皆さま、こんにちは!
ビジネス英語の基本を学べる記事をシリーズでお届けしています。
※前回の記事「【基礎から学ぶビジネス英語】夏といえば「個人消費」の第1回を見逃した方はまずこちらからどうぞ!
さて、
7月に続き8月も個人消費の季節。前回マーケティング英語の基礎的な表現を沢山展開してきました。
今回は、マーケティングの英語表現の使い方について学んでいきましょう。
発信元と発信先次第で変えるべきマーケティング表現
会社内部で使うマーケティング表現、報道機関やマーケティング専門誌が使う表現、一般消費者向けに使われる表現について、表現の選択を覚えます。
まず覚えていただきたいのは、ビジネス戦略系のマーケティング表現は、軍事用語からの発祥が多いことです。
例えば、数十年前、どこで軍事情報が切断されてもこれの関係なく情報が他の多くの経路で情報が高速に伝わる情報網がアメリカ合衆国で開発されました。
一大情報保全システムです。
それは、現在the Internetと言われてもはや「会話→手紙→電話」に続く第4の基本情報交換の道具として確立されています。
同様に、軍事的発明や新発想はビジネス、特にマーケティング戦略に大きな影響を与えてきました。準じて政治、特に選挙戦でも軍事用語が使われます。
1. Campaign – 可算名詞
— 「特定の目的を達成するための政治/ビジネス/軍事上の戦略」
(例1)
The company launched an advertising campaign using a celebrity’s photo to attract younger generations.
「その会社は、若い世代を魅了するために有名人の写真を使う販売キャンペーンを立ち上げました。」〜 報道機関による表現
(例2)
Our boss told us that the new sales campaign depended on the team members’ positive actions.
「上司は、新しい販売キャンペーンは、そのチームメンバーの積極的活動しだいであると語りました。」〜 会社内部の通知
(第3)
The fashion maker made a slogan “We offer our customers a great campaign to sell the following attractive fashionable items!”
❌「そのファッションメーカーは、「お客さまに以下の魅惑的なファッショングッズを販売する大きなキャンペーンを提供します(= 販売促進すべく大規模なお客さま囲い込み戦略を提供します)」→ お客さまに販売の情報伝達にはcampaignを使うことはまずあり得ません。「売らんかな」の意図は隠すべきで、あえてその態度を元軍事用語で示すのは常識外です。
日本語で「本日はお子様が喜ぶキャンディーを無料でお渡しするキャンペーンです」は正しくても、英語では常識外です。
campaignの他の意味と使い方
以下の様にcampaignは本家の軍事用語としては敵対的、選挙では他党を出し抜く策などの意味で、美しいものではありません。
a pinpoint barrage campaign「特定箇所爆撃攻勢」〜軍事用語;
the party’s campaign against the tax increase of the other「他党の税金課税に反価するその党のキャンペーン 〜選挙用語
他のマーケティング用語の使い方
同様に、sales/marketing/advertising/bargain strategy「販売/マーケティング/広告・バーゲン戦略」の様な表現は報道機関や社内で使われても、顧客へ直接の宣伝文句としてはStrategyという言葉は避けます。strategyも元は軍事用語です。
また、deploy「配置する/展開する」は動詞ですが、これも軍事用語の転用です。
(例) We need to deploy extra troops to defend this region.「この地域を守備するためには、追加の部隊の配備が必要だ。」
deploy – 他動詞-「部隊や武器を配備する」
ビジネスの文例:
Acme Corporation will deploy a new communication tool to advertise its products effectively.
「アクメ社は、商品の効率の良い宣伝のために、新しい情報交換方法を導入します。」
いかがでしたか?
このように、マーケティング用語はもともとの意味をしっかりとらえ、発信元や発信先によって使い方に気をつけなければいけないことがわかりますね。
今回は以上です。また次回もお楽しみに!
2004-2006年に米国資産評価会社ニューヨーク本社付け日本地域プロジェクトの翻訳専任担当で日英翻訳デビューしました。現在に至るまで翻訳に関わりながら、経営コンサルタント・事業管理など実務を経験しています。英国大学・大学院で、英語基礎コースを経て経営学修士と金融投資スペシャリズムの取得まで、エディンバラ市に3年在住していたことがあります。多国籍企業の役員からバイオ科学者、企業家、大学長、環境保護活動家など様々な外国籍友人がおります。
※このブログでは英語学習に役立つ情報アドバイスを提供していますが、本ブログで提供された情報及びアドバイスによって起きた問題に関しては一切、当方やライターに責任や義務は発生しません。
※ここでの情報や助言を参考に英文を書いたり下した判断は、すべて読者の責任において行ってください。ここに掲載されている記事内の主張等は、個人の見解であり当社の意見を代弁・代表するものではありません。
コメントする