こんにちは!羊の数が人口よりも多いニュージーランドに暮らすA.Mioです。
私が暮らしているニュージーランドの南島の最北端にあるこの小さな港町は世界的にも知られたワインの産地であり、車で走ると1時間ほどで国立公園の手つかずのビーチや山にアクセスできる自然に恵まれた環境です。気候もはっきりとした四季はあるものの、年間を通して比較的穏やかでよく地中海の気候に似ていると言われます。
大きな産業はないものの、そんな環境に惹かれてなのか、この町には世界各国から移住してくる人が多い町としても有名です。
ドイツ人を始めとしたヨーロッパからの移民のほかには、現在EU離脱で揺れるイギリスやトランプ政権下で激動の(?)アメリカ人もとても多く住んでいます。
実際、私の夫の会社は従業員(といっても7人足らずですが)は全員イギリス人とアイルランド人です。
また、四季を問わず年中世界の様々な国からの大勢の観光客も訪れています。
イギリス英語の一階=first floorではない!?
そんなこの町では地元の人が話すニュージーランド訛りの英語(Kiwi Englishと呼ばれています)以外にも様々な種類の英語を耳にする機会があります。
先日病院のエレベーターで、あるニュージーランド人が‘which floor are you going to?(どの階に行きますか?)と他に乗り合わせた人に聞いた際のことです。たまたま乗り合わせていたアメリカ人が ‛first floor, please’ と答えました。
その少し後についた先は彼の行くつもりだった1階ではなく、少し戸惑った表情をしていました。
皆さんはこれが何故だかおわかりでしょうか?
アメリカ英語では一階=first floorですが、イギリス英語(およびニュージーランド英語を含むイギリス系の影響が強い英語)ではfirst floorは2階を指すためです。
紛らわしいのですが、イギリス英語では一階=ground floorになります。
【実例紹介】スペルと語彙からみる、イギリス英語とアメリカ英語の違い!
毎日FEで課題の添削をさせていただく中でもイギリス英語/アメリカ英語によって異なる表現やスペルがあり、‘これは何だか混乱されそうだな’と思うものも幾つか度々目にすることがあります。
イギリス英語/アメリカ英語の発音の違いについてもよく耳にすることがありますが、今回はそれら2種類の英語の語彙・スペルに焦点をあててご紹介させて頂きたいと思います。
それらの違いを表すものでFEの課題で目にする機会が多いものにトップに‛レストランやホテルを予約する‘という動詞が挙げられます。
一般的にはイギリス英語ではbookを用いますがアメリカ英語では主にreserve(またはmake a reservationという表現)が用いられます。
例)
I’d like to reserve a table.(アメリカ英語)
I’d like to book a table. (イギリス英語)
課題の中でよく目にする名詞では‘映画’を指す名詞film(イギリス英語)/movie(アメリカ英語)も違いを表す良い例かと思います。
他にも色々ある!よく見かけるイギリス英語とアメリカ英語で違う単語
どちらを覚えて使っても構わないのですが、イギリス英語/アメリカ英語の両方を知っておくと実際に目にしたり耳にする機会がある際に混乱することを避けることが出来ます。
実際、日本の義務教育ではアメリカ英語を習うことが多いので、ふとした時にイギリス英語に遭遇すると‘???’と思われる方も多いのではないでしょうか。
挙げるとキリがありませんが以下にFEの課題で見かけたことのある代表的なものを少しご紹介させていただきます。
エレベーター: elevator(米)/lift(英)
ゴミ:trash(米)/rubbish(英)
紙幣:bill(米)/note(英)
駐車場:parking lot(米)/car park(英)
Get過去分詞:gotten(米)/got(英)
語彙だけではなく、スペルでもイギリス英語/アメリカ英語で異なるものが多数存在します。
余談になりますが、我が家のコンピューターはイギリス英語式で設定されているため、アメリカ英語で打つと訂正印の赤線が引かれることが度々あります。
例えば、一般的に浸透している印象があるcolorはアメリカ英語式のスペルであり、イギリス英語ではcolourになります。
centerはアメリカ英語でcentreはイギリス英語、というのもよく混乱する方が多いようです。
スペルの違いも代表的なものを下にご紹介しておきたいと思います。
traveling(米)/travelling(英)
realize(米)/realise(英)
program(米)/programme(英)
どちらの英語がより正しいとか、より優れている、という事ではありません。
様々な種類の英語(今回はイギリス英語とアメリカ英語に注目しましたが、)の免疫をつけておくと皆さんの英語の理解や表現幅が一層広がるかもしれませんね!
日本だけでなく海外でも英語指導経験のある講師。大学卒業後一貫して言語指導に取り組んでおり、学習者の立場になり分かりやすく、親しみのある指導を心がけています。ニュージーランドで日本語指導経験もあり、教えるということに関してはまさしくプロ!
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今、アメリカ英語を習ってるけど、途中でアメリカ英語じゃなくてイギリス英語に変えても問題は無いでしょうか?
小池秀翔様、
コメントいただきありがとうございます。
変更することもそうですし、アメリカもしくはイギリス英語のどちらを使っても問題ないかと思いますが、ご自身が使用する際にどちらかに統一しなければいけないという注意が必要かと思います。(実際に私の経験ですと、今現在イギリス英語を使用していますが、日本での教育でアメリカ英語を習ったので、時々単語のスペルなどは混乱する時があります。)
ご自身の好みもそうですが、興味がある国、その英語を使用する(相手の)国、もし資格試験など受ける場合どちらに対応しているか、等も考慮されるといいかと思います。