こんにちは、講師のエリカです。
みなさまは、keenという単語の意味をご存知でしょうか?
そうですね、「熱心な」「~したがる」「夢中になる」「好きだ」「やる気満々」などという意味で使われることが多いですね。eagerやenthusiasticの同義語です。このような意味の場合は、主にkeen on ~という構造で使われます。
I am keen on sports.
「私はスポーツに熱心です。」
James is keen on Jessie.
「ジェームズはジェシーに夢中だ。」
I am keen on going to America.
「私はすごくアメリカに行きたい。」
I’m not too keen on seafood.
「シーフードはあまり好きではない。」
こんな感じです。
ただ、意外と知られていないのは、keenのもう一つの意味です。今回は「知らなかった!」という方のために、ここでご紹介したいと思います。
ズバリ!「鋭い」という意味です。
sharpの代わりに使うことができます。
This knife has a keen blade.
「このナイフは刃が鋭い。」
また、よく、「感覚が鋭い」という意味合いでも使います。
She has a keen eye for detail.
「彼女は細部への観察力が高い。」
He has keen ears.
「彼は聴覚が鋭い。」
では、ここで問題です。次の文章は日本語でどういう意味でしょうか?
You’re not too keen, are you?
△「あなた、あまりやる気がないようだな。」
こう訳された方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらはちょっとしっくり来ません。文脈によっては可能性がないわけでもありませんが、上記の通り、「やる気がある」という意味のkeenは普通、keen on ~という形で使われます。
◎「あなた、ちょっと鈍いな。」
こちらの訳の方がしっくり来ます。
keenは「鋭い」という意味から、転じて「賢い」「頭が切れる」という意味合いになります。特にイギリス英語でよく耳にします。実は、とある映画の字幕で、この翻訳ミスを見かけたことがあります。翻訳者がこの「鋭い」という意味を知らなかったようで、「あまりやる気がない」と訳していたのです。
このように、keenには大きい意味が二つあるので、相手の英語を誤解しないように是非覚えておきましょう!
日本語能力試験最難関のN1取得。幼い頃から日本文化に興味を持ち、日本語も日本人と見分けがつかないほど流ちょうに使いこなせるN1講師。座右の銘は「Challenge yourself!」
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