専門家とコラボレーションする
フリーの翻訳者になるのであれは、翻訳会社に登録する方法が一般的ですが、それ以外の方法として、ネットワーキングの大切さについて前回は書きました。
ネットワークがなぜ大切か。それは、翻訳会社のトライアルテストに合格しても、すぐに仕事の話が来なかったり、条件の良い仕事が来なかったりするかもしれないからです。
翻訳会社は、経験豊富な翻訳者や、既に一緒に仕事をしている翻訳者に優先的に仕事を回すことが多いでしょう。
翻訳会社に自分からアピールする機会は、経歴書をアップデートする時ぐらいかな。あまりないと思います。
ですので、翻訳業界だけに目を向けず、翻訳関係以外の分野や職業の人とのネットワークを広げ、チャンスがあれば積極的に売り込むことも一つの方法だと思います。
ではどうすればいいのか、今回はもう少し具体的に話したいと思います。
専門家とコラボレーションする!
一つの方法は、専門家とコラボレーションをすること。
例えば、弁護士や行政書士、税理士といった人たち。
実際に私の知っている翻訳者がこのような専門家と一緒に組んで仕事をしています。
新型コロナウイルスのパンデミックで、日本に住む外国人の数は少し減っているようですが、それでもかなりの数の外国人が日本に住んでいます。
ビザの手続きはもちろん、日本語が分からないため色々な手続きに困ったり、生活の中でトラブルにあったり、犯罪に巻き込まれたりする外国人から相談・依頼を受ける専門家も多いと思います。
大きな組織(事務所)と仕事をするのは難しいですけれども、小さい事務所の代表を務めている人などであれば、コレボレーションを提案しやすいと思いますし、話も早く進むでしょう。
専門家のサイドでは、翻訳者とコラボレーションをしていることで、外国人の依頼に強いというメリットが生まれます。
翻訳者は、専門家に外国人から依頼が入った時に仕事を請けおいますので、翻訳者自身も専門家と提携していることを周囲にアピールして、窓口のような存在になってもいいと思います。
口コミ(外国人のつながり)は大きいです。他には、お医者さん(クリニック)なども翻訳が必要な場面があるかも。
住んでいる地域によってシチュエーションは違うと思いますから、外国人が生活する中で必要とする施設や場所、人を考えてみて下さい。そこに仕事のチャンスがあると思います。
では次にネットワークを広げる具体的な方法です。
待っていてもネットワークは広がらない!
飛行機の隣に座っていた人と一緒に仕事をすることになった...というラッキーな出会いもあるかもしれませんが、実際は待っているだけで出会いはあまりないですよね。
私の知っている翻訳者の中にはとてもアクティブな人たちがいて、色々な分野の人が集まる交流会のようなものに出ている人もいました。
参加料がかかっても成果は出るので、投資としてとらえていました。
ただ、こういう会に参加する人たちは、初対面の人と積極的に話すコミュニケーション力やプレゼン力が高く、誰にでも真似できるとは限りませんね。
彼らのエネルギーは本当に高くて、私は同じようにできないなと思いました(笑)。
そういうちょっと控えめな翻訳者なら、(翻訳以外の)勉強会や趣味の集まりなど、共通の話題があって、同じ人と何度か顔を合わせて親しくなることができるイベントも良いと思います。
私は(ネットワーク作りのためではありませんでしたが)参加したサッカーサークルのメンバーの知り合いから仕事を受け、その後何年もその知り合いの会社と仕事をしました。
どの程度アクティブになるかは人それぞれですが、経験があまりない時期は特に、フリーで働いていくために、ある程度の積極性があるといいと思います。
翻訳会社に登録するだけではなく、+αもぜひ考えてみて下さい。