こんにちは、講師のエリカです。
英文を読んでいると、よくasという前置詞を見かけますね。
しかし、このasにはいろんな用法があるということにお気づきでしょうか?実は、この短い単語で、たくさんのことを表現することができます!とてもフレキシブルな前置詞ですが、意味が多い分、解釈が難しくなるときもあります。勘違いを防ぐように、asの主な用法を押さえましょう!
asの使い方 基本A,B,C
A. 役割 こちらは割と分かりやすい用法ですね。日本語では「~として」と訳します。
I work as a nurse at the city hospital. / As a teacher, I feel that…
「市立病院でナースとして働いている。/教師として、私は…と思う。」
B. 比較、類似性 何かを比較する時に使うasです。「as (形容詞) as」という形で使うことが多いです。
She is as tall as I am. / She is faster than me, but not as strong (as I am).
「彼女は私と比べて同じ位背が高い。/彼女は私より足が速いが、私ほど強くはない。」
C. 様態 「~ように」などと訳します。これだけでは少し解りにくいかもしれませんが、例文を見れば使い方を掴めると思います。
Leave the door as it was. / As you know… / As you wish.
「ドアをそのままにしておきなさい。/あなたが知っているように…(ご存知の通り)。/お望み通りにいたします。」
asの使い方 レベルアップ編 D,E,F
A~Cは文型から意味が分かることが多いですが、難しいのはこれからです!
D. 原因、理由 日本語では「~なので」になります。becauseやsinceと似ていますが、becauseは「相手がまだ知らない事柄」に対して使い、asやsinceは「相手が既に理由を知っている」ときに使います。従って、asとsinceは「理由」のニュアンスがbecauseより弱くなります。
As I had already finished my work, I had nothing to do.
「もう仕事が終わっていたので、することがなかった。」
E. 時 「~すると」「~と同時に」、または「~しながら」と訳すことが多いです。
As I passed the classroom, I saw someone waving at me.
「教室の前を通ると、誰かが私に手を振っているのを見た。」
F. 比例 Eと同様、こちらも「時(の流れ)」を表しますが、「~につれて」などと訳します。
As we get older, we learn more about the world.
「年をとるにつれて、我々はこの世界のことがもっと解るようになる。」
お気づきでしょうか?
D~Fはほぼ同じ文型なのです。構造からasの意味を解釈するのが難しいので、文脈で判断する必要があります。特にEとFは、D(理由)とも解釈できそうですね。ちょっとややこしいかもしれませんが、この三つの用法を押さえていれば、どれが自然か判断しやすくなると思います!
このように様々な意味や使い方があるasです。文章に出てくるasの意味がなかなか分からなければ、是非このリストをチェックして、A~Fのうちどの用法が一番適切か考えてみてください!
日本語能力試験最難関のN1取得。幼い頃から日本文化に興味を持ち、日本語も日本人と見分けがつかないほど流ちょうに使いこなせるN1講師。座右の銘は「Challenge yourself!」
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