こんにちは。Atsukoです。
今日は、誰もが知っている”there is/are構文”についてお話ししましょう。
この構文、中学で、かなりガッツリ勉強したせいか、「~がある、~がいる」という意味の文を書きたい時に、自動的に頭に浮かぶという人も多いと思います。
でも、Ask yourself – その使い方、合っていますか?
実際に私の添削を受けたことがある皆さんは、かなりの頻度で、there is/are構文を直された経験があるはずです。
私の印象では、日本人はthere構文を使い過ぎ!今日は、この構文の基礎に戻って、どうやって使うのが自然なのかをお話しします。
英語では、”existential there”と呼ばれるthere構文。
意味は、そのものズバリ。”存在”のthereです。
まず、これを覚えましょう。
there構文は、何かの存在の新情報を教えたい時に使います。
例を挙げましょう。
あなたは友人が運転する車に乗っています。目の前の道に突然犬が出てきました。あなたは思わず叫びます。
「Look! There is a dog on the street!」
この使い方は正しいです。もちろん、運転している友人も、犬の姿を確認したかも知れませんが、そうでないかも知れないと心配して、Look! と注意を促しているわけですね。相手が知らない可能性がある新情報を与えている文となります。
では、これを
「Look! A dog is on the street!」
というのは正しいでしょうか? 確かに構文的には何の問題もありません。でも、この表現は不自然な感じがします。Why?
there構文は親切
英語では、重要性の高い情報を前出しにする傾向があり、このthere構文もその例です。
「There is….」「There are….」と聞いた途端に、聞き手は、「あっ、何かの存在について教えてくれるのだな」というアンテナが働きます。そのため、これに続く、「a dog is on the street.」という情報が、すんなり頭に入るのです。
それに対し、「A dog is on the street.」では、いきなり、見知らぬ犬が登場し(不定冠詞が使われていますから、どこかの一匹の犬、ですね)、聞き手の頭は少々パニックになるかも知れません。「There is…」で始まるからこそ、”a dog”の存在が自然に理解できるのです。
つまり、there構文は、聞き手に次に何がくるかの予想をさせてくれる親切な構文です。だからこそ、there構文は、新情報を述べる際に使うと自然なのですね。
There構文と定冠詞は相性が悪い
there構文は、新情報の何かの存在を伝える文を作るので、「There is the dog on the street.」のように、定冠詞を使った名詞を使うと不自然となります。「the dog」と、定冠詞を使うということは、この犬は、相手に説明済みであり、相手もどの犬かを具体的に個別できる犬となります。
theだけではなく、theの代わりになる所有格や指示形容詞が使われる名詞(my dogやthis dog)や、人名などの固有名詞も、基本的にthere構文に合いません。
基本的に。。。だから、もちろん、例外もあるのです。
先ほどの、友人の車に乗っている例に戻りましょう。
あなたは先日犬を飼い始めたところで、そのことは友人も知っています。あなたのルームメイトが、その犬を散歩しているところを車の中から見つけたあなたは、「ほら、あそこに私の犬がいる!」と教えたい。さあ、あなたなら何と言いますか?
実は、この時、
「Look! There is my dog.」
と言えるのです。there構文と所有格は合わないと言ったばかりなのに、舌の根が乾かぬうちに~、と怒らないで下さいね。
このthereは、existential thereではなく、その犬の場所や位置を表すlocative thereです。飼い犬の存在自体は、相手もすでに知っていますから、このthereは、犬の存在(a dog exists)を教えるのではなく、その犬がいる現在の場所を教えている表現なのです。
もちろん、「My dog is over there.」と言うことも可能です。
there構文の乱用には要注意
「~がいる、~がある」という意味で、there構文を使いたくなったら、
Think again! その使い方、合っていますか?もしも合っていたとしても、thereを使わないことで、より生き生きとして、具体性がある文が書けるのではありませんか?
では、there構文を避けるヒントを一つ。thereの代わりにhaveを使ってみましょう!
There are 30 students in his class. >>>> He has 30 students in his class.
There are 2 reasons for this. >>>> I have 2 reasons for this.
もう、there構文にばかり頼るのはやめましょうね~。
海外で学び、アメリカでの生活が20年以上。英語力はネイティブレベル。アメリカの公認会計士として15年以上働いた経験があり、豊富な実務経験を活かしたビジネスライティングの指導には定評がある。お客様評価も高く人気のある先生。
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