~はじめに~
英語学習者の皆さんこんにちは!
今回は、「即興英作文のコツ」と題して、記事を書かせていただきます。
英語学習の王道の一つとして、「和文英訳」があります。
例えば、
「ジョンは昨日の事故で右足をケガをした」という文を英語に訳しなさい。
という問題を
John injured his right leg in the accident yesterday.
のように訳す問題です。
多くの英語学習者の方が、学校でこういった問題に取り組んできたと思います。
しかし、この手の問題には欠点が多くあります。
今回はその欠点を把握しつつ、改善して効果を最大化していけるかをお話していきます。
~使う場面を映像化しよう~
せっかくの作文をきちんと定着させていくには、長期記憶の脳領域に定着させることです。
たとえ良い例文であっても、「自分が使う場面がなさそう・・・」と感じてしまうと、一気に定着度が落ちてしまいます。
短期記憶型学習は、その問題を解く場面が終わると、一気に忘れるようにできているからです。
(学生時代の小テストの内容がほとんど残らないのはこのためです。)
人間の脳は、不要な情報を覚えないようにプログラムされています。
先ほどの問題では、「ジョン」という知り合いがいなければ、イメージが浮かびにくくなります。
ではどう長期記憶型に変換すればよいのでしょうか。
そういった例文の場合は、まず主語を知っている人に変えましょう。
事故に巻き込まれてけがをした人をそのまま当てはめてください。
また、ただの「事故」というのもイメージがつきにくいので、自動車事故なのかスポーツの試合なのか、特定してあげるとイメージ化しやすくなります。
私の場合、「姉がバスケットボールの試合中に10年前に右手の親指を怪我しました。」
と書き換えて、
My sister injured her thumb in her right hand in a basketball game ten years ago.
のようにすると、実際の事実に合うように変換できます。
頭の中で、「姉」「バスケットボールの試合」「右手の親指」という映像と、injure という動詞が結び付いて、長期記憶に変換されるようになります。
~パラフレーズしよう~
せっかく置き換えて長期記憶型に変換した例文を、パラフレーズしてさらに増強していきましょう。
先ほどの例文であれば、
In a basketball game 10 years ago, my sister had a thumb injury in her right hand.
のように変換できます。
have a thumb injury の表現が、脳内で先ほどの映像と結びつきますよね。
1つの例文=1つの英文 ではもったいので、複数引き出しを準備することで、応用もできますし、スムーズにアウトプットできるようになります。
~目標に合わせた例文を作ろう~
長期記憶に定着させるべき英文は、精選しましょう。
おそらくこの記事をお読みの方は、中級者以上の方ですので、難易度がやや高めの単語・熟語・文法を含んでいる例文にするべきです。
また、自分がどういった英語を学びたいか、目標に合わせてリストを作りましょう。
例えば、
(日常会話をネイティブのようにしたい人)
このバックが50ドルだって? ずいぶんぼったくられているなあ。
This bag is $50? They’re really ripping off customers.
(TOEICなどのビジネス表現をマスターしたい人)
売り上げが景気後退の中で急激に落ち込み、ジェフリーは貯蓄に手を付けなければならなかった。
Sales fell significantly during the recession, and Jeffrey had to dip into his savings.
(TOEFLなどの高度なアカデミック英語を学びたい人)
その植物は粘着性の液を分泌する。
The plant secretes a sticky type of fluid.
各自が目標に合わせたリストを作成しましょう。
~まとめ~
前回号でも述べていますが、例文は必ず「音声化」してください。
※前回の記事「【英語学習のコツ!】自分例文集のススメ ~スピーキング・ライティングを同時に強化!~」を見逃した方はこちらからどうぞ!
人間の脳は、音・文字・意味・場面のすべてが揃わないと記憶してくれません。
携帯ボイスメモなどに読み上げを録音しましょう。
繰り返し聞いたりシャドウイングすることで、自然と口から出てくるようになります。
ぜひ実践してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
地方の公立小~高校で普通に学び、必死の受験勉強の結果、英語が苦手な大学生になる。自分のように英語が苦手な生徒を助けたいという一心で、英語講師を目指す。1年間、英語の臨時講師をしながら資金を貯め、渡米。米国大学院にてTESL(英語教授法)を取得。2年間の留学を経て、地元で英語講師として18年間、中高大学生を中心に英語を指導中。英検1級、TOEIC最高点980 海外留学サポート、英語ディベート、英検・TOEICなどの資格取得のための指導も行っている。
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