こんにちは。FEのインストラクターのAtsukoです。
次のブログに何を書こうかなあ、と常にネタ探しをしているのですが、今月は “be nothing short of” について。というのも、先日、アメリカのドラマを流しながら添削をしていた時に、耳に入って来た一言がこれ。
“…. her death is nothing short of calamity.”
“be nothing short of” というフレーズ自体は、皆さんにもお馴染みの単語が並んでいるのですが、日本人にとっては、案外耳慣れないidiomではないかしら?というわけで、今日は このidiomの解説・使い方をご紹介したいと思います。
“be nothing short of” 意味は?
日本語では、「まさに~である」「~のほかにならない」という訳し方をされていることが多いですね。
例えば、先ほどの
“…. her death is nothing short of calamity.”
“calamity” は聞きなれない単語かも知れませんが、「大きな不幸、惨事」という意味になります。Huluの日本語字幕では、「彼女が亡くなったことは大惨事です」と訳されていました。”her death” を「彼女が亡くなったこと」と訳しているのはさすが!と思ってしまいました。「彼女が亡くなったことは無念としか言いようなない」というような意味になりますね。
“short” は、「短い」という意味で覚えている方も多いかと思いますが、派生語に “shortage” があるように、「足りない」という意味もあります。そのため、このidiomは、「nothing = 何もない」と「short = 不足している」という、ある意味 negativeな意味の単語が並んでいるので、意味が取り難い感じがしますよね? “double negative” = “positive” ですから、「Aが不足していることは全く無い」という意味になり、「まさに~である」「~のほかにならない」という訳し方になるわけです。
“be nothing short of” 使い方は?
では、どんな時に使うidiomなのでしょうか?基本的には、何かを誇張して表現したい際に使います。良い意味にも悪い意味にも使えます。
His play was nothing short of a miracle. (彼のプレイは奇跡としか言いようがなかった。)
What happened to her was nothing short of a crime. (彼女に起こったことはまさに犯罪であった。)
positiveとnegativeな例を一つずつ挙げましたが、何か気が付きました?
実は…… どちらの文も、”nothing short of” を削除しても構文としては成立するのです。つまり、”His play was a miracle.” “What happened to her was a crime.” という文の意味を強調するために、”nothing short of” を使っているのです。
そう考えると、このidiomは、案外使いやすいと思いませんか?使えそうな場面があったら、ぜひ使ってみて下さいね!
海外で学び、アメリカでの生活が20年以上。英語力はネイティブレベル。アメリカの公認会計士として15年以上働いた経験があり、豊富な実務経験を活かしたビジネスライティングの指導には定評がある。お客様評価も高く人気のある先生。
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