~はじめに~
今回も語彙の増強をしていきましょう。
英検1級の問題は手強いですが、コツコツ積み上げていきましょう。。
(以前の記事では、語彙の定着3要素、そしてそのための6つのステップのお話をしました。まだお読みでない方は是非ご確認ください。)
シリーズ初回「「語彙学習の3要素」と英検1級問題でボキャブラリービルディング①」はこちらからどうぞ!
シリーズ第二回「【英語学習のコツ!】英検1級の語彙問題でボキャブラリービルディング②」はこちらからどうぞ!
では、さっそく学んでいきましょう。
~ボキャビル1問目~
英検1級(2021第3回より)第1問より
まずは以下の英文の( )に入る単語はどういったものを推測しましょう。
(リーディング→( )を推測)
(11)The country’s economy was so strong it remained ( ) from the financial crisis that affected the rest of the industrialized world.
短い文ですが、意味はおわかりでしょうか。
おおよその日本語にすると
「その国の経済はとても堅強であったので、他の産業化された国々に大きく影響を及ぼした経済危機の中でも( )状態を保った。」となります。
そうすると、( )には「安定した」「無関係の」「孤立した」のような意味が入りそうですよね。
慣れてくれば、頭の中で日本語に直さなくても英語は英語で推測できるようになりますが、初めのうちは日本語にきちんと意味を置き換えましょう。
こういった推測をきちんとする習慣をつけておくと、長文で知らない単語に出会っても推測できるようになります。
すぐに選択肢を見ないのがポイントです。
では、選択肢を見てみましょう。
(選択肢から単語を選ぶ)
1.ambivalent 2. prescient 3.immune 4.lopsided
(選択肢の解説)※発音はブログではお伝えできないので、辞書で確認ください。
- ambivalent (両面的な): The shift to a new era excited people but caused ambivalent struggles and psychological frictions, which led to social anxiety.
- prescient (先見の明がある):He is so prescient that he has started to invest some money in the business startups in Africa.
- immune (免疫のある、影響を受けない): Covid 19 may not be detected as a harmful virus by our human immune system.
- lopsided (不均衡の、偏った) : The lopsided trade between those two countries will not be solved in the long run.
※例文1はウェブリオ辞書より引用。
正解は、3.immune になります。
きちんと文脈から推測して、選択肢を見ましょう。
問題文の中で使われているものを解説します。
文中のいわゆるso… (that)~ 構文、remain 形容詞、関係代名詞(主格)が使われています。
このなかで分からない単語があった方は、自分の単語リストに加えましょう。
また、前回号でお話ししたように、例文リストの作成も同時並行で行っていきましょう。
例文は、自分でつくっても良いです。自分でつくったものをオンライングラマーチェッカーなどで確認してから、リストに加えましょう。
最近では、パラフレーズをしてくれるウェブサイトも出てきています。
パラフレーズは一気に語彙増強を加速させますので、ぜひ活用してみてください。
また、ある程度リストが溜まってきたら、ボイスメモなどに録音して、耳でも学習できるようにしましょう。
~ボキャビル2問目~
もう一問いってみましょう!
(14) During the strike, the angry employees of the bus company stood outside the city hall, ( ), “Higher wages now!”
まずは意味取り、推測です。
おおよその日本語訳は「ストライキの中で、バス会社ではたらく労働者たちは憤慨し、役所の外に立って、給与をすぐ上げよ!と( )した。」です。
そうすると、( )には昇級を「訴える」「求める」「要求する」などの語彙が入りそうですね。
(選択肢)
1.precluding 2. dissuading 3. chanting 4.enlisting
(選択肢の解説)※発音はブログではお伝えできないので、辞書で確認ください。
- preclude (を排除する、不可能にする) :The traffic noise precluded me from sleeping well.
- dissuade (思いとどまらせる) : She dissuaded her brother from joining the army.
- chant (を繰り返し言う) : They chanted, “Give us bread!”
- enlist (入隊する) : Enlist every citizen in the clean-up campaign.
※例文はジーニアス英和大辞典より引用
正解は、3. chant になります。
この問題では、選択肢が分詞として文に付加情報を加える形で出題されています。
フォーマルな文体ではよく使われる形ですので、文法の復習にもなって一石二鳥です。
繰り返しになりますが、上級を目指す上では難しい問題が宝の山です。
単語、例文を自分のリストに加えて、ライティングやスピーキングにどんどんと応用していきましょう。
~まとめ~
いかがだったでしょうか。
学習の素材として、英検問題を積極的に活用していきましょう。
学んだ内容をアウトプットに活かしていくことが大切です。
日記やエッセイ、例文を自分でつくるなど、工夫次第でアウトプットの場面はつくり出すことができます。
上級英語をサラリと使いこなすまで、コツコツと頑張っていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
地方の公立小~高校で普通に学び、必死の受験勉強の結果、英語が苦手な大学生になる。自分のように英語が苦手な生徒を助けたいという一心で、英語講師を目指す。1年間、英語の臨時講師をしながら資金を貯め、渡米。米国大学院にてTESL(英語教授法)を取得。2年間の留学を経て、地元で英語講師として18年間、中高大学生を中心に英語を指導中。英検1級、TOEIC最高点980 海外留学サポート、英語ディベート、英検・TOEICなどの資格取得のための指導も行っている。
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