【英語中級者向け】英検1級長文問題を読もう!

【英語中級者向け】英検1級長文問題を読もう!

みなさん、こんにちは

〜はじめに〜

英検の問題が公表されているのはご存じですか?

これは朗報ですね。積極的に試験対策として取り組んでいくのにはピッタリです!これを利用しない方法はありません!

 

今回は、2022年の英検で公表された英検1級の問題から長文を抜粋して、一緒に読み進めていきましょう。

 

タイトル:The Early Solar System(初期の太陽系)

 

The origin of our solar system has long been the subject of speculation. The most widely accepted explanation is the nebular hypothesis, which argues that the solar system began as a massive cloud of interstellar gas and debris that collapsed under immense gravitational forces. The resulting mass of swirling matter eventually formed into pockets of material that then came together to become the sun and planets. While this accounts well for some aspects of the solar system’s formation, other predictions derived from the hypothesis do not line up with the solar system’s current state. For example, in computer simulations based on the hypothesis, the masses of certain planets and the regions in which those planets reside were inconsistent with current astronomical observations. The discrepancies, however, could be due to the fact that the nebular hypothesis was originally based on the assumption that planets in our solar system formed in their current locations and have mostly remained there.

 

太陽系の起源は、長い間、さまざまな憶測を呼んできた。太陽系は星間ガスの巨大な雲から始まり、巨大な重力によって崩壊したとするである。その結果、渦を巻いた物質の塊がやがてポケット状になり、それが集まって太陽や惑星になったというのだ。しかし、この仮説から導かれる予測は、太陽系の現状と一致していない部分もある。例えば、この仮説に基づいたコンピューターシミュレーションでは、ある惑星の質量やその惑星が存在する地域が、現在の天体観測と食い違っていたのだ。しかし、このような矛盾は、もともと星雲説が、太陽系の惑星が現在の場所で形成され、ほとんどそこにとどまっているという仮定に基づいていることに起因している可能性がある。

 

Some of these mysteries may be close to being solved. The smaller planets of the inner solar system are believed to have formed from matter able to withstand the sun’s tremendous heat, such as rock and metal. Conversely, the gas giants Jupiter and Saturn are thought to have formed in regions farther from the sun, beyond what is referred to as  the frost line, as temperatures at this distance are low enough for the matter that makes up gas giants to solidify. Scientists, however, have observed Jupiter­like gas planets in distant solar systems nicknamed “hot Jupiters” orbiting their suns at surprisingly close distances. To explain this, scientists proposed the concept of planetary migration, and a scenario named the “grand tack” was modeled, using Jupiter’s formation as a basis, to test the concept. In the scenario, Jupiter takes shape beyond the frost line, as is expected, but migrates toward the inner solar system, imitating hot Jupiters. However, as a result of gravitational forces from our solar system’s other gas giant, Saturn, Jupiter is drawn back out to its current location farther from the sun. Despite sounding far­fetched, the scenario  has been praised for plausibly explaining why hot Jupiters exist.

 

これらの謎のいくつかは、解決に近づいているかもしれない。太陽系内の小惑星は、岩石や金属など太陽の耐えられる物質から形成されたと考えられています。逆に、ガス惑星である木星や土星は、太陽から遠く離れた「フロストライン」と呼ばれる領域で形成されたと考えられている。しかし、「ホットジュピター」と呼ばれる木星型ガス惑星が、太陽から驚くほど近い距離を公転していることが観測されている。そこで、惑星の移動という概念を提唱し、木星をモデルにした「グランドタック」と呼ばれるシナリオで検証を行った。このシナリオでは、木星は予想通り霜柱の向こう側で形を整え、高温木星を真似て太陽系内へと移動していく。しかし、太陽系のもう一つの巨大ガス惑星である土星からの重力の結果、木星は太陽から遠い現在の位置まで引き戻される。このシナリオは突飛に聞こえるが、高温の木星が存在する理由をもっともらしく説明するものとして評価されている。

The grand tack scenario may also provide clarity for other apparent inconsistencies in our solar system. When the computer simulations based on the nebular hypothesis projected that Mars should be much larger than it currently is, the proposed grand tack migration of Jupiter suggested an explanation. By factoring in Jupiter’s trajectory in the grand tack scenario, scientists realized the gas giant was likely scattering matter close to the sun that would otherwise have greatly increased Mars’s mass. Furthermore, had Jupiter not made its migration, planets in the inner solar system, which includes the area where Earth is now, could very well have become larger, uninhabitable worlds shrouded by gas. The vast majority of the inner regions of other known solar systems are populated by such planets, so scientists believe our solar system may be extremely unique in this regard. If the grand tack scenario proves to be correct, humankind owes a great deal of gratitude to Jupiter for the planet’s journey through the solar system.

グランド・タック・シナリオは、太陽系における他の明らかな矛盾を明らかにする可能性もある。星雲説に基づくコンピューター・シミュレーションで、火星が現在よりもずっと大きいはずだと予測されたとき、木星のグランド・タック移動がその説明となることが提案された。グランド・タック・シナリオによる木星の軌道考慮することで、科学者たちは、木星が太陽に近い場所で物質を散乱させており、そうでもなければ火星の質量を大きく増加させていた可能性があることがわかったのだ。さらに、木星の移動がなければ、現在地球がある地域を含む太陽系内惑星は、ガスに覆われた大きな居住不可能な世界になっていた可能性が非常に高い。他の太陽系の内部には、そのような惑星が多数存在しているため、この点では太陽系が極めて特殊であると科学者は考えている。もし、グランドタック説が正しいとすれば、人類は木星が太陽系を旅してくれたことに大きな感謝をしなければならないだろう。

 

〜まとめ〜

いかがでしたでしょうか。

太陽系にまつわる仮説のお話でした。

理系分野の用語は難しいですが、英検1級では頻出の内容になっています。

用語の推測(単語から・文脈から)をクセづけて、辞書を引かずに読むトレーニングをしていきましょう。

 

設問の方は英検HPでご確認ください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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4 件のコメント

  • あ様、

    今月は今年度2回目の英検の一次試験が終わりましたね。今回のブログは試験対策のお役に立てましたでしょうか?
    ブログでは引き続き為になる英語の情報をお届けしていきます。
    どうぞよろしくお願いします。

    カスタマーサポートより

  • 中級レベルが知れてよかったです。初見で見た専門用語を日本語のようにその言葉の意味を文章の説明から予測できるのが中級なのですね。まず専門用語以外の動詞はしっかりと固めていきたいと思いました。ありがとうございます。

  • あこ様、

    コメントありがとうございます。
    お役に立てたとのこと大変光栄です。英検一級ともなると専門用語もかなり難しいですよね。
    これからも英語学習の情報をお届けしていきますので、どうぞよろしくお願いします。

    カスタマーサポートより

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    ABOUTこの記事をかいた人

    地方の公立小~高校で普通に学び、必死の受験勉強の結果、英語が苦手な大学生になる。自分のように英語が苦手な生徒を助けたいという一心で、英語講師を目指す。1年間、英語の臨時講師をしながら資金を貯め、渡米。米国大学院にてTESL(英語教授法)を取得。2年間の留学を経て、地元で英語講師として18年間、中高大学生を中心に英語を指導中。英検1級、TOEIC最高点980 海外留学サポート、英語ディベート、英検・TOEICなどの資格取得のための指導も行っている。