チャンスは案外身近なところにあるもの
こんにちは!フルーツフルイングリッシュの翻訳講座シリーズで添削講師を務めていますMihokoです。今日は翻訳の仕事の探し方について、私の体験をもとに書かせてください。
いろいろなところで書いているので既にご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私が翻訳の仕事を受けるようになったのは知人に声をかけてもらったことが始まりで、その後は口コミで仕事が広がっていきました。
「なぁ〜んだ、仕事を探す努力をしてないじゃないか!それじゃあ参考にならないよ!」というツッコミが聞こえてきそうですが、それでも何か仕事探しのヒントになるといいなと願いながら書いています。
出版社や翻訳会社のトライアルを受けたり、人材派遣会社に登録したり、翻訳業界の正攻法はもちろんご存知だと思います。そのような方法で翻訳の仕事を探すのはもちろん効果的ですから、どんどんチャレンジしてみてください。そして、そういった直接的な働きかけとは別に、翻訳が求められそうな環境に出向いてみるというのも、実は地味ながら有効です。
英語・日本語間の翻訳であれば、その両言語を使う環境に積極的に関わってみることですね。日本にお住いの方なら、日本で英語を使って生活したり仕事をしたりしている人たちと交流してみると良いかもしれません。その際、「仕事」 という概念はとっぱらって、もっと大きく広い目で捉えてみてください。それはお子さんの学校の中かもしれませんし、いつも買い物するスーパーかもしれません。
自治会の行事、隣近所とのおつきあい、などなど、案外と身近なところに 「この日本語を英語にしてもらえたら助かるなぁ」 という人たちがいるかもしれません。海外にお住いの日本の方であれば、同じように外国で暮らしている日本人のコミュニティを当たってみると、「これを日本語にしてほしいな」 とか、逆に 「これを英語に訳してくれないかな」 という需要があるはずです。つまり極論で言えば、日本語が外国語と交わるところならどこにでも翻訳のニーズはあるものです。
最初はボランティアとしての依頼しか来ないかもしれません。たとえ大した報酬にならなくても、経験や人脈を作っていると考えれば、マイナスになることはないはずです。ポジティブに自分のスキルが役立つ場所を見つけてみてください!
最後に私の体験談です。まだニューヨークに来て間もない頃、知り合いの音楽プロディーサーから日本で先行発売されていたCDのライナーノートの英訳を頼まれました。それをスタートに、同じような依頼を受けるようになり、同時にそれを見たミュージシャンの方たちから雑誌の記事やブログに掲載する文章の英訳や和訳を頼まれるようになりました。また、子供の通う学校でも学校側から、そして日本人の親御さんから、簡単な通訳や翻訳を依頼されたりすることもあります。こちらはほぼボランティアですが、学校での活動を知った保護者の方の職場で必要とされている仕事を回してもらったりすることもあります。
翻訳業界は狭き門と言われていますが、最初からバリバリの翻訳者としてデビューすることばかりに捉われず、まずは自分のスキルが役立ちそうな身近なシーンを当たってみるということもしてみてください!そこから素敵な出会いによって活躍の場が広がっていきますように!