こんにちは、講師のエリカです。
今回は、【副詞の位置】についてお話します。その中でも、特にreally(本当に)という副詞に注目したいと思います。
副詞は文の中で色んな位置に置くことができますが、実はその位置によって、ニュアンスが微妙に変わることがあります。特にこのreallyは、かなり意味が変わってしまうことがありますので、要注意です!
次の例文を見てみましょう。
① I don’t really have time.
② I really don’t have time.
この二つの例文の意味はどう違うのでしょうか?変わったのはreallyの位置だけですね。
結論から言いますと、実はreallyの位置が変わっただけで、ほとんど真逆の意味になってしまったのです。というのもちょっと大げさかもしれませんが、かなりニュアンスが変わりました。
上の例文を意訳すれば…。
① あまり時間がない。
② 本当に時間がないんだ。
のような感じになります。後者の方が、明らかに切羽詰った状況ですね!
後者のようにreallyをdon’tの前に置くと、don’tを強調することになりますので、「本当にない」ということが強調されます。一方、前者のようにdon’tの後ろに置くと、reallyの強調語としての役割が弱くなり、「あまりない」「本当はないけど…」のような少し弱いニュアンスに変わります。
さて、次の例文はいかがでしょうか。
③ You are really smart.
④ You really are smart.
こちらを日本語に訳すと…。
③ あなたは本当に賢い。
④ 本当にあなたは賢いんだ。
のような感じになります。
前者では、reallyはsmartの直前にあるので、smartという形容詞が強調され、「本当に賢い」という意味になります。一方、後者は「賢いとは聞いていたけど、本当にそうなんだね」のようなイメージが浮かびます。「smartであることが本当である」という点に着目しているのですね。後者のニュアンスは言葉では少し説明しづらいのですが、大体のイメージは掴んでいただけましたでしょうか?
特にreally don’tとdon’t reallyは間違えてしまうと相手に誤解を与える可能性がありますので、とりあえず、reallyがdon’tの前に来ているときは「ないことが強調されている」と覚えましょう!
日本語能力試験最難関のN1取得。幼い頃から日本文化に興味を持ち、日本語も日本人と見分けがつかないほど流ちょうに使いこなせるN1講師。座右の銘は「Challenge yourself!」
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