英検?TOEIC?~どちらを勉強すべきか~

英検?TOEIC?~どちらを勉強すべきか~

はじめに(スコア相関表)

英語学習者の皆さんは、英検を受験しようか、TOEICを受験しようか迷ったことはありませんか。

この記事では、二つの英語試験を比較して、皆さんの選択の一助になればと思っています。

まずは二つのテストのスコア相関を見てみましょう。

あくまで目安とお考えください。

英検・TOEIC スコア相関表
英検 TOEIC
1級 950~
準1級 700~
2級 500~
準2級 400~
3級 350~

いかがでしょうか。

両方受けたことのある人は、相関があったでしょうか。

では、それぞれ特徴がありますので、一緒に見ていきましょう。

 

目的の違い

二つの共通点は、standardized test【標準化テスト】であるということです。

事前に用意された問題に解答することで、自身の英語力を世界的な規準で測定できるというテストです。

もっとも大きな違いは、英検が級型、TOEICがスコア型であるということです。

級型の英検は、合格・不合格という結果になってしまうのがデメリットです。

より正確に英語力を測定したい場合は、TOEICをおすすめします。

また、英語の質も大きく異なります。

英検がAcademic Englishを中心にしたテストで、学校で習う英語の延長線上にあると考えればわかりやすいと思います。

それゆえテーマは、歴史・生物・環境・政治など学校で習う教科に近いものが多いです。

一方のTOEICはBusiness English ですから、会社の請求書やメールのやりとり、交渉する電話でのやりとりなどが題材に使われます。

内容的にご自身の普段使う英語(学生なら英検、社会人ならTOEIC)に合わせて選ぶのも良いと思います。

(ちなみに留学を視野に入れるとTOEFL・SATになります)

私も両方のテストを何度も受けてきました(現在は英検1級・TOEIC980)。

私の場合は、Academic Englishに携わる仕事をしていますので、英検準1級、英検1級を先に取得しました。

その後、普段の仕事上では馴染みのないBusiness EnglishをブラッシュアップするためにTOEICを勉強し受験しました。

これ以降はどのように準備したかを簡単にお伝えしたいと思います。

 

英検対策

英検受験者に立ちはだかるのが、第1問の語彙問題です。

例えば英検準1級では25問中7割以上の18問は正解したいところです。

しかし、選択肢に知らない単語が・・と頭を悩ませる人が多いです。

私の場合、語彙は単語帳(古典的ですが赤シート付きのもの)を1日15分、アプリなどで耳から15分、ウェブ上で級別テストできるものを15分の合計45分/日を行いました。

ただし、語彙の定着のためには何度も「出会う」事が重要ですので、暗記的な学習は45分以上は行わず、多読と要約英作文を学習の中心にしていました。

多読と要約に関して詳しくは、別の記事で触れたいと思います。

 

TOEIC対策

TOEICの語彙対策は、基本的に英検と一緒です。

ただ、英検準1級の語彙が基本的に理解できていれば、TOEIC独特の名詞(accounting, customers, further measuresなど)をカバーしていけば問題ないでしょう。

むしろTOEICでトレーニングしなければいけないのは、「スピード」です。

変化の早いビジネスの世界で使われる英語を規準としていますから、当然ですね。
リスニングで高得点を狙うなら、問題と次の問題の間の時間がとても大切です。

次の問題が流れるまでの約5~8秒間に、「読む・選ぶ→マークシートを塗る→次の問題に目を通す」を行わなければなりません。

選択肢を読み返している時間はありません。

まして、日本語に訳している時間は無いので、一度読んで分からないものはあきらめていかないといけません。

ビジネス世界のスピード感をTOEICをとおして体験できる、といえるかもしれません。

私は本番前の2週間は、毎日TOEICの模擬問題や予想問題をやり込みました。

最初は練習問題のスピードにすらついていけませんでしたが、3回目くらいから慣れ始め、スコアが伸び始めました。

 

英検・TOEICとも「良い準備」が目標達成のカギ

今回は英検とTOEICを比較してみました。

資格試験の大切なことは、その前の「準備時間で英語力が伸びている」ということです。

皆様が良い準備をして、納得のいくスコアに到達できることを願っております。

お読みいただきありがとうございました。

 


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ABOUTこの記事をかいた人

地方の公立小~高校で普通に学び、必死の受験勉強の結果、英語が苦手な大学生になる。自分のように英語が苦手な生徒を助けたいという一心で、英語講師を目指す。1年間、英語の臨時講師をしながら資金を貯め、渡米。米国大学院にてTESL(英語教授法)を取得。2年間の留学を経て、地元で英語講師として18年間、中高大学生を中心に英語を指導中。英検1級、TOEIC最高点980 海外留学サポート、英語ディベート、英検・TOEICなどの資格取得のための指導も行っている。