日本語の類語辞典を活用しよう!
こんにちは!
英日翻訳講師のMisaです。
英日翻訳には「日本語の語彙力」が必要であることは、学習者のみなさんも身をもってお感じになっていると思います。
「英日翻訳に必要な日本語の語彙力=原文の単語や熟語の意味をとらえたうえで、適切な日本語に置き換える」ことですよね。
こうして言葉で書くとシンプルですが、いざ、そのプロセスに取りかかっていると、適切な日本語ってなかなか思いつかないものです。
また、英語の単語や熟語を目で見ていると、どうしても自分の頭の中にある日本語表現や、辞書に載っている日本語表現が思い浮かんできてしまって、そこを超えられないような、なんだかロックがかかってしまった≠謔、な感じがすることもよくありますよね。
さて、そういうときに重宝するのが、「日本語類語辞典」!
すでに活用されている方もたくさんおられると思います。
翻訳家におすすめしたい!日本語類語辞書
紙の書籍では新明解類語辞典(三省堂)、類語国語辞典(角川書店)が売れ筋のようですが、近年は「すべての創作者のための類語辞典シリーズ」(フィルムアート社)というシリーズが大人気のようです。
このシリーズのキャッチコピーは、「小説家、脚本家、ライター、ゲームクリエイター、漫画家、作詞家、俳優、TRPG、同人誌、二次創作、プレゼン、妄想…まで。ついつい頼りがちな表現から脱したい、全ての創作者必携!」。
このキャッチコピーからもおわかりのように、とってもユニークでディープな切り口と内容!
「感情類語辞典」、「性格類語辞典ポジティブ編」、「性格類語辞典ネガティブ編」、「トラウマ類語辞典」などの類語辞典がセットになり(もちろん単品でも販売)、電子書籍版もあります。
しかもなんと、このシリーズは原著が英語! このシリーズの翻訳を担当された翻訳者さんって……ものすごいです!!(←もっといい言葉が思い浮かべばいいのになぁ〜。こういうときこそ類語辞典で検索しないと!)
ご興味のある方はこちらをどうぞ ⇒ http://www.filmart.co.jp/ruigojiten/
わたしが普段使っている類語辞典は、「weblio類語辞書」というオンライン辞書(無料)。使い方がシンプルなうえに、語彙も多数掲載されていて、とても重宝しています。
こちらです ⇒ https://thesaurus.weblio.jp/
そして、昨年からお世話になっている、とっておきの類語辞典もご紹介しましょう! それは「連想類語辞典」! こちらも無料のオンライン辞書なんですが、ものすごくディープなんです!!
こちらです ⇒ https://renso-ruigo.com/
翻訳家にとって目からウロコな言葉がたくさん!
たとえば、「うれしい」という語を検索すると、類語がザックザク!
出てくるわ・くるわ〜! 「うれしい⇒喜ぶ」、「うれしい⇒楽しい」、「うれしい⇒得する」など、こまかいニュアンスの違いごとにグループ分けされていて、そのグループごとに類語がたくさん掲載されているんです。
だから、検索しやすい! また、自分がどういうニュアンスの類語を知りたいのか、頭の中で確認もできます。
わたしは昨年から俳句を習っているのですが、俳句の先輩のかたから、この「連想類語辞典」の存在を教えてもらいました(俳句を作っているときも、「この表現、もっと適切な言い方はないのか!?」と思うことがよくあるんです)。
初めてこの「連想類語辞典」で類語を検索したとき、掲載語数のあまりの多さにびっくり!
なんだか楽しくなってしまって、1語1語ていねいに読んでいたのですが、途中で疲れてしまった覚えがあります。
でも、何度も検索を繰り返すうちに、自分がどういうニュアンスの類語を知りたいのかがクリアになり、適切な類語を見つけるのが早くなってきたように感じています。
個人個人の日本語の語彙力は限られているし、急激にアップできるものでもありません。
ですので、こういった類語辞典をどんどん活用して、ドンぴしゃ!の訳語を見つけましょう!
そのためには、「原文において、英単語や熟語がどのような意味合いで使われているのかをきっちりととらえる」ことが必要です。