する」といった感じでしょうか。
もちろん、シンプルな英語にすれば、
I thought attorneys were cool, so… (弁護士がかっこいいと思っていたので…)
I really wanted to become an attorney, so… (めちゃくちゃ弁護士になりたかったので…)
などと表現することも可能です。
attorneyの代わりにdoctor、nurse、teacher、cabin attendantなど様々な名詞を使ってみましょう!
日本語能力試験最難関のN1取得。幼い頃から日本文化に興味を持ち、日本語も日本人と見分けがつかないほど流ちょうに使いこなせるN1講師。座右の銘は「Challenge yourself!」
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