皆さん、こんにちは。フルーツフルイングリッシュ講師のMamikoです。
今日は、日々課題添削をしていてよく目にする間違いの一つ、「代名詞の使い分け」についてご紹介させて頂きたいと思います。
この間違い、イギリス在住時に私自身もしばらく気が付かずにいた使い分けです。
周囲のネイティブの方達は指摘しませんでしたが、会話中に「?」と思っていたに違いありません(笑)。
自身で間違いに気が付いてからは、周囲の人達の「that」「it」の使い分けに耳を傾けたものです。
では、早速みていきましょう。
そうだったのか!”That’s right.”と”It’s right.” の意味の違い。
例えば、次の様にAさん、Bさんが文章の中の単語について話しているとします。
Aさん:I think this word is misspelled. (この単語ってミススペルだよね。)
Bさん :That is right. (その通り。)
ここで、Thatを用いる事により、
Aさんの発言「I think this word is misspelled.」と言う文の内容全体に対して
「その通りだよ」、とBさんが答えています。
つまり、Bさんも「その単語は書き間違いだよ。」と同意しています。
もし、Bさんが次の様に答えたらどうでしょうか。
Bさん:It is right. (それは合ってるよ。)
Itは前に出てきた名詞(一語)を指すので、ここではthe wordを指します。
つまり、Bさんは「The word is right.」(その単語のスペルは正しいよ。)と言っていることになります。
「that/this」の使い方が分かりやすくなる文法解説!指示代名詞と人称代名詞
文法的な説明をしますと、「that/this」は指示代名詞に分類され、英語で「Demonstrative Pronoun」と言います。
「指し示す」気持ちが強く、近い場合にはthis、遠い場合にはthatを用いて指します。
文脈全体を指すことができます。
一方で、「it」は人称代名詞に分類され、英語で「Personal Pronoun」と言います。
文脈において具体的な何か特定なものについて、繰り返しを避けるために使われます。
【英文実例紹介】”that”と”it”の使い方をマスターしよう!
もう少し例を挙げてみますね。
Aさん:I have bought a new bicycle. It’s really nice!
→ itはa new bicycleの事を指しています。
Aさん:I have bought a new bicycle.
Bさん:That’s really nice!
→ Aさんの「新しい自転車を買った」と言う文全体に対して「それはいいね!」と言っています。
次も同様に、
Aさん:I like a big city.
Bさん:I like it, too.
→ it はa big cityの事を指しています。
Aさん:I don’t like living in a big city.
Bさん:I understand that.
→Bさんは「大都市に住むことは好きではない」と言う文全体に対して「よく分かるよ」と言っています。
もう一つ、
Aさん:I want to take the kids out for a little play before it gets dark.
Bさん:Let’s see if they let us do that.
→BさんはAさんの提案「子供を少し外遊びに連れ出す事」全体に対して返答しているので、itは使えないですね。
ビジネス英語の課題では、その前に出てきた文全体に対して “Is that correct?” ,” Please confirm that this is okay.”と表現すべき時に、それぞれ「that/this」の代わりに「it」が使われているケースが多いです。
今回の【ポイント】必ずしも「that=あれ」、「it=それ」ではないんですね。
何かを指さして使う時、「それ」に対する代名詞「that」「it」の使い分けに気を付けてみてくださいね。
現在、ドイツで育児をしながらフルーツフルイングリッシュで専属として講師のお仕事をさせていただいています。イギリス在住中、特に職場での英語にはとても苦労しました。自身の経験を生かして、少しでも皆様の英語学習のお力になれればと思っています。金融、貿易、商工会議所での業務経験からビジネス英語も積極的に添削させていただいています。添削返信後、皆様が送ってくださるメッセージも実は楽しみにしています。時にとても温かいコメントを下さる方々、有難うございます。では、引き続き添削時にはよろしくお願いいたしますね。
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