こんにちは、サユリです。
表意文字中心の日本語に対して、表音言語 (phonetical language)である英語では、どのように発音されるかが非常に大切で、音読してみると正しい語順やケアレスミスなどに簡単に気付く手掛かりになります。
英文を音読してみよう!
例えば、
He need that program.
He needs that program.
といった簡単な文章で発音せずに黙々と英語を書いていると、3人称単数の動詞Sなど、見落としてしまうことも珍しくないかもしれません。
ところが、この文章をつぶやきながら書くと、
「ヒーニーズザットプログラム」となり「ヒーニードザットプログラム」とはなかなかならないものです。
なぜなら、「ヒーニーズザットプログラム」の方が、「ヒーニードザットプログラム」より遥かに発音しやすいからです。
もともと3人称単数が主語の場合、動詞にS が付くのはその方が発音しやすいからであって、文法が先にあるのではなく発音が先にあったのです!
音読すると、
He don’t agree with me.
というようなケアレスミスもまず無くなります。
語順に迷った時も音読が最適
語順に関しても同じように利用できます。例えば、下記のような英作文を時々見かけます。
I gave her it.
She sent me them.
Give もsend も目的語を二つ取る動詞ですからこれは、文法的には一見間違ってないように思えます。でも、文法的に間違ってなくても、このような表現は口語でも文語でも使いません。
この二つの文章を音読してみてください。発音しにくいでしょう?
ですから正しい文章は、
I gave it to her.
She sent them to me.
となります。
ややこしいのは、代名詞が全部そうなるわけではないところです。
I gave her this./I gave this to her
She sent me that. /She sent that to me.
は両方大丈夫です。
ただ、I gave her this.も She sent me that. 音読して引っかからないでしょう?
英文を音読しよう!ー前置詞の位置は?
次は前置詞の位置を見てみましょう。
Pick up やcome back のように動詞+前置詞で慣用句的に使用する場合、
動詞+代名詞+前置詞 I have picked him up on a way to office.
動詞+前置詞+名詞(句)I have picked up the package on a way to office.
というルールがあります。この場合も、
I have picked him up on a way to office.
I have picked up him on a way to office.
の二つを音読すると、どちらが一続きの文章としてスムーズか明らかだと思います。
英文を音読しよう!ー副詞の位置は?
助動詞と動詞の間とほぼ位置が決まっている副詞(hardly, seldom, rarely など)以外の副詞も、どこに置くか苦労するところですが、これも音読して一番すっきりするところが適所であるところが多いです。
I simply don’t trust him.
I don’t trust him simply.
I don’t simply trust him.
どれも文法的に間違いではないのですが、一番自然なのは、
I simply don’t trust him.
になります。
もちろん音読することで、全ての問題が解決するわけではないですが、ミスを避ける一つの手掛かりとして是非活用してくださいね。
現在、オーストラリアのメルボルンに在住です。
日本を1991年に離れ、オーストリア、アメリカなどに居を構えました。20年近く、外資系金融機関で、リサーチ、営業に携わってきたので、専門は、金融/経済/会計ですが、現在は幅広く翻訳の仕事をしています。
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