こんにちは、講師のエリカです。
あなたは、yetとstillで迷ったことがありますか?
日本語ではどちらも「まだ」になりますので、間違え易い英語の一つとして知られています。(余談ですが、yetとstillと表す単語が同じなのは、日本語だけではありません。実はフィンランド語もそうなのです!)
そこで、今回はこの二つの単語でお悩みの方に、yetとstillの簡単な区別方法をご紹介したいと思います!
ずばり!stillは「ずっと続いている状態」、yetは「まだ始まってもいない状態」を表します。
yetには「始まっていない」というネガティブなニュアンスが含まれているため、よくnot yetという否定の形で使われます。ちょっと例文を見てみましょう。
例)“Did you brush your teeth?” “Not yet.”
「歯を磨いた?」「まだ(磨いていない)。」
ここでは、歯磨きがまだ始まってもいないので、yetが使われています。
では、同じような場面でstillを使った例文を見てみましょう。
例)“Are you still brushing your teeth?” “I’ll be done soon.”
「まだ歯を磨いているの?」「もうすぐ終わるよ。」
こちらでは、「歯を磨いている状態」がずっと続いているので、stillが使われているのですね。
ちょっと別の例文を見てみましょう。英語ネイティブはよく次のような表現を使います。
“Are we there yet?”
日本語では「着いた?」という意味になるのですが、より直接的に訳すと、「(到着は)まだなの?」という感じになります。(このthereは目的地を指しています。)
逆に“Are we still there?”にしてしまうと、「まだあそこにいるの?」という意味になります。つまり、目的地に着いている状態がずっと続いているのですね。
要するに、この文ではyet、stillのどちらも使えますが、意味が違いますので、気をつけましょう!
最後に、もう一つ。
否定形だからと言って、必ずしもyetが正解だとは限りませんので、注意しましょう。
例えば、“I haven’t seen this movie yet.”だと、「この映画はまだ見ていない」という意味になります。つまり、見たいとは思っているが、まだその「映画を見る」という行為が始まっていない、ということです。
一方、“I still haven’t seen this movie.”だと、ずっと前から見ようと思っているが、「映画を見ていない」という状態がずっと続いている、という印象になります。
この二つのニュアンスの違いが理解できれば、もうバッチリです!
ちなみに、お気づきでしょうか?
語順としては、yetは文末に来ることが多く、stillは動詞の前に来ることが多いです。語順にも是非気をつけましょう!
日本語能力試験最難関のN1取得。幼い頃から日本文化に興味を持ち、日本語も日本人と見分けがつかないほど流ちょうに使いこなせるN1講師。座右の銘は「Challenge yourself!」
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