はじめに
「ライティングは家と同じつくり」というのはご存じでしょうか。
家の作りは、
①雨風をしのぐ屋根、②それを支える柱(複数)、③それぞれ柱を支える土台、そして④基礎です。
もちろん、外壁などを挙げればきりがありませんが、この①~④の構造が英語のライティング構造とそっくりなのです。
この記事をお読みいただくと、まとまりのある英文がすぐに書けるようになります。
考え方
この家のパーツが、英文の中で何に該当するかというと、
- 屋根=主張
- 柱=理由1
- 土台=具体例1
- 柱=理由2
- 土台=具体例2
- 柱=理由3
- 土台=具体例3
- 基礎=結論
という事になります。
ここに書いてある①~⑧の順番で英文を書いていくと、モレやダブリがない英文を書くことが出来ます。
私はこの構造を「ライティングの鉄板構造」と呼んでいます。
そして私はこの構造で書くことを、英検やTOEFLを受験する学生さんに強くおすすめしています。
なぜなら、各種資格試験のライティングにおいては、限られた短い時間で、アイディア出しから書き上げまでを行う必要があるからです。
また、主張がきちんと複数の理由に支えられ、それぞれの理由が具体例に支えられ、最後に結論のあるまとまりのある英文になるのです。
では、具体的に英文に置き換えたものを見てみましょう。
House Structured Writing
以下の英文は、「将来やってみたいこと」というテーマで中高生向けに私が書き下ろしたものです。
Topic: What do you want to do in future?
①What I want to do in future is to open my own English conversation school. ②The first reason is that I would like to contribute to younger generations with my English skills.③I will cooperate with native English speakers to help children improve their English speaking skills online. ④Another reason is that I will be able to learn how to manage school. ⑤Running business requires a lot of knowledge, skills, and connections with various people, which all will improve my own business skills in a very short time. ⑥Finally, I want to tell my students how broadened their horizon will be by leaning English. ⑦Practicing English will make a lot of things possible for my students; chatting online with people in the world, enjoying movies without subtitles, or guiding tourists coming to Japan all around the country. ⑧There will be many benefits for the community and myself. (154 words)
いかがでしょうか。
簡単に流れをまとめると以下のようになります。
- 主張:英会話学校をつくる
- 理由1:若い世代に英語スキルで貢献する
- 具体例1:ネイティブの講師と協力しオンラインで指導する。
- 理由2:経営の仕方が身につく
- 具体例2:たくさんのビジネスに関する知識や、人脈等が短期間で身につく。
- 理由3:生徒達に英語が世界を広げてくれることを伝えられる。
- 具体例3:オンラインチャットや映画鑑賞、ツアーガイドなどの幅を広げてくれるから。
- 結論:生徒にも私自身にもメリットが大きい。
いかがでしょうか。
ムダな文がなく、かつ、必要な情報は押さえてあると思います。
ムダな英文を入れてしまうと、テストなどでは「繰り返し」や「アイディア重複」と取られてその部分がなかったことと見なされます。
また、抽象的な理由で終わったり、具体的例だけをダラダラと書き続けてしまうことも避けられます。
まとめ
私はアメリカ大学院留学時代に、この書き方を習いました。
正確には、大学院入学直前のWriting101で、学部生と一緒に習ったのを覚えています。
大学側はWriting Center なるものを設け、学生のレポート作成のサポートにとても熱心だったのを覚えています。
それはつまり、英語圏の大学では、「ライティング力で成績が決まる」といっても過言ではないからです。
しかし、レポート作成の前には大量に英文を読んだり、講義を聴いたり、自分でリサーチしたり、友人とディスカッションしたりと、時間がいくら合っても足りないのが現状です。
限られた時間で、ムダのない論理的な英文を書くには、house structureを頭と体にたたき込んでおく必要があります。
単文は書けるけど、まとまりのある英文を書くのが遅い、苦手だ、というひとは、ぜひこの鉄板house structureで書いてみてください。
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地方の公立小~高校で普通に学び、必死の受験勉強の結果、英語が苦手な大学生になる。自分のように英語が苦手な生徒を助けたいという一心で、英語講師を目指す。1年間、英語の臨時講師をしながら資金を貯め、渡米。米国大学院にてTESL(英語教授法)を取得。2年間の留学を経て、地元で英語講師として18年間、中高大学生を中心に英語を指導中。英検1級、TOEIC最高点980 海外留学サポート、英語ディベート、英検・TOEICなどの資格取得のための指導も行っている。
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