こんにちは!羊の数が人口よりも多いニュージーランドに暮らすA.Mioです。
運転免許取得への道のりと英語学習の共感
よく英語学習者の方から‘英語学習のモーチベーションを持続させるのが難しい’、とか‘勉強していてもなかなか自信がつかない’、という声を伺うことがあります。自分自身がかつては英語学習者だったことで私もその悩みをとてもよく理解することができます。また、何かを学習して身につけることの難しさについては、物事(今回のブログのメインテーマである運転免許の取得)を学んでいる最中に苦い思いをした自分には実感としてその葛藤や苦しみを感じることができます。このような気持ちを英語ではempathyという語で表されます。これは他者が抱えている感情を自分のものとして感じるという意味合いで用いられ(‘共感’と訳されることもあります)、‘同情’を意味するsympathyとは似ていますが異なります。
以前タンポポ通信のプロフィール文でも少し触れたのですが、私には交通事情の整っていない田舎で生活するためには必須の車の運転スキルがありません。私が暮らすこの小さな町にも一応バスが走ってはいるのですが、目的地までバスを利用して行っても帰りは午後4時ぐらいにはバスの便が終了してしまうために出発地へ帰ってこれないという状況になります。また、規模は中心地は端から端まで歩いて20分足らずの小さな町なのですが、坂町が多いため住んでいる所から町の繁華街へ行くのにも一苦労です。
‘車の運転スキルがない’と述べましたが、実は私はニュージーランドの運転免許証は一応保持しています。しかしながら、こちらでは実際に一人で車の運転をすることは出来ません。今回は日本の運転免許証取得のシステムとは大きく異なるニュージーランドの運転免許証取得への道のりをご紹介させて頂きたいと思います。
ニュージーランドの運転免許証取得の流れ
日本では18歳になると教習所に通って車の運転を練習し、免許を取得するのが一般的です。こちらニュージーランドには日本の教習所に相当するものは存在しません。15歳の誕生日以降にまず筆記試験(Theory Test)を受けることが免許取得への第一歩となります。それに合格すると免許取得の1段階である<Learner Licence(仮免許)>をもらうことができます。この免許では車にLマーク(日本の若葉マークにあたるものです)を表示せねばならず、助手席には2年以上運転経験のあるドライバーに乗ってもらい運転の指導を受けます。(教習所ではなく、ここでいきなり実際の道路での運転になります!)ちなみに、私はこの仮免許は取得したので、一応車に乗ることはできるのです。一般的には運転に慣れている親などの家族、または個人の運転インストラクターを見つけて教えてもらうことが多いようです。
その後6か月経つと第2段階である<Restricted Licence(制限付き免許)>を取得するための試験を受けることができます。実技の試験に合格してこの免許になると夜間以外は一人で(家族以外は同乗者を乗せてはいけない等の制限はつきますが)車に乗ることが可能になります。ちなみに、私はこのRestricted Licenceの試験を受けるために最初は夫に助手席に乗ってもらい運転の仕方を教えてもらっていたのですが、ある日2本の木以外に何も障害物のない広々とした駐車場でその木に突っ込み、すっかり怖気ずいてしまいました。その情けない経験依頼すっかり自信を無くし、時間がないことを理由に未だにこのRestricted Licenceへ進めずにいる状態です。
目標達成へのチャレンジ
めでたくこのRestricted Licenceの実技をパスした運転学習者は18歳以降に第3段階である<Full licence(本免許)>の試験を受けることができます。第1段階からここまでたどり着くのに約2年ほどかかることになりますが、日本に比べると格段に費用は安くなります。何よりも、車社会であるニュージーランドで運転するために必要なきちんとした運転スキルを身につけてから運転するのにとても適したシステムであると思います。
私が保持するLearners licenceの有効期限が少しずつ近づいているので、恐怖感を克服していずれもう一度車の運転にチャレンジして前に進まねば、と思っています。
何かを学ぶ事とそれを持続すること、そして目標を達成することがどれほど大変なことなのかを理解すること。これは私のこの情けない経験から得た唯一の事(1000ドル近くの車の修理代の請求書以外に、)です。FEでコツコツと毎日英語を頑張って学習されている方から‛英語の学習方法やモーチベーションのあげ方‘を尋ねられるたびにインストラクターの立場からアドバイスを差し上げることがありますが、empathyの気持ちを常に忘れず添削できるインストラクターとして精進していきたい、そんな風に思っている今日この頃です。
<今日のポイント>
人の気持ちを理解するときに使う名詞にはsympathy/empathyがあります。
Sympathyは‘同情’(かわいそうだな、というニュアンスです。‘お悔やみ’という意味でも用いられる単語です)であるのに対し、empathyは‘共感’という意味合いに近いものであり、他者の気持ちをよく理解して共有する力を指します。
(例1)I helped him out of sympathy. (私は彼を同情から助けた。)
(例2)Empathy can strengthen a friendship.(エンパシー(共感して人を思いやる気持ち)は友情を強くし得る。)
日本だけでなく海外でも英語指導経験のある講師。大学卒業後一貫して言語指導に取り組んでおり、学習者の立場になり分かりやすく、親しみのある指導を心がけています。ニュージーランドで日本語指導経験もあり、教えるということに関してはまさしくプロ!
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